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「エルデンリング」協力プレイ戦術の基本

 シリーズ初見のニュービーがエルデンリングの侵入者に苦しんでいるのが見えたので書きました。
 協力プレイのコツって意外と探しても記事がないようで……
 経験者には「知ってるわ」ということしか書いてないと思うので、ご容赦願いたい。

大前提・初狩りについて

 最初に残念な話をしなければいけないのだが、このゲームには「初心者狩り」が存在する。
 仕様上どうしても避けられないことではあるが、いきなり強い武器の野良に狩られるのは、おもしろいかどうかで言えば普通につまらない。
 現状の調整は甘さが目立つので、死ぬときは死ぬゲームとして割り切ったほうが精神衛生に良い。特に屍山血河通称「ちいかわ」や、月隠、ボス武器の戦技などはわかっていても避けづらい。
 どうしようもない状況がある、そのうえで、初めてシリーズに触る人でもとっつきやすいように、YOU DIEDをへらすテクニックを紹介する。

 では初心者がまず覚えることは……

①下がる

これだけ。
そう言われても納得できないと思うので、実際のプレイ時になにがおきるのか説明しよう。

「敵対」と「協力」は全く違うゲーム

 このゲームの「敵対」と「協力」は似て非なるゲームである。
 敵対プレイは、「己がゲームがうまくなるゲーム」であるが、協力プレイは「いかに協調性を発揮するか」のゲームである。
 侵入者は対人スキルが無いとどうしようもないことが多いが、協力者は必ずしもタイマン対人に強い必要はない。

 戦いの大原則として、数が多いほうが強い。たまにソロで3人狩っていく侵入者もいるが、めったにいない。もし遭遇したら、おそらく歴代作品を踏破している異常に上手い褪せ人なので、もし3人狩られたら「今すげえKING来たな」と珍しがっておこう。

 エルデンリングは協力者がいなければ侵入者が来ないので、基本的に単身ホストを狩らないといけない侵入者のほうが難しく、ホストのほうが勝利条件は有利である。
 必然的に侵入者の第一の戦術は、「ホストを釣りだしてモブにと一緒に叩く」ことになる。「釣り出し」は実際に戦術として利用されるテクニックであり、他のゲームにも転用できるので、覚えておいて損はない。
 つまり、翻ってホストと協力者は「敵対者に釣られてはいけない」ということになる。

 侵入者との対峙は、「数が多い方が、少ない方を釣り出すゲーム」なのである。

 侵入者が強すぎて勝てない!という人。
 もしかして、侵入者を追いかけていないだろうか?
 あなたを追わせた侵入者は、確実にロスリックやヤーナムを踏破したことのある、面構えの違う連中である。釣り出しがうまい侵入者は確実に経験者だ。追いかける素振りを見せて逃げるようなら、初心者は自分より格上だと思って対峙すると良い。

基本的なホストの挙動

 遠近で共通しているのは、無理に攻勢に出なくてもいいということ。
 味方が死んでも泣かない。協力者は消耗品なのでどんどん盾にしていい。

近接
 侵入者を追いかけない。そしてモブの群れに突撃しない。
 
なんならモニターに向かって「追わない追わない」と唱えながらやっても良い。
 敵モブがいる場合はきちんと下がる。一体ずつ処理する。
 スタミナをブンブンで使い切らないようにも気をつけよう。盾受けしすぎて削られるのにも注意。
 侵入者がいる状態で騎士や忌みデブなどの強モブと戦うときは、乱入に備えて回避・ガードに徹するのも良い。
 囲まれそうだと思ったら逃げていい。

●遠距離
 なるべく協力者に前に出てもらう。 
 特に紙装甲の魔術師に気をつけてほしいのが、魔術を潜りながら高速で接近してくる出血武器を持った猟犬ステップの敵対者だ。
 侵入者が振りの速い武器を持っているときは、味方を信じて殴るより回避を優先すること。味方が近接の場合は支援に回ったほうが落ち着くことも多い。大盾の味方などはありがたく後ろにつかせてもらおう。

基本的な協力者の挙動

 協力者はホストを防衛しなければいけない。
 ホストが死んだらどのみちマルチはそこで終わりなので、ホストの代わりに死んで感謝されよう。
 協力者プレイは、守る相手がいる分、ホストをするより難易度が高い。実際にプレイするとわかるのだが、ホストが敵に飛び込んでしまう場合、協力者ができることは殆どない。このへんの対処は実際にやって覚えるしか無いと思う。
 死ぬのが仕事なので死んでも良い。野良の白に顕著だが、本当に皆ぽこじゃか死ぬので、スナック感覚で協力サインを出していこう。

