ゆうべはおたのしみでしたね
「わあ!こんな狭い部屋もベッドも初めてです♪」
「ファミコンの見た目じゃラダトーム城に姫の寝室も無いですけどねw」
「…?なんの事です勇者さま?」
「いやいいんですw初めてと言えばこうやって見知らぬ人間と一緒に寝泊まりするのも初めてでしょう?」
「バカにしないで下さい。私だって父上やばあやと…あれ?他に行くような城やら豪族の屋敷やら別荘やらがどこにも…」
「いけませんぞ姫様それ以上は…」
「城の外は難しいものなんですね勇者さま」
「これどうなんですかね、ファミコンの表現力の都合で風呂が無いだけで本当は風呂がある感じなんですかね?4だか5だかあたりだと風呂もグラで表現されてるし」
「『え?一人でお風呂に?どうすればいいか分かりません』みたいな事が省略されながらも実はあったような気がするようなしないような…」
「中世ヨーロッパ的な世界観だと風呂はどういう感じなの?って話もありますよねぇ…。服とかはどうなんですか?とりあえず風呂があって入れたとして着替えは無さそうだし…あ、いや、なんでもないですw」
「臭くなんかありません!なんかそういう感じなんです!」
「ドラゴンのところにいる間は何食ってたんです?あ、そうだ、トイレとかはどんな感じで?」
「やーーーだーーー!!」
「ああ!姫姫!wさっきのナシで!ww
ノベライズすると、ドラゴンは普段人間の姿になってて普通に世話してくれた感じになるんでしょうね…風呂とかもあって人間の食い物もあって…」
「そのへんはひたすら上っ面なぞりでいってもらわないと困ります!」
「そりゃそうだww」
漏れ聞こえてくるこうした会話を耳にしてしまっての…ゆうべはおたのしみでしたね。
宿の主人はあの宿の狭さだから聞き耳を立てるまでもなく聞いてしまったのか、ファミコンの見た目じゃなければ実際はもっと大きい宿で、深夜の見回りの時に耳にしたのか。
なんにせよ、宿屋でロトの血を引く勇者とローラ姫が初対面人見知りキマズを全力で発動してる宿屋の一室というのを想像するとなんか辛いw
そうなると逆に自然となるようになって、俗にそうだと信じられてる方の「ゆうべはおたのしみでしたね」にしかならないのがぱふぱふ。
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