真・マネーリテラシー講座_013 電気料金が7月から値上げ。実際の負担はどうなる?
こんにちは!せきです!
Twitter上では「踊るCOBOLおじさん・せき」として情報発信しております。
ITエンジニアとしては話題が中心ですが、社内向けのマネーに関わる知識展開としてコラムも書いており、こちらはそのnote版となります。
電気料金の値上げがニュースで以前取り上げられていましたね。
昨今の燃料費高騰もあって仕方ない部分もありますが、最近の電気料金の負担は色々な制度が絡み合っていて難解になってきているため、ここで少し取りまとめたいと思います。
■結論:電気料金は燃料調整費で激しく変わる。だけど9月までは実質負担はまだ上がらない
ニュースでもある通り、値上げの主な原因は燃料価格の高騰です。発電の大部分は燃料を燃やし、熱で発電機を稼働させる仕組みとなっているため、燃料の価格がダイレクトにコストに反映します。このため昨年冬あたりまでウクライナの政情不安などの絡みもあり燃料価格が上昇、燃料調整だけで一般家庭でも数千円単位での負担増となりました。そのために現在は激変緩和措置というものが適用されています。この制度については後述します。
■激変緩和措置/値上げはするが政府が軽減策を実施して実質負担が変わらないように対策
政府(経済産業省)が現在軽減策を実施しています。
標準家庭ですと月2,800円程度の引き下げが行われているとのことです。(月400kWh基準なので少々使いすぎと言うか引き下げ額水増し感もありますが)とにかく今は自動的に値引きが働いていて、実質負担はあまり変わらないようになっていると考えてください。
■で、軽減策はいつまで?→今のところ9月まで
この軽減策ですが、もちろん永遠に続くわけではありません。現在は9月までの施策となっていますね。このため予定通りだと10月からいきなり電気料金がはね上がることになるかもしれません。
知らずに使っていると、急に払う額が増えて驚くかもしれません。制度が延長される可能性も無きにしもあらずですが、区切りの月として覚えておきましょう。
■節電が推奨されるものの、個人的には躍起になってやるものではないかなと
燃料費は高止まりの傾向であり、節電してくださいという呼びかけはあるものの、無理してやるものではないでしょう。夏場にエアコンを抑えるとかしても、却って熱中症などで体を壊すリスクが上がるだけですしね。やるとしても照明のLED化などの暮らし向きが変わらない対応だけで問題ないでしょう。
■電力自由化は実質頓挫しているので、電力会社を変えようとしている方は慎重に
あとは余談ですが、2年位前に私も電力自由化に乗って電力会社を変えてみました。しかしその後は燃料高騰により契約会社は事業停止し、現在は東電の自由化部門、東京電力エナジーパートナーの契約になっています(規制分野の従量電灯Bとはちょっと違うが実質同じ)燃料価格という企業努力ではどうしようもない所で左右されてしまうので、体力のない企業の淘汰がされつつあるため、現時点では契約を変えず様子見するのが良いかと思います。