最近「ムーミン」にはまっている

最近、はまってることとして「ムーミン」の話を時々するのですが、これが思いのほかうけがいいので、気まぐれに書いてみます。

ムーミンってもともとはフィンランドの児童文学なんですけど、実は子供向けにしては不条理なストーリーも多くて、大人が読んでも結構面白い。(というより子どもには難しいんじゃないかと思うほど)

個人的には、できれば学生時代に出会いたかったなと思うぐらい、心理学的なテーマを読んでて感じます。

例えば「スナフキン」というキャラクター。名前を検索すると予測で後に「名言」が出るくらいだけど、この「スナフキン」にもちょっとした心理学的なテーマを感じる物語がある。

それは(どのシリーズか忘れましたが…)、スナフキンがムーミン谷での交流を通して、自分が「孤独と自由を愛すること」「他者とのしがらみを断つこと」にこだわるあまり、ほんとうには自由でなかったことに気付くというもの。スナフキンはその後も孤独になるための旅を続けますが、ムーミン谷には春が来ると帰ってくるようになります。

ロジャーズのいう「自己概念と経験の不一致」を人間関係の中から克服するという、意外と人間味のある物語。スナフキンといえば「クールな旅人」というイメージが強いですが、少し垣間見える「人間味」が個人的には好きなところです。

他のキャラクターにも色んな物語がありますが、皆新しい経験に開かれた性格をしていて、そこで起きたことを事実としてセルフイメージに取り込んでいきます。

ほんの少し、窮屈なコミュニケーションによって。

自己実現(という言葉はあまり好きではありませんが)に向かうなかで起きる色んな問題について、示唆的な話があるので、面白いです。

おすすめですよ。