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わたしとコロナと宝塚歌劇(というか華優希さん)

先にお伝えしておく。タイトルの全てをまとめようとした結果、めっちゃくちゃ長い。(長すぎてFacebookに投稿するのが憚られたのがnoteを始めようと思ったきっかけでもある)

2020年7月。転職して阪急沿線に引っ越し、電車内で宝塚歌劇の広告をよく目にするようになってから1年半弱。新型コロナウイルスの感染拡大により、元々の趣味で生きがいでもある吹奏楽の練習も本番(自分が吹くほう)も、もちろんプロの楽団の演奏会(聴きに行くほう)も、無くなったり延期になったりしていた頃。例年であれば(楽団自体とそこにいる人々とフィリップ・スパークという著名な作曲家への)エネルギーと愛を注ぎまくる本番に向けての練習がある時期なのにそれも延期になり、色々なものを持て余していた頃。何気なくTwitterを眺めていたら、「宝塚歌劇史上初!ライブ配信!」という広告が流れてきた。演目は「はいからさんが通る」。トップコンビお披露目公演らしい。少しだけ原作を読んだことがあり、「見てみようかな」とツイートしたら、ヅカヲタの後輩から「見ましょう!!」と数分以内にリプが来た。その勢いに乗って、楽天tvの配信チケットを購入したのが、全ての始まりだった。
元々吹奏楽で有名どころのミュージカルの曲は演奏する機会があり(吹奏楽界隈では例えばレミゼが映画化した後数年はレミゼが流行るといった事象がある)、原曲を聞きたい・世界観を知って演奏したいという思いがあって、レミゼやミス・サイゴンは観に行ったことがあった。但しチケットがそれなりに高額なのと、コロナ禍の前の土日は大抵楽団の練習や本番があって、予定が合わずに諦めたり、楽器関連にほとんどのエネルギーを費やしていてミュージカルを観に行く気力が無い、ということもままあった。あとどうしても顔が日本人なので没入できなかった←
そんなこんなで迎えた宝塚歌劇史上初の配信日。そこには、原作の少女漫画から抜け出てきたような登場人物たちがいた。あっという間に世界観に引き込まれ、気付いたらエンディングを迎えていた。ヒロイン紅緒役の華優希さん(はなちゃん)(2022年11月追記:現在の華ちゃん公式はこちら)というジェンヌさんが原作通りのおきゃんな紅緒そのもので、表情がころころ変わる様を見事に演じられていて、またお人形さんのような可憐な見た目がどタイプで、自分が本来持ってはいたであろうものの遥か昔に置いてきた、「女の子らしいものに対して素直に可愛いと言いたい気持ち」をくすぐる、(書くのが恥ずかしいが)わたしの理想のお姫様で、特に心に残った。また、トップスターの柚香光さん(れいちゃん)とのコンビ(れいはな)がすごく幸せに満ちていて良かった。
少し興味を持って調べていくうちに、先達の知り合いが色々と引き摺り込んでくださり、どんどん沼にずぶずぶしていった。キャトルレーヴ(宝塚公式グッズショップ)のオンラインショップでプログラムやルサンク(公演ごとの写真集)やれいちゃんが表紙の宝塚GRAPH(雑誌)(2022年11月追記:2020年8月号)やその他諸々を購入し、はいからさんの原作が近所の中古ショップで売っているのをうっかり発見してうっかり買って読破し、「れいはな」の記事を読み漁り(VOCEの記事→ https://i-voce.jp/feed/16624/ が可愛すぎた)、全組一通り観てみようと思って星組東京(眩耀の谷〜Ray‼︎)と雪組(NOW ZOOM ME!)のライビュのチケットを取り、月組の大劇場公演(Welcome to TAKARAZUKA〜ピガール狂騒曲)のチケットを一般発売で取った。たしかキャトル梅田に初めて行ってオペグラを購入したのもこの頃。元々作るだけ作って滅多に発信していなかった、Twitterと Instagramの公開アカを本格的に使い始めたのもこの頃。チャコットのれいちゃんの広告を発見しては写真に収めたりしていたのもこの頃。(チャコットは最近新しいビジュアルが出たのでまた写真に撮った←)