 野良の場合はジェスチャーや挙動、アイテムを使って意思疎通を図るのも、協力者プレイの醍醐味である。
 例えば、召喚されたら、ホストが挨拶せずに明後日の方向に盾を構えている場合。既に侵入者が来ていて、ホストが盾を向けた方向に潜んでる可能性が高い。
 
こんな感じで、相手とゲームの中の限られた手段で「わかりあう」のが、協力者プレイ、とくに「野良マルチ」の醍醐味だと思う。限られたリソースで長い道のりとボスを撃破したときの感動もひとしおだ。デモンズソウルから評価され続けた「一期一会」感は本作でも健在である。

●近接
 「ホストと侵入者の間に割って入る」
 最初はこれだけでいい。死んでもいい。
 ホストも近接なら、距離感は常にホストがカメラの中に収まるのがよい。ホストが頻繁にカメラ外にいるのは離れすぎだ。
 しかしながら近接協力者にとって、遠距離のホストはどうしても画面から外れやすい「振り返ったらいない!」が起きないように気をつけよう。特に最初はホストの後退を見落とさないようにしたい。(立体的なマップではどうしても迷子から侵入者に遭遇して死ぬ事態は起きうる)
 さてその上で、ホストが後退し始めたら、「このまま肉盾になるか/一緒に下がるか」を選ばなければいけない。慣れないうちは、盾になったほうが楽だと思う。
 所持金に余裕があれば、雑魚を釣り出す用に「投げナイフ」「ククリ」などの投擲武器を仕込んでおくのがおすすめ。
 当たり前だが、ホストと同じく敵の群れに突撃してはいけない。

●遠距離(ホストが近接の場合)
 ホストがローリングやエストの隙を狩られないように攻撃を挟む。
 侵入者は基本的にホストを狩らねばならず、協力者はどれだけ狩ってもクリアとはならない。よって「侵入者が殴ってくるタイミングはホストの硬直時間」で相手の行動をそれなりには絞り込める。
 なのでホストがブンブン、回復、戦技などで硬直するタイミングで、魔法や戦技を挟んで、ホストに侵入者を近寄らせないように心がける。
 敵が自分に向かってきたら丁寧な回避を心がけよう。

●遠距離(ホストも遠距離の場合)
 適度に前に出る。無理に前に出る必要はないが、ホストが死んだら元も子もないので、いざとなったら壁になろう。
 よくあるのが、「侵入者に戦技ブッパされて自分は死んだが、ホストが味方の背後から戦技をかまして侵入者を撃破する」パターン。
 協力プレイでは、「遠距離の協力者」が一番難しいと思う。が、野良の魔術師はガンガンサイン出しているので、恐れる必要はない。とにかくどんどん散って覚えたほうが楽しい。
 接近されたときに足元を殴れる手札構成にしておくと、決まったときにかっこいい。

②よく見よう、敵と味方

 前に出すぎないことを覚えたら、次は味方と侵入者の装備を把握してみよう。
 すべての武器を記憶する必要はない。最初はデカければ筋力武器、手数が多そうなら技量武器、被り物は魔術師……ぐらいの認識で良い。
 武器の挙動自体は敵も味方も同じだ。
 敵対プレイはとにかく敵の動きを把握すればいいが、協力プレイは味方の隙を理解し、それをカバーすると勝率が上がる。最初は下記三つぐらいから覚えてみよう。

・でかい武器は脳筋キャラ、隙が大きいが一撃の近接威力が高く、盾で受けきれない
・鎌やムチなどのヒュンヒュン系とKATANAは技量キャラ、現環境だとサブで神秘を積んで出血を狙ってくる
・被り物は魔術師、だいたいの場合紙装甲だが、ワンパン火力を擁している

 なお敵の初見の武器や戦技は、基本的に無理。仕方がない。みんな最初は殺されるものだ。だが二回目以降となると、対処するチャンスが生まれてくる。
 実際の戦いで初見殺しされたら詰みだが、これはゲームなので何度でもチャンスが有る。
 無理に覚える必要はないので、娯楽の範疇で「これを持っているキャラはこれを出してくる」というのを覚えておくと、格段に楽になる。

