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第4回fuzzカップ観戦記ベスト64J

【担当記者:今田孝志】

9月18日。第18回オータムチャンピオンシップ決勝が、矢島亨、水崎ともみ、天津みろう、平城六花の4名で行われた。実績充分の前年覇者矢島と現女流雀王水崎に、プロ歴の浅い天津・平城が挑む形となり、矢島が見事連覇を果たした。
fuzzカップはベスト64の後半に入り、これからシード者も続々と登場する。オータムは強者が強者らしく結果を出した。さてfuzzカップは順当か下剋上か。これからの戦いにご注目いただきたい。

1回戦(飯田-日當-鈴木ケンタ-小野)
1,2回戦通じて4度の跳満が出る。
最初は鈴木ケンタ。接戦の南1局4巡目。
ドラが③ピンのため8索9索のペンチャンを外す打ち手も多そうだが、ケンタはここからドラの③ピン打ちで、真っ直ぐイーシャンテンに取る。

親の飯田が東を暗刻にしてホンイツテンパイ。

ケンタは8索を重ねて五-八萬待ちのリーチといく。

ケンタのリーチの一発目に飯田が引いたのは4枚目の東。
このままなら出アガリ7700点。暗槓なら符ハネで親マンだが、リーチが入っていてリスクは高い。

飯田はリスクを取って東を暗槓。
だがケンタがすぐに八萬でツモアガリ。
カンで一発は消えたが、カンドラとカン裏が乗って3000-6000のアガリ。

南3局。小野が6巡目にリーチ。
トップ目のケンタは2着目の日當まで20700点、リーチの小野までは27800点の差がある。ラス目からのリーチはケンタにとって悪くない展開だが、実はこのリーチは高め9索なら出アガリでも倍満の大物手。

小野は安めながら3索をツモアガって3000-6000。ラスから一気に2着まで浮上する。

南4局を迎えて点棒状況は以下の通り。
ケンタ 36900
小野  27100
日當  19200
飯田  16800

前局跳満をアガった親の小野が絶好の赤⑤ピンを引いてリーチ。

これをツモアガり、裏も乗って6000オール。
連続跳満。たった2局で一気に全員抜き去った。

2回戦(小野-日當-ケンタ-飯田)
東1局1本場。
最初のテンパイは1回戦トップの小野。①-④ピン待ちの發メンホン。

ドラの東を雀頭にして日當がリーチ。

リーチの一発目。飯田はカン三萬を引いて、ドラの東を勝負。

①-④ピン待ちの小野は②ピンを引いて、リーチの現物の打③ピン。②ピンと白のシャンポンでテンパイを維持。
リーチの日當は①④④③という切り出しで、②ピンはほぼ通りそうだが、念には念を入れた格好。

飯田が4枚目の2索を引いてテンパイ。さっきまで小野の当たり牌だった④ピンを切ってリーチ。

このカン3索を一発でツモって2000-4000のアガリ。

まず飯田が先行するが、東2局はその飯田が日當に7700を放銃。
東2局1本場は3人リーチの末に、今度は日當がケンタに5200を放銃。

東3局。微差ながらトップ目のケンタがメンホンテンパイ。高め發ツモなら跳満。

1回戦2着のケンタは、これをアガれば決定打となるか。

だがアガったのは日當。
東のみの1300点で、なおも接戦は続く。

南3局を迎えて点棒状況は以下の通り。
ケンタ 30400
飯田  25500
小野  23700
日當  20400

小野はほぼ安泰。
日當はトップを取れば通過。
ケンタは飯田がトップの場合は2着でも通過の可能性がある。
飯田トップ、ケンタ2着の場合は、20200点差以上なら飯田通過、20200点差未満ならケンタ通過。
飯田がトップでケンタが3着以下の場合は、ほぼ飯田が通過。

飯田がドラ⑧ピンを引いて、赤⑤ピン切りリーチ。3-6索待ち。

發暗刻の日當が④ピンをチーしてペン⑦ピン待ちテンパイ。
トップ目のケンタまで10000点差。これをアガるとオーラス、マンガン出アガリ圏内になる。

日當が4枚目の發を引いて暗槓すると、これがモロ乗り。
オータムチャンピオンシップ決勝と同日、9月18日に開幕したMリーグ2023-24なら槓全メシである。

リーチの飯田が⑦ピンを放銃。
日當、槓全メシ跳満でトップ逆転。

南4局を迎えて点棒状況は以下の通り。
日當  33400
ケンタ 30400
小野  23700
飯田  12500

日當とケンタが3000点差でトップ争い。トップを取った方が勝ち上がり。
飯田は親でアガるのみだが、トップ逆転に加えてケンタを3着以下にしたいところ。

親の飯田が先制リーチ。南・發シャンポン待ち。

ケンタがタンヤオ・ピンフ2000点のテンパイ。
リーチ棒が出ているので、日當以外から出てもちょうど3000点縮めて同点になる。同点ならケンタの勝ち上がり。

飯田もケンタもアガれず流局。
ケンタテンパイ、日當ノーテンのため、3000点縮まり両者31900点で並ぶ。

南4局1本場は飯田が4000オールは4100オール。
これでまた3者の差がグッと詰まる。

南4局2本場を迎えて点棒状況は以下の通り。
ケンタ 27800
日當  27800
飯田  26300
小野  18100

現在通過ポジションの小野とケンタ、アガれば単独トップになる日當は、アガれば通過。
飯田は親なのでアガるのみ。以下で通過ポジションとなる。
・3200オールは3400オールツモ。
・ケンタから1500は2100以上のアガリ。
・小野から12000は12600以上のアガリ。
・日當から24000は24300以上のアガリ。
ケンタが同点2着、単独2着、単独3着の場合で条件が変わる。

飯田が自風の東をポンして二-五萬待ちテンパイ。

ケンタは③ピンチーから、イッツーで追いかける。

ピンフのイーシャンテンの日當から4枚目の⑥ピンも鳴け、ケンタも二-五萬待ちテンパイ。
日當から五萬が出て「ロン」の声が重なるが、アガリは座順でケンタ。
猛烈な追い上げを見せた飯田の連荘ならず。

接戦の中に身を置き続け、最後に一歩抜き出た鈴木ケンタと、2局連続跳満で1回戦ラス目から大逆転トップの小野の勝ち上がり。

最後に。
fuzzカップスポンサーの『株式会社fuzz』様。
選手が座っている椅子をご提供いただいている『COUGAR』様
選手が飲んでいるピンク色のドリンクをご提供いただき日本プロ麻雀協会とパートナー契約を締結させていただいている『ピンクイオンアスリート』様。
いつも大変ありがとうございます。感謝申し上げます。

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