劇団内でコロナ感染者が出たことにより、はいからさんはほんの少しの期間上演した後、約1ヶ月間公演中止になった。千秋楽直前の数日だけ公演が復活し、千秋楽も配信があったので配信を観た。復活後の公演は、感染対策として銀橋が使われていなかったのが切なかった。トップスターれいちゃんがご挨拶でポロポロと泣いていたのにもらい泣きした。
大劇場公演は本拠地宝塚(ムラ)での公演後、東京でも公演がある。千秋楽の配信を観てどうしても生ではいからさんを観たくなり、宝塚友の会(友会)に入会申し込みをした(阪急沿線の身なのでスタシアポイントを貯めたかった)。が、カードの到着が友会のチケット先行販売には少し間に合わず、東京公演の一般発売日に待ち構えてチケットを取り、GoToトラベル等をフル活用してこっそり初めての遠征をした。1階席の後ろの方だったがほぼど真ん中の席で、オープニングかられいちゃんの目線がガンガンに飛んできて死ぬかと思った。配信と生観劇ではやはりワクワク感、臨場感が全然違った。「大正浪漫恋歌」を客席で聞いた時のワクワク感は一生忘れないと思う。お芝居もお歌もムラからパワーアップしていて、1幕終わりでは死ぬほど泣いた。そのままロビーに出ると自動演奏ピアノから「風の誓い」が聞こえてきて、余計に泣いた。帰りの新幹線は泣きすぎて頭が痛かった。複数回観劇する意味が分かった。
はいからさんの大千秋楽は、とても久々に楽団の練習がある日で、そちらを優先したため配信も観られなかった。久しぶりの練習はとても嬉しかったし楽しかった。SNSに上がるレポを観て、とても良い千秋楽だったんだな、練習は嬉し楽しかったけどおでこコツンは観たかったな、とは思った。
そんな大千秋楽の次の日、すっかり劇団HPをチェックするのが日課になっていたわたしは、いつものように仕事の休憩中にHPを開いた。トップスター・トップ娘役は退団1作前の大劇場公演の大千秋楽の次の日に退団発表をする、という慣習があることは知らなかった。「華優希 退団のお知らせ」「華優希 退団記者会見のお知らせ」という字を発見したわたしは、その日一日仕事が手につかなかったし、1週間くらいはふとした瞬間に涙ぐんだり、はなちゃんやれいはなの写真が直視できないレベルで落ち込んでいた。
まだまだはなちゃんを、れいはなを、観ていたかった。トップコンビお披露目公演でハマった身としては、まだまだ色んな作品をれいはな体制で観られるものと思っていた。ショックすぎて思わず勢いではなちゃんにお手紙を書いた。(ジェンヌさんはSNSをしていないので、応援したい場合はお手紙を劇団の住所に郵送するのが正式なルートなのである)

NICE WORK IF YOU CAN GET IT は、先行画像が出た瞬間からとても楽しみだった。友会のチケット抽選が外れた上に緊急事態宣言のためチケットの一般発売が中止となり、Twitter経由でチケットを譲っていただいた。(自分にこんな行動力とコミュ力があることにびっくりした)。
とても良いお席で、譲っていただいた方とのやり取りを楽しみつつ、とっても楽しく公演を観させていただいた。はなちゃんは(れいちゃんも)お歌が上手くなっていた。れいはなが可愛すぎて、お互いがお互いを見つめる表情が好きすぎて、気付けば舞台写真をばかすか買っていた。ありがとうキャトルの「柚香光・華優希全型セット」と「華優希全型セット」。(「全型セット」でレシートが出るのかと思いきや、バーコードひとつでセット中の全ての舞台写真が認識される仕組みらしく、レシートがかつてない長さで笑った。)そういえばナイワのポストカード、未だに手帳に挟んでるなぁ…

