チンチラがやってくる
チン太郎騒動記
知人からチンチラをもらってくれないか、と声がかかった。
因みに名前はチン太郎。
吾輩は猫である、の冒頭みたいなメールに物語のはじまりを感じざるを得なかった。
そもそも
私はチンチラ、という存在を知らなかったので家族にチンチラって何だろう、と聞いてみると
ほら、カジノのやつじゃん、と言われた。
カジノのやつ、も知らない私がポカンと口を開けていると
あ、あれはチンチロか、ほらチンチロリンと呟き、そのままどこかへ行ってしまったので、私のチンチラへの謎は深まるばかり。
すると知人から一枚の写真が送られてきた。
あら、かわいい。
好奇心、発進。
検索ガールとなった私はチンチラをネットサーフィンのビッグウェーブ。
チンチラ、ではなくチン太郎と入力したらちょっと違う情報が溢れていて焦りつつ。
改めて チンチラ クリック(検索)。
あら?
猫なのか、チンチラって。
また謎が深まる。
検索の結果、
チンチラは猫もいるし
ネズミ目チンチラ科チンチラ属もいることを知った。
そして今回は
ネズミ目チンチラ科チンチラ属のチンチラのことだと理解した。
昔、ハムスターを飼ったことがある。
チン太郎を迎えてみようかしら、と決断に至る直前、ふと、ある人の顔が頭に浮かんだ。
彼女は動物に囲まれている。
彼女のハリネズミやうずらを卵から孵した話。
もしかすると私ではなく、彼女が飼うほうがいいのではないか。
そしてこのチン太郎はトトロみたいだ。
彼女はトトロが好き!動物が好き!!
早速、彼女へ連絡をしてチンチラって知ってる?と聞いてみた。
あ、チンチラね。猫じゃない方、飼ってましたよ、と返答。
流石だ。
もうチンチラを経ている。
こんな感じで、と彼女からチンチラの写真が送られてきた。
そこには大2、小2のチンチラの姿が。
まさかのチンチラファミリー!
天晴れ。
チン太郎を託せるのはもう彼女しかいない。
事の流れを彼女に説明すると、家族に相談してから返事するのでちょっと時間をください、と。
1分後。
いいですよ!
即答。
こちらがちょっと待ってください、と言っちゃいそう。
そのままコロコロと話は進み、翌日にチン太郎をお迎えに行くことになりました。
この世界に奇跡や運命なんてないと思っていたけれど
それは確かにあるんだ、と。
彼女に感謝です。
お迎えの日。
飼い主さんの手からチン太郎を受け取る。
さよなら、チン太郎丸。
飼い主さんの言葉に胸がキュッと締め付けられると同時に疑問が。
まる。
マル。
maru.
今、チン太郎丸、と聞こえた。
そう。
チン太郎の本名はチン太郎丸だった。
チン太郎、改めチン太郎丸の新たな環境での生活が始まりました。
私のお役目はここまでだけど
彼女から送られてるチン太郎丸の暮らしを楽しみにする日々がやってくる。
チン太郎丸をこれからも見届けよう。
ビバ!
チン太郎丸!!
ビバ!
フィーバー!!
フォーエバー!!!
チン太郎丸騒動記はこれからも続くのです。