20200307

経堂のドトールにいる。
店奥の端っこ、ソファー席に座れた。
経堂のノジマで衝動的に折りたたみ式のBluetoothキーボードを購入した。
これが相場と比べて価格は妥当なのか、機能的に問題ないのかをチェックすることもなかった。
確かにコンパクトではあるが、折りたたむぶん、中央にスペースが存在している。T、G、Bが左手側、Y、H、Nが右手側にある。このスペース分だけ打ちにくい。"B"をタイプする時、私は右手の人差し指でタイプする癖があるのだが、右手側のNの左すぐ横にBはなく、代わりにFnキーが小さくついている。慣れるまで、気持ちよく打てないだろう。
何になる訳でもないのだが、こうやってタイピングできることは少し嬉しい。持ち運びは圧倒的にしやすいので、ボディバックにも忍ばせやすい。

そういえば、このドトールの店員、ドトールの店員ぽくなかったな。どちらかというと、純喫茶のマスターっぽい。60代くらいか?ブレンドを頼んだら、「シルバーいる?」って聞かれた。シルバーって言うんだ、コーヒースプーンのこと。

2つ隣の席で、40代の男と同世代の女が会話をしている。
基本的に男の側が何らかのうんちくを語っている。先ほどはカメラの話で、今はお好み焼きの話をしている。厚さへのこだわりを語っている。恐らく、男は何の専門家でもない。語り口こそ丁寧で、表層的には紳士のような口触りのよさを携えてはいるが、これは後天的に学習したものだ。そしてなにより中身が追いついていない。軽薄そのものだ。
ここだけ切り取ると、「はいはい、コミュ障の男が一方的に話しかけてる系のやつね」と思われるかもしれないが、女の方は女の方で、言葉数こそ少ないもののカウンターをクリーンヒットさせるべく虎視眈々と身構えている。
女は決してホステス的な意味での聞き上手ではないが、程よい交戦体勢が男を饒舌にしている。語らせるよう仕向けているのは女の方だ。男は「語らささっている」。
最終的に、今晩のご飯はやきそばだということで着地し帰って行った。夫婦だったのかもと思う。焼きそばに何を入れるかで、また少し会話していた。男が「焼きそば何入れる?」と聞いていたが、これは純粋な質問と言うより、女を試しているようなそぶりだった。君が妥当な解を出せるのか気になるもんだねえ、という。
SNSで、訳知り顔で専門家や学者を攻撃するのってこういう人なんだろうなと思う。さようなら。

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