どうしても勝てないときは……

●生まれ変わって強戦技を使う
 こちらもちいかわや月隠を持てば良い理論。
 正直元も子もなく、個人的にもあまり楽しくないのでおすすめはしない……

●クリアリングした場所まで下がって待ち伏せする
 技術より根気勝負に持ち込むパターンである。体感だとめちゃ嫌らがれる。
 弓などでモブを釣って処理しながら、安全な場所で相手が突っ込んでくるのを待つ。
 ただし侵入者が爆発大弓などをもっている場合狙撃してくるので、相手の武器はよく見よう。
 閉所ではブレス攻撃に注意。

霧ダッシュする
 フィールドボスには使えないが、ホストが全力疾走してボス霧に逃げ込むのもあり。すると侵入者は強制的に帰還させられる。
 戦って勝てない人は「走る」を練習してみても良い。今作はジャンプがあるので、敵が塞いでいる通路も飛び越えられたりする。
 また、協力者をやっていてホストが走り出したら、まず霧ダッシュ狙いだ。ホストが霧ダッシュすると、侵入者は協力者に尻を向けてでも追いかけざるを得ない。ホストが走り出したらすぐに攻勢に出て侵入者を足止めしよう。余裕があればモブの気も引くと良い。
 たまにホストが走るのに失敗して落下死したりモブのおやつにされたりするが、ご愛嬌である。みんな死んでうまくなったのだから。次は駆け抜けられる。 

●土下座する
 これはマジです。
 対人苦手すぎて本当に勝つ見込みがない場合、下手に挑むより、安全な場所に下がってジェスチャーで帰ってくれるようにお願いするほうが、勝率(?)が良い。
 ダークソウル無印時代は協力サインが見えないのに侵入者が来てしまうことが多かったので、受け渡し可能なアイテムを置いて七色石で囲み、ジェスチャーで土下座して帰ってもらっていた。あの時代だと7割ぐらいはしこたま煽ってから帰還していってくれていたと思う。

脱初心者向けのテクニック

●ホストが後退する余地を残す
 協力者は魔法やブレスが飛んできたときにホストの回避の余地を作るようにしてみよう。
 坑道やお城の屋内などでは、ホストの退路を塞がないように立ち回ってみよう。ホストを下げながら自分も敵の攻撃を回避できると気持ちいい。前衛のホストがローリングで後退するイメージの距離感で後ろをついていくとよい。

●戦技ブッパしない
 PvEでは強力な戦技であるが、シリーズ経験者の侵入者はだいたい回避できちゃう。
 アプデ前の霜踏みも、ジャンプ殴りのカモにされがちだった。戦技は使用後の硬直を考えてブッパしよう。

●ムチに注意
 今作のムチは現環境だとめちゃくちゃ強い。
 猛烈な出血値を持つ上に、パリィ不可能で盾を貫通する。
 回避するしか無い武器である。

擬態に注意
 擬態してくる侵入者の多くはワンパン火力を持つ魔術師。
 魔法使いの装備の侵入者が先行して逃げていった場合、擬態のヴェールでオブジェクトに化けてやり過ごしてから、背後からアズールなどで殴りかかってくることがある。

●自分も侵入者をやってみる
 これが一番オススメ。敵の目線になってみると発見できることは多い。
 戦うのが苦手な人はステルス装備推奨。バカ広いエリアほど、モブに敵対しない侵入者でこっそり散歩すると、マップ覚えやすい。
 たまに戦意の高いホストがわざわざ探してまで殺しに来る。

無理にうまくなる必要はない

 最後に、娯楽なので、無理にうまくなる必要はない。
 いちばん大事なことである。

 全員経験者の場合、ホスト側が侵入者を囲んで殴ってしまう割合のほうが圧倒的に高い。
 その上で、死ぬときは死ぬ。例えば、マルチプレイでステルスしているときに侵入者が来てしまった場合などである。下がる場所がなく、強モブが周辺にいて、そこにエルデのちいかわが飛んできたりすると、もうどうにもならない。
 逆に、今回は侵入者のリスポーン位置の仕様上どうしても出待ちっぽくになってしまうことがある。意図したものかどうかは結構見分けづらい。(当たり前だが意図的な出待ち行為は控えましょう。競技人口が減って自分の首を絞めるだけである。)
 次いで侵入協力問わず「接続に問題が発生」率が高い。
 たまーに流れで白と侵入者がタイマンする流れになるのだが、やる気を出して敵対者とお互い一礼した瞬間に「接続に問題が発生」するとかなり萎える。これは改善してほしいところである。

 長々と書いたが、結局「実際にやってみる」のが一番良いと思う。
 初見の人も、気負わずに協力サインを出してみてほしい。

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