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童心 8

不思議な石

5歳の頃の出来事です。

いつものように、お庭で穴を掘って遊んでいましたら、

ふとヘンテコな石が、私のしゃがんでいたすぐそばの地面に 忽然と置かれていました。

手のひらに乗るくらいの大きさでした。

石のようで、なんだか 不自然な形なので、

しばらくは触らずに じっと観ていました。

すると、少し 動いたように感じました。

動いたというよりも 小刻みに震えたといったほうがよいかもしれません。

そして、ひび割れみたいな筋が 少しだけ裂け出しました。

私は、オモチャなのかなと思いました。

オモチャなど買ってもらったことはなかったのですが、

お隣のヒロユキ君が、ピカピカの金属で出来た格好の良いロボットを 私に見せてくれたことがありました。

あのピカピカの金属よりももっと素晴らしく光って見えましたので、

オモチャかなと思ったのです。

そして、先ほどのひび割れから、

黒いアリンコのような 小さな小さな 人間が出て来ました!


あまりに小さいので、顔の表情など全くわかりませんでしたが、

先頭に立った人が、私を見上げて 片手を振りました。

親しみが感じられたので、

私は安心しました。

その後、しばらくは テレパシー的な感じで、彼らと交流していました。

彼らは、この石を 乗り物だと言っていました。

そして、あちらこちらを探検しているのだと、

私も 乗ってみたいな・・・

でも 彼らはそれはダメなんだと、

でも また遊びにいつか来るからね!

そう言って、

再び 石のような乗り物に入ってしまいました。

私は、その石を 何処かに隠さなくちゃあと思いました。

そっと手のひらに載せてみました。

するとほのかに温かく感じられました。

縁の下の奥の方にもぐって、柱の後ろに そっと隠しました。

そして、次の日

その石は なくなっていました。

やはり、彼らの言った通り、あれはただの石ではなかった!

納得しました。

なんだったのでしょうか?

まさかUFOではないですよね、、

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