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夏至を過ぎて

夏至を過ぎてから、もう2週間ほどたちますが、
まだまだ日は長く、天気のよい日などは、
夜10時半をまわっても、薄明るい。


太陽は、西ではなく、ほとんど北に沈んでいきます。


そんな夏の日、久しぶりに少し遠くまで、
散歩に出かけました。
学校が夏休みのためか、
村の朝は、とても静かです。


デュッセル川の流れも、とてもしずか。


こんなところに、ラズベリーがあったの?
今まで気づかなかったところに、
ひっそりと実がなっていました。


透明な赤。



こちらは、野イチゴ。
あたたかい赤。



ひとくちに赤といっても、こんなに違う。

こんなときいつも、自然は色彩の
魔術師なんだ、と思うのです。



少し前までは、こんなかわいらしい花を
咲かせていたブラックベリーも、

緑の実をつけ始めています。



ひらりと落ちたピンクの花びらにも、
おもわず、微笑んでしまう。



風に揺れていたポピーも、



今は、小さな壺のような実をつけて、



ライ麦の海に浮かんでいます。



リンゴの実も大きくなってきて、
秋が、今からたのしみです。



菩提樹には、まだ花が残っていて、
木の下に立つと、
蜂たちの羽ばたきの低音が、
ズンズンと響くほど。



花の香りにもうっとり。



本物を差しだすところには、
本物を知っている生き物が
やってきて、


差しだした側は、その助けをかりて、
実りへとつなげていく。



時をこえて変わらない自然のいとなみ
にふれると、


心に爽やかな風が吹いてきます。




Reiko








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