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はじめてのおっぱい

明るいカラフルな下着屋さんに踏み入れるのは
ちょっと恥ずかしくて苦手だった。
店員さんもいきいき系で 話しかけられたら困るなぁとか思ったりして。
(なんか分かる気がする、って声が聞こえたら嬉しいのだけど。)

だから、きちんとバストを採寸してもらったことがなかった。

ただ、
「下着にはお金かけといたほうがいいよ〜」
とか
「ご褒美にいい下着買った」と耳の側を行き交うたび、
なんかそろそろ通るべき道なのかも、とか思って。
そんな大層な話ではないのかもしれないけど、あの明るいお店に踏み入れるのは勇気がいったの。

案の定、お店の前ですぐに話しかけられた。
「何かお探しですか?」
40代くらいのお姉さん店員。

「きちんとした バストサイズが知りたくて...」と、もっと遠回しにまどろっこしく 伝えた。
(めんどくさい女発動、だって恥ずかしくて)

「これまでどうしてたんですか?」って聞かれて、自分で適当に測ってネットで...
って言ったら、
食いつき気味にちょっと怒られた。

「買わなくていいので、測っておきましょう、!」とお姉さんペースで試着室へあれよあれよとたどり着いた。
(強引さがありがたかった、、、!)

ワンピースで行ったのは、ちょっと失敗だったた、(うっかり)笑。

冷たいお姉さんの手で胸を測ってもらう。

はじめて知った自分のおっぱい。

お姉さんは採寸の数字をきちんと書いて
渡してくれた。

(へえ〜〜)って思った。はじめましての気持。

これまでほったらかしだったおっぱいに
苦労をかけてきたかもしれないと思った。笑

お姉さんは、一応そのサイズのブラジャーコーナーに案内してくれて さらっと紹介してくれた。キラキラしたやつばっかりで、やっぱりまだちょっと恥ずかしい感じはあったけど。

気づいた。

お姉さんは、じぶんのおっぱいとずっと付き合ってきて、大切にしてるから、堂々とあれはこれはと説明できるし(店員さんだから当たり前かもだけど笑)、
私が恥ずかしい気持ちがある なんていい意味で微塵も思ってない、
他人の適当な下着選びを少し怒れる。

自分はこれまでそうじゃなかったから
明るい下着売り場は恥ずかしかったし、後回しにしてきた、いままで。笑

なんかうれしい、
はじめて自分のおっぱいと付き合いはじめるのかも。

はじめましての気持ち。いい日だった。

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