そして迎えたはなちゃんの退団公演である、アウグストゥスとCool Beast。れいはな体制最初で最後の二本立て。ほぼ毎週、通った。毎回、アウグストゥスのお芝居の結末に、はなちゃんのお芝居に、泣いた。Cool Beastはとてもテンションの高いショーで、初めての花組のショーを、夢の世界を、毎回堪能した。お芝居もショーも、れいはなの、特にはなちゃんの新たな一面を観られたと感じた。お芝居は恋愛要素は無かったものの、当て書きがすぎるしはなちゃんはれいちゃんとソウルメイトで、退団後もずっとれいちゃんの心の中にいる相手役という解釈をしたので、サヨナラショーで可愛いれいはなが見られたらそれで満足、と思った。
4/24は、元々たまたまマチネのチケットを取っていた。マチネ開演前は、緊急事態宣言が出ることは決まっていたものの、今後の公演がどうなるかはまだ発表されていなかった。初めてのBパターン観劇で、Aよりもコーラスが上手いな、とは思った。
Cool Beastのデュエットダンス(デュエダン)終わり、お辞儀の後にいつも通り先にはけようとしたはなちゃんをれいちゃんが呼び止め、銀橋のど真ん中でひとりでお辞儀をするように促した。このふたりのやり取りが可愛すぎて萌え死んだのだが、同時に公演中止が決まっていそうだなという不安が少しだけ過った。帰りの電車で、26日からの公演の中止を知った。また、今日自分が目撃したものがどんなに貴重で尊くて滅多にないことなのかも知った。(ついでに、0番という単語もこの時に知った。)
4/25は、数日前に、いつ公演中止になるか分からないし観られる日に観られるだけ観ておこう、と思って追加したソワレのチケットがあった。たまたま、宝塚大劇場では有観客での最後の公演になってしまった。オケの方の音出しから既に気迫を感じた。れいちゃん演じるオクタヴィウスは、登場の瞬間から愛おしそうに客席を見渡していた。何もかもを噛み締めるように、ソロシーンは全てのテンポがゆっくりだった。
デュエダン終わり、24日と同じようにはなちゃんに0番を譲ってひとりでお辞儀をするよう促した後、れいちゃんは投げキッスもするように促した。はなちゃんの投げキッスの破壊力にやられた。はなちゃんはその後れいちゃんに深々とお辞儀をしていて、ふたりの関係性の尊さに萌え死んでいた。終演後にスタオベで聞いたれいちゃんのご挨拶が仏のようで、一生ついていこうと思った。

5/10の千秋楽無観客配信は、有給を取って家で観た。元々チケットが取れても取れなくてもなんらかの形で観劇予定だったため、転職してから初めて、平日に私用で有給を取った。1ヶ月前に根回しをした際、ヅカヲタであることが大体の人にバレた。
サヨナラショーのはなちゃんは最強のお姫様だった。S’ Wonderful からの風の誓いの流れがほんとうに泣けて泣けて、風の誓いの歌い出しの柚香光様(あれは伊集院少尉ではなく柚香光様だった)のはなちゃんを見つめる表情が、泣きそうな歌い出しが、めちゃくちゃに泣いた。サヨナラショーが良すぎて、れいはなれいはなしてて、れいはなでもっと色々観たかったと久々に強く思った。

「華詩集」は有給を取った翌週の平日だったため直接観ることはさすがに諦めたが、配信を観るために全力で仕事を終わらせた。可愛くて最強のお姫様はなちゃんを観ながら何故退団するんだろうかと何度も泣いた。可愛い以外の語彙をうしなった。観終わった後、退団イヤイヤ期に突入した。一度検討して値段で怯んでいたスカステ(宝塚スカイステージ、CSの宝塚専門チャンネル)の加入を再検討し始めた。
6月。ステージカレンダーもスターカレンダーもはなちゃん(と他の生徒さん)で、元々はなちゃん多めの部屋だったのが右を向いても左を向いてもはなちゃん、という状態になった。はなちゃんの退団記念写真もその一部なのだが、サヨナラショーの可愛いドレスを着て紅緒さんの決めポーズのはなちゃんは最強に可愛くて、したり顔には見る度に元気をもらう。
6月の華優希退団特集を観たいがために、遂にスカステに加入し、HDDを購入した。スカステは楽しすぎて永遠に観てられるな、と思った。華優希サヨナラ特別番組で、対談コーナーが始まった瞬間からずっと泣きそうなひっとん(星組トップ娘役舞空瞳さん)を観て、ひっとんには誰にも敵わねえなと思いながらひっとんと一緒に泣いた。はなちゃんは宝塚大劇場が世界で一番好きな場所なのに、れいはな体制のお披露目もお別れも、一番好きな場所での公演が途中で中止になったことに対しては、さすがにことばが出てきていなかった。なんて運命なんだ、、、と改めて思わざるを得なかった。

