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今日、読み終えた本

経済に関する本を読もうと思った

読書することは小さな空間で事が済むのに、知識という大きな空間に連れて行ってくれるので、気に入っている。
本によっては一日3冊くらいは読んでしまう。
もっぱら図書館にお世話になっている。
今日、読み終えた本も図書館の新刊の蔵書検索で見つけた本だ。
読み終えるのに2日かかった、わずか262ページの本なのに。

世界インフレの謎


渡辺勉著

この本は、ベストセラーになっているそうな。
読もうと思ったきっかけは、今、欧米で起こっている(今、日本でもジワジワ物価が上がっているのを感じる)インフレの原因はウクライナ戦争かと思っていたが、そうではないらしいと何かで読んで、知りたいと思い出会った本である。
最初は知らないことがいっぱいで興味深く読めたが、読み進むうちに『それ、さっきも出てきたん違うん』『この説明読んでたらこんがらがるなぁ』『これについては後で述べる』が多くて、『今説明してよ』とか突っ込みたくなって、あげくに『150ページでこの先生の言いたい事伝わるん違うの』なんて思ったり・・・。
まぁ、私の感想はさておき、ここに書こうと思ったのは今の時点で知らなかったことを文字としてまとめておこうと思ったからだ。この本の中身をすべて理解したわけではないから印象に残ったことだけになると思う。

1.世界的なインフレの主たる原因はロシアのウクライナ侵攻(2022.2.24)と思っていたが、それは一番の原因ではなくて、それよりも早い2021年春ごろからすでにジワジワと始まっていたそうだ(世界の経済の専門家たちの合意あり)。インフレは英米などのパンデミックの後遺症と、ウクライナやロシア近隣欧州での戦争と経済制裁、この2つが震源地となり全世界に拡がった。コロナウイルスのパンデミックとロシアのウクライナ侵攻を受けて、世界経済の供給量は低下したと書いてあった。

2.2021年に起こったコロナパンデミックがインフレに影響か。
世界の生産設備や物流拠点等の人が『蜜』になる場所を直撃し、グローバルな供給網を寸断させた。ステイホームにシフト(リモートワーク、退職、巣籠)したため、今までのサービス産業の需要が減り、モノ消費が増加した(製造業)。今はコロナとの共存が進んできたが、人々の関心はコロナ以前のようにサービス業へ戻ってはおらず(行動が変わった)、サービス業の人々が生産現場に従事することもなく、労働者の離職、退職の増加、企業の脱グローバル化、生産活動の停滞といったことが背景にあり、これらが世界で同時にかつ突然起こったことにより、経済全体の需要と供給が釣り合わずインフレが発生したという状態が起こっていると書いてあった。経済全体の需要と供給が釣り合わずインフレが発生したという。つまり今までのインフレが需要の超過によって引き起こされるのに対して今のインフレは供給不足からきているのだそうだ、そして長期化することが危惧されるとあった。またインフレが人々の期待から生じ、賃金の上昇が製品の価格の上昇を上回らない限り続くと予想されていた。

3.日本は1990年代半ば以降慢性的なデフレが続いていた(四半世紀)(物価が下がっていく)。日本は値上げ嫌い、価格据え置き慣行という社会的な特性で賃金が上がらないが物価も上がらないということでバランスを保ってきたが、海外からのインフレの波が入ってきて、物価は上昇しつつあるも給料が上がらないというバランスが崩れ始めている。

この本は2022年10月20日に出版されている。現在は本の出版時よりもさらに事態が進んでいるが、真相はどうなのか。       2023/2/2


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