出雲俊江*広島女学院大学の日々*

「学校」が好きです。知らない学校を外から見ているだけで楽しくなります。「学校」では、先生も生徒も誰もがみんな伸びようとしている。差別も理不尽も無い理想的な場であろうとしている。希有な場所だと思います。 公立高校教諭を経て、大学教員14年目。専門は国語教育史。

出雲俊江*広島女学院大学の日々*

「学校」が好きです。知らない学校を外から見ているだけで楽しくなります。「学校」では、先生も生徒も誰もがみんな伸びようとしている。差別も理不尽も無い理想的な場であろうとしている。希有な場所だと思います。 公立高校教諭を経て、大学教員14年目。専門は国語教育史。

最近の記事

あやめ祭 いつしかそれぞれの場所で

昨日は学園祭「あやめ祭」でした。 お天気は晴れ! たくさんの来場者の方をお迎えして、賑やかな一日になりました。 私の3年生ゼミは、「ガチャ」の出店、結構上手くいったようです。 他に私の関係からは、サークルが2つ。 まずは「イラストサークル」。 日本文化学科の学生に特に人気のサークルです。 学園祭で彼女たちのイラストが結構売れるのです。 あっと驚く腕前です。 学科のオンラインセミナーのイラストも二つ返事で引き受けてくれました。https://www.youtube.com/

    • ヒヤシンスハウス

       学会の合間に、ヒヤシンスハウスに行きました。  ヒヤシンスハウスは、詩人で建築家の立原道造が設計した小さな家です。わずか10畳ほどのその小さな家は、さいたま市の中心部、緑豊かな別所沼のほとりにありました。  今年前期の「国語科教育実践研究」の授業で、学生さんと一緒に堀辰雄の「美しい村」を読みました。その作中に、立原道造がモデルだとされる建築家が出て来るのです。  「美しい村」は、昭和初期の軽井沢の風景と人々、その地での淡い恋を描いた作品です。これといった事件も起こらない静

      • 約束の花 それぞれの時間

        ソフィア館に向かう橋の下の川土手に、ピンクの彼岸花が咲いていました。 彼岸花は、毎年必ずお彼岸の頃に咲きます。約束を守る花です。 ところが今年は、さすがの暑さに、少し遅れての開花でした。 写真を撮って土手から引き返す私に 上から「何しているんですか?」と優しい声。 学生さんです。一年生でしょうか。知らない学生さんです。 「ピンクの彼岸花が咲いているんですよ」 「では私も」足場の悪い土手に軽々とおりてくる、ふわふわスカートの彼女。 知らない同士の、穏やかで楽しげな小さなやり

        • 9月卒業式 大学の学びとは

          先日、9月卒業式がありました。 3月の卒業式は講堂で行われますが、9月の卒業式はチャペルです。 チャペルが、玉里先生の素晴らしいパイプオルガンの音色に包まれます。 卒業生は5名でした。 一人ずつ、学長先生から直々に卒業証書を受け取ります。 黒いガウンを着た卒業生たち。 そうです。女学院大学の卒業式では、卒業生はガウン着用です。 皆よく似合って美しくて、毎回、感動いたします。 チャペルでの卒業式は、厳かで、アットホームで、とてもよい卒業式でした。 私のゼミからは2名の卒業生

          キャンパスは古きよきヨーロッパ庭園

           久しぶりに友人に会うことになりました。図書館の前で待ち合わせて、学内の坂道を歩き始めると、 「わあ、やっぱりここは別世界ね~」と感嘆の声。  女子大学には美しいところがたくさんありますが、広島女学院大学のキャンパスもなかなかです。ちょっとヨーロッパの庭園のような風情があります。  特に今は新緑の季節。古い木立の緑の合間から、散在する洋風建築の校舎がちらほら見えて、このキャンパスの美しさだけでも、この大学に来て良かったと、日々思います。  「人文館」の5階の窓から下の屋根を

          キャンパスは古きよきヨーロッパ庭園

          自己紹介 広島女学院大学の日々

           教師生活も残すところあと数年になりました。沢山の女の子たちの笑い声。庭園のようなキャンパス。最後の数年をこの大学キャンパスで過ごせることを、私はとても幸せに思っています。そしてその幸せな日々を書き残しておきたいと思うようになりました。    この大学は、実在するパラレルワールドです。  長い間の女子の学びの記憶が積もる女子大学。そもそもそれは、男性優位の社会構造とは異なる、別の価値規範を持つ社会空間を構成し得る可能性を持っています。  そしてその実現としての、この美しいキャ

          自己紹介 広島女学院大学の日々