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1V-LSDって何? LSDと何が違うの?【トリップマガジン】

どうもcochiです。
有機化合物の構造の観点から違いを説明してみたいと思います。

1V-LSDってそもそもなんなのでしょうか
LSDとついてるからLSDと構造が似ているのです。以下に構造を示します。

Fig. 1 | 1V-LSDとLSDの構造の違い

1V-LSDとLSDを見比べてみると、基本的な骨格はほとんど同じであることに気づくと思います。

まず初めにリゼルグ酸についてお話しします。リゼルグ酸は麦角菌(イネなどにいる菌)が生産する物質です。リゼルグ酸自体には幻覚作用はありませんが、リゼルグ酸アミドになると幻覚作用が出てきます。したがって、リゼルグ酸自体も麻薬原料としての規制を受けています。
※アミドとは赤色の四角で囲まれた部分のような構造のことを言います。


Fig. 2 | リゼルグ酸とリゼルグ酸アミド

ではもう一度1V-LSDの構造を見てみましょう。



Fig.3 | 1V-LSDの名前の由来

1V-LSDはLSDと同じ構造のアミドを持っていることがわかります。LSDと違う部分は、左下のオレンジの枠線に囲まれた部分です。少し難しいのですがこの物質においてはオレンジ色の枠の中のNは1位(position 1)のN(窒素)と呼ばれます。この部分にバレアリン酸が付いたことで1V-LSD(1位にvaleric acidの付いたLSD)という名前になるのです。


さらにもう一つ
1P-LSDというものをご存知でしょうか。こちらも今までと同じ法則で名前がつけられています。1Pつまり「1位のN(窒素)にpropanoic acid(プロパン酸)」が付いたLSDなので1P-LSDという名前になります。

Fig. 4 | 1P-LSD1


化学物質は基本的な骨格(構造)が似ていると、同じような作用が出るということが知られています。したがってLSDに似ている1V-LSDは、同じような幻覚作用が生じるのです。1V-LSDと1P-LSD1は炭素が2つ分多いか少ないかの違いなので、もしかすると作用も似ているのかもしれませんね。これに関しては使ったことがある人に聞かないとわかりません。2つとも使ったことがある人にぜひ感想を聞きたいところです。

今回は構造の観点から違いを説明してみました。詳しい合成法なども知っていますが、ここで書いちゃうとまずいのでこのくらいにしておきます。


画像について<a href="https://jp.freepik.com/free-vector/psychedelic-vivid-landscape-background_13295541.htm#query=psychedelic&position=3&from_view=keyword">著作者:coolvector</a>/出典:Freepik

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