はいからさんを始めとした宝塚の円盤を大きい画面で観たいが為に一人暮らし6年目(当時)にして初めてテレビを買い、Blu-rayも観られるようにした。
飾りたいものもそれ以外の本などのグッズも増えたし、J:COM(スカステ)の工事に来てもらったこともあり、家が綺麗になったし洗濯は即畳むようになった。←
ナチュラルに「大変長らくお待たせいたしました」「お手紙」「お芝居」「お歌」などと発言するようになった。
歌劇やグラフを読んで、はなちゃんを真似てりんご酢を豆乳で割って毎朝コーヒーの代わりに飲むようになった。肌の調子が良くなって、ジェンヌさんの健康法さすがやなと思った。
公演全日程制覇とあわよくばチケット当選への願掛けとして、関西人であれば大体の人が無視するような信号をきちんと守るようになった。←
スカステの料金を払うためにも、資格試験に通って資格手当をもらわねば!となり、試験勉強へのモチベーションが上がった。(なお2回落ちているし三度目の正直ははなちゃん退団後の予定)

コロナが無ければ、宝塚でライブ配信が始まることも無かっただろうし、今まで通り平日は仕事をして週末は楽器を吹く、という生活を送り続けていたことだろう。コロナ絶許の思いはそれはもうずっっっとあるものの、宝塚にハマってその思いがより増強されてはいるものの、コロナ禍での生活が宝塚の沼にずぶずぶ沈むきっかけをくれた、という点については複雑な思いがある。

5組全てを観た結果、花組・花男・花娘が一番好きで、れいちゃんのご挨拶がトップさんのご挨拶の中で一番好きという結論に達したので、はなちゃんが退団した後の花組も(もちろん他の組も)観続ける予定ではある。ただ、ひとりのジェンヌさんをこんなに自分のもてる総力を上げて応援することはしばらく無いだろう。それくらい、はなちゃんとの出会いは、れいはなコンビは、わたしに衝撃をもたらしたし、運命の出会いだったのだと思う。(これも書いていて恥ずかしいが)

来月には1年5ヶ月振りに吹奏楽の本番がある。(余談だが、こんなに本番と本番の間が空いたのは中学で吹奏楽部に入部して吹奏楽を始めてからの十数年で初めてである。コロナが無ければ、この本番は昨年の5月に終わっていたはずだった。)長い時間がかかったしその分わたしなりにしんどい思いもたくさんしたが、そろそろワクチン接種の目処も立ちつつあり、徐々に元の生活に戻っていけそうな兆しと希望が出てきた。はなちゃんが退団した後は、だんだんと元の生活に戻っていきながら、おそらくライトなファンになっていくのだろうと思う。少なくとも毎週ムラに通うとか、舞台写真をばかすか買うとかは無くなると思われる。(最近、直接観たわけでもない宝塚にハマる前の公演のれいはな写真をキャトルで見かける度に買っていてやばい)

はなちゃんが関わるとなんだか情緒不安定なことが多くて、これが恋…!?と思いながらここ1年近くを過ごしてきた。れいはながお似合いのコンビで、お芝居の相性が抜群で、観てるだけでしあわせになって、わたしにとって初めましての公演の伊集院少尉と花村紅緒がハマり役で、といった要素のどれが欠けても、わたしはこんなにハマらなかったと思う。ありがとうはなちゃん。出逢えて、応援できて良かった。フォーエバーれいはな。
これからもずっっと応援し続けます。わたしが言うのも烏滸がましいが、はなちゃんの未来に幸あれ。

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ここまででまさかの6000字超え。大学のレポート2個分やん。しかも全部スマホで打ったというアホさ。
歌劇(雑誌)の退団特集は読んだもののはなちゃんサヨナラ号となるグラフは発売日まだやし、実はこっそり一度だけ遠征する予定やし、あきらさん(瀬戸かずやさん)も好きやし、もしかしたらまだ字数が増えるかもしれない。さすがに記事を分けるかもしれない。ひとまず今日(6/7)はここまで。


#宝塚歌劇団花組  #柚香光 さん #華優希 さん #れいはな

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