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第4回fuzzカップ観戦記ベスト32A

【担当記者:今田孝志】
10月15日より今期の雀王決定戦が始まった。
A1リーグを勝ち抜いた仲林圭・堀慎吾・矢島亨の挑戦を、現雀王浅井堂岐が受けて立つ。
連覇か、奪取か。
激戦必至。頂点への最後の戦いにご注目いただきたい。
毎週水曜日のfuzzカップもお忘れなく。

1回戦(逢川-市井-つばき-須田)
東1局。四者四様のリーチ判断・押し引き判断。
テンパイ一番乗りは8巡目のつばき。
567の三色確定。赤2枚入りでマンガン以上確定。
1索2索シャンポン待ちで、自身で4索を捨ててスジヒッカケになるが、ダマテンを選択。

14巡目に市井が123の三色、カン二萬待ちでテンパイ。
二萬は場に2枚切れているが、即リーチ。
自身で五萬を捨てていてスジヒッカケになっている。

ドラの九萬トイツ+赤⑤ピン入りのイーシャンテンの須田。
自風の北が鳴ければマンガンテンパイだが、四萬-二萬カンチャン落としの途中で、市井のアガリ牌二萬が浮いている。
ここに四萬を引き戻すと、無理せず北のトイツを落とす。

ダマテンのまま押していたつばきが四萬を引く。
五萬が4枚見えていて七萬はノーチャンスだが、一萬-四萬は通っていない。
強気に三色維持の打四萬か、安全度重視で打七萬でテンパイを保つか。
つばきの選択はどちらでもない打2索。スジのトイツ落としでイーシャンテンに戻し、マンズのくっつきでテンパイ復活を目論む。

17巡目に逢川が白を暗刻にしてテンパイ。
残りツモ1回だが、7索を勝負して追いかけリーチ。
先制リーチの市井が六萬を一発で掴んで放銃となる。

逢川と市井が積極的なリーチ判断。
東1局は放銃に回った市井だが、続く東1局1本場もドラのペン7索待ちで即リーチ。これをツモアガって失点を回復する。

逢川は第3回fuzzカップのファイナリストで、女流雀王を始めとした数々のタイトルを獲得している。
fuzzカップ配信において多くの解説者が、逢川の麻雀を評して「仕掛けが多めだが、仕掛けてからの守備が固い」と言う。

東2局。逢川が自風の北をポン、④ピンをチーしてカン6索待ちテンパイ。

下家の親の市井がオタ風の南をポンして、赤五萬を含んで六萬をリャンメンでチーしている。そこに引いてきた生牌のドラの中。

逢川はテンパイを崩して打五萬。
これを市井がチー。ダブ東とドラ中のシャンポン待ちでテンパイ。どちらが出ても18000。

逢川は四萬を引くと5索・7索と通し、上家から三萬が出るとチーしてドラ中単騎でテンパイ復活する。

しかしさらに生牌の東を引くと、二萬を落としてまたテンパイを崩す。
その次に引いた生牌の白ももちろんストップ。

前へ前へと踏み込みながら、紙一重のところで身を翻し、気づくといつの間やら切っ先を相手に突きつけている。
逢川の打ち筋はそんな華麗な剣士を思わせる。

この局、つばきも東と中を止め、須田は市井の不穏なオタ風ポンを見てホンイツを見切って躱し手へ向かう。
市井のインパチは実らず。

南4局2本場を迎えて点棒状況は以下の通り。
(供託1000点)
市井  35500
須田  26200
逢川  20300
つばき 17000

親の須田が東をポンして四萬-七萬待ちテンパイ。
赤2枚入りで、ツモれば市井を逆転してトップに立つ。

逢川からリーチが入り、その一発目に須田はドラの中を引く。
これをノータイムでツモ切るが、12000は12600の放銃となる。
逢川は直前に中を重ねてのテンパイだった。

逢川は市井には届かず、トップ市井、2着が逢川。
ハネマン放銃の須田はラスまで転落し、つばきが3着となる。

2回戦(逢川-須田-市井-つばき)
東1局。つばきの手にドラ3索がトイツ。
このあと逢川から3索が切られる。
シャンテン数の変わらない鳴きだが、ドラということを考えるとポンしてタンヤオに向かう打ち手も多そうだが、つばきはこれをスルー。

これが当たりで八萬・7索と立て続けにカンチャンを引き入れる。
④-⑦ピン待ちでリーチ。

逢川が五萬-八萬待ちでテンパって、追いかけリーチ。

ホンイツでテンパイしている須田の手が、五萬を引いて止まる。
2件リーチのどちらにも危険な牌であり、実際、逢川のアガリ牌である。
須田は1回戦ラスのため、2回戦はトップ必須。ある程度危険は承知で攻めなければならない。
たがそれでも、この五萬は止めて打北。

須田の好守は結果としてつばきを利する。
ハイテイで⑦ピンをツモって3000-6000。
つばきは1回戦ノーホーラのため、これが初アガリ。

東3局。ドラ9索を暗刻にした親の市井がリーチ。
中スジの六萬で須田が一発で12000を放銃。

1回戦トップの市井はこれでかなり有利。
1回戦4着の須田はかなり厳しくなる。

東3局1本場は逢川が2000-4000は2100-4100のツモアガリ。

南4局2本場を迎えて点棒状況は以下の通り。
つばき 36900
逢川  30300
市井  29700
須田  3100

逃げ切りたいつばきと追いかける逢川。
トップを取った方が勝ち上がり。

親のつばきはこの配牌から第一打3索。
逢川とは6600点差。セーフティリードとはいえないが、守備寄りの選択。

逢川は16巡目に至ってテンパイ。
高め二萬はどこからでも、安め五萬はツモかつばきからの直撃条件。

しかしアガれず、流局で決着となる。
元雀王の須田、元女流雀王の逢川を破って、市井とつばきの勝ち上がりとなる。

最後に。
fuzzカップスポンサーの『株式会社fuzz』様。
選手が座っている椅子をご提供いただいている『COUGAR』様
選手が飲んでいるピンク色のドリンクをご提供いただき日本プロ麻雀協会とパートナー契約を締結させていただいている『ピンクイオンアスリート』様。
いつも大変ありがとうございます。感謝申し上げます。

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