良い子症候群
僕は君がいない世界は要らない。
要らない本当に要らない。
故に君が良い子になる度に苦しくて、
愛想なんだよ、と言って僕を宥めようと、する度。
自分は、君にとって
どういう存在であるべきなのかに迷う。
本当と嘘が分からなくなっては泪を零す。
君の愛は一体、
今何処にあるんだろう。
僕には分からない。
君の『良い子』と
僕の『良い子』に差があるから。
どう伝えたら良いんだろうか、
この愛は。
まだ、迷っている。
───【良い子症候群】
君がなろうとしてる『良い子』は
きっとギミックみたいに君に押し付けられた
周りからの圧力的な枠に嵌った『良い子』
求められた教科書通りの『それ』
誰からも嫌われないで、
でも、君は怖がりだから、そこまで深く入り込む訳でもない。
きっと正統派な『良い子』で、
ある程度まで笑ってよく思われて、『良い子だね』って言われたら『そんなことないよ』って笑って返せる様な。
でも君は認められたいから、そうじゃないと不安だから。
なのに1つ出来れば、また1つ、出来ないと行けないと思ってしまうから。
いつまでも自分に合格点なんか付かない、
そういうギミック仕掛けの『良い子』
────【破壊は不正解】
僕が望む良い子は、違う『良い子』だから
本当なら、なんて伝えたら良いんだろう?
堅苦しい言葉で、まとめたかったんじゃない。
堅苦しい言葉でまとめたら、
きっと伝わらないから、でも、
なんとしてでて自分の言葉で、
何をどうやって、伝えようか。
『良い子な君は好きじゃない』なんて言葉じゃ絶対にいけないから、
俺は考え出す。君への答えを。
【良い子症候群は辞めても良い】じゃない。
直ぐに治るなら、誰より君が困ってないんだから。
それは言葉での君への破壊行為。
俺はゆっくりと得意のナイフは鞘に収める。
さあ、思考しろ。
【『良い子』になっても良いんだよ】
(何か違う)
【『良い子』で確かに悪いことなんか無い、その優しい笑顔も、言葉も、誰かを必ず救ってる】
【怯えながら差し出した手は無力じゃ、ない】
(それなら)
【──俺の前だけはその疲れる演技を辞めて】
【俺だけが知ってる本当の君で居て】
他の人の前では大衆に望まれた、
最早それは君に根付いた劣等感を塞ぐ為の、レッテルの様な良い子で居て、
それで構わないから、目指してる君を、
否定した事が自分の間違えなんだと、気付いたのは大分、遅くて。
幾度傷付け合うのかと、思ったのだけど。
僕は、結局、君が好きで。
それなら考えなきゃいけない、と文章にし出した。
得意分野じゃないと、伝わらない、
けど、飾り付けた言葉でもいけない。
俺の前だけは、その荷物を降ろしてくれないかな。
『良い子』を目指す道はまだまだ終わらないから。
もっと沢山の『良い子』を。
俺が思ってるより膨大な量のその仕事は、
俺の前に立ったなら、一旦降ろして欲しいんだ。
俺は君の【良い子症候群】を辞めさせようって
最初は必死で居たのだ。
ソレが君を傷付けるなんて知らない俺のナイフは痛かっただろうな。
ごめんね。
それが君を傷付けるなら。
俺はやり方を何回でも変えないといけない。
君の為じゃない、自分の為に。
君の傍に居たいから。
だから【良い子症候群定休日】には
せめて俺を選んで。
本来の姿なんてきっと言われても、
自分を君は知らないだろうからさ。
僕って何?なんて考え無いでいいんだよ。良い子を取り除いたら何も無いなんて、
思って居そうなんだけど。
そっとその荷物を降ろして、感情のままに
俺の前だけはいて欲しい。
飾らない本心じゃないときっと届かない。
コレも何回目の書き直し。
でも、俺はそれで良いさ。ジャンクはジャンクなりに、やって行くから。
良い子じゃないと愛されない君
を
その時だけ奪わせて。
何も考え無いで、俺に愛されて居たら良い。
俺に与えたい言葉をくれたらいい。
全部、全部引き受けるから。
当たり前でしょ。
君が良いんだよ。
また、俺の前から歩き出すその時は、
また『良い子』を背負って俺の部屋から出て行ってくれたらいい。
笑って『頑張ってね』って言いながら、
頑張り過ぎない様に祈るだけで、今はそれしか出来なくても。
やっと、ほら、
俺がちょっとだけ分かったよ。
俺は『良い子』になりたい、不器用な君ごと、
愛してしまいたい。
『良い子じゃないと愛されない』ってギミック仕掛けにピタリと嵌った不器用な君ごと。
愛したいから、僕だけが知れば良い顔は
全部全部全部、僕が知れば良い。
愛されたくて認められたい君を、俺は見つけた。
難しく難しくし過ぎたけど、
最初から、実は僕はそれだけだったのを、
君を愛す過程で今まだ拾ってる。
──頑張ってるよね、偉いなぁ
コレも最初から本当だったのに難しくしたら難解なパズルみたいになってしまった。
頑張ってて、不器用で、一生懸命な、嫌われるのが怖い君を、俺はただ、好きなんだ。
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