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仮想通貨入門 -テクニカル分析編- 第10回「利益確定のタイミング」
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「仮想通貨入門」は、全ての講座を受講することで、初心者さんが1人でトレードできるようになるカリキュラムです。
今回はトレードでもっとも難しいとされる「利益確定のタイミング」について解説します。
それでは始めましょう。
はじめに
トレードでは利益確定のタイミング(以下、利確タイミング)が最も難しいと言われています。なぜなら、利確タイミングに正解はなく、トレーダーのトレードスタイルやリスク許容度によって、最適な利確タイミングが異なるからです。そのため、利確タイミングは自分に合ったマイルールを作ることが重要となります。
今回の講義では、利確タイミングの決定手法の例を示します。ご自身のマイルール作りに役立ててください。なお、利確の精度を高めるために、複数の手法を組み合わせることを推奨します。複数の手法で利確タイミングを決定することで、成功率がグッと高くなります。
お勧めの組み合わせ方は、後述する「ラインを用いた利確タイミング」を基本としながら、「テクニカル指標を用いた利確タイミング」を補助的に用いる方法です。なお、後述する「その他の手法を用いた利確タイミング」は参考程度で読んでください(私はあまり使いません)。
1. ラインを用いた利確タイミング
サポートやレジスタンスにタッチしたとき
サポートやレジスタンスにタッチすると、価格は反対方向に動きやすい傾向があります。そのため、ポジションを利確するタイミングとして適しています(赤丸)。
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トレンドラインをブレイクしたとき
トレンドラインのブレイクは、トレンド終了を意味します。そのため、ポジションを利確するタイミングとして適しています(赤丸)。
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チャネルラインの上限・下限にタッチしたとき
チャネルラインの上限・下限にタッチすると、価格は反対方向に動きやすい傾向があります。そのため、ポジションを利確するタイミングとして適しています(赤丸)。
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キリのいい数字
キリのいい数字はトレーダーの意識が集中するため、価格が反対方向に動きやすい傾向にあります。
図の例では100, 125, 150のキリ番で価格が反発しています(赤丸)。
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高値更新(または安値更新)が止まったとき
高値更新や安値更新が止まったときは、トレンドが反転しやすい傾向にあります。そのため、利確した方が安全です。
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2. テクニカル指標を用いた利確タイミング
ボリンジャーバンドの2σや3σにタッチしたとき
ボリンジャーバンドは、統計的に推定される値幅をバンドで示したものです(図の青線)。価格がボリンジャーバンド2σの範囲に収まる確率は95%であり、3σの範囲に収まる確率は98%です。そのため、2σや3σにタッチしたタイミングは、価格が反転しやすいです。この性質を利用して、価格が2σや3σにタッチしたタイミングで利確する手法が知られています(赤丸)。
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ただし、強いトレンドが発生しているときは「バンドウォーク」と呼ばれる現象が起こり、上記の手法が機能しずらくなります。
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市場の過熱感が示唆されたとき
RSIやストキャスティクスは、市場の過熱感(買われすぎ・売られすぎ)を測る指標です。RSIは「70%以上で買われすぎ」、「30%以下で売られすぎ」を示唆しています。ストキャスティクスは「80%以上で買われすぎ」、「20%以下で売られすぎ」を示唆しています。この性質を利用して、RSIやストキャスティクスが、それらの水準に達したタイミングで利確する手法が知られています(赤丸)。
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ゴールデンクロスやデッドクロスが発生したとき
移動平均線やMACDのゴールデンクロスやデッドクロスは、トレンド転換を示唆します。そのため、ゴールデンクロスやデッドクロスが発生したタイミングで利確する手法が知られています。
お勧めは、MACDのゴールデンクロスやデッドクロスに注目することです(赤丸)。クロスしたタイミングでトレンド転換することも多いです。
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3. その他の手法を用いた利確タイミング
リスク・リワードに基づいた決め方
リスク・リワードとは、1回のトレードにおける損失と利益の比率のことです。リスク・リワードはエントリー前に計算しておくものです。そのため、エントリー時点で利確ポイントが決まります。
図は「リスク・リワード=1:3」とした例です。
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フィボナッチ・リトレースメントに基づいた決め方
フィボナッチ・リトレースメントとは、トレンドの反発や反落をフィボナッチ比率(23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6%など)を用いて判断できるテクニカル指標です。価格がフィボナッチ比率に近づいてきたら、反転を警戒して利確する人が増えるため、その価格での利確を検討すると良いでしょう。
図の例では、23.6%の位置で戻りが発生しており、38.2%や50%の位置が押し目となっています。
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4. 絶対に利確するタイミング
ラインやテクニカル指標、その他の手法を用いた利確タイミングを説明してきましたが、それらに関わらず利確しなければいけないタイミングが存在します。
予想通りの値動きにならなかったとき
予想通りの値動きにならなかった場合、それは、エントリー時に想定していたシナリオや分析が間違っていたことを意味します(もちろん不可避な失敗もあります)。すぐに自分の誤りを認め、損切りや利確によってポシジョンを解消しましょう。結果的に、ポジションを持ち続けた方が利益が伸びていたのに…なんて事もありますが、その逆の方が圧倒的に多いです。そして、トレードで破産する人は、損切りできずに"その逆"を引いてしまった人たちです。淡い期待は捨てて、潔くポジションを解消しましょう。
利確の判断が難しいとき
トレードをしていると、マイルールに該当しない局面に遭遇することがあります。その場合、利確の判断はとても難しいものになります。そんな時は、部分利確を推奨します。例えば、半分利確して、残りの半分は価格動向を見ながら決定する、といった感じです。
経済指標発表や要人発言の前
経済指標の発表前後や、要人発言の後は、ボラティリティが大きくなる傾向にあります。そのため、これらのイベント前には、ポジションを軽くするのが鉄則です。なお、経済指標は、米政策金利(FOMC後に発表)、米雇用統計、米消費者物価指数(CPI)、米国内総生産(GDP)に注目しましょう。
まとめ
今回は利益確定のタイミングとして「ラインを用いた利確タイミング」、「テクニカル指標を用いた利確タイミング」、「その他の手法を用いた利確タイミング」、「絶対に利確するタイミング」の4つを紹介しました。私のお勧めは「ラインを用いた利確タイミング」を基本としながら、「テクニカル指標を用いた利確タイミング」を補助的に用いる方法です。今回学んだ知識を基に、自分に合ったマイルールを作っていきましょう。
END
次回は最終回、「トレードの全体像」です。
Mr.₿itcoin
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