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第4回fuzzカップ観戦記ベスト32F

【担当記者:今田孝志】

1回戦(澄川-畠-石井-渋川)
1回戦は渋川が快勝。東1局、先制リーチの畠から8000出アガリを皮切りに、全10局でアガリ5回。流局が3局あるので、渋川以外のアガリは2局しかない。

東4局3本場の畠。場風の東、自風の西は1枚切れ、中は生牌だが、中から切る。守備を考慮したのかもしれないが、あるいは更に大きな可能性を見たか。

南をポンして、東と西が重なる。こうなると朧にアレも見えてくる。

さらに北を引く。北は1枚も切られていない。
畠の目には美しく咲く小四喜の花が確かに見えていただろう。
⑥ピンの受け入れはなくなるが、打⑤ピンとして役満の可能性を追う。

美しい花を手に入れようと牌山に手を伸ばすが、引いてきたのは北ではなく⑧ピン。
嬉しくないわけではないが、花は幻。
鏡に映る花、水面に輝く月。それを手中に収めることはできない。
畠は鏡花水月の小四喜の代わりにホンイツ役牌ドラのマンガンテンパイを手にしたが、結末は石井のリーチに8000の放銃となる。

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閑話休題。
1回戦、渋川に5度の放銃となった畠が箱下のラスに沈む。
渋川以外で唯一アガリのあった石井が2着。
ノー和了・ノー放銃の澄川が3着。

2回戦(澄川-石井-渋川-畠)
1回戦沈黙の澄川が4000オールで先制。

続く東1局1本場は、畠がドラ3枚赤2枚の手をリーチしてツモアガって3000-6000。

畠はこれでトップに立つが、1回戦大きなラスのため、まだまだ加点が必要。その畠の選択をいくつか取り上げたいと思う。

東2局。石井がリーチとくると、渋川が捨てた九萬をチーして發バックで立ち向かう。

1回戦2着の石井に加点されると、畠はたとえ自身がトップを取っても通過が難しくなる。このあと無筋の⑧ピンも勝負して全力でリーチを蹴りにいく。
この局は仕掛けの渋川に石井が8000放銃。畠にとっては自身のアガリよりも良い展開。

東3局はまたしても石井のリーチを受け、ここから四萬をチーして形式テンパイに向かう。まだ13巡目だが、四-七萬は5枚目であることから早めの動き出し。

東4局の親番。9巡目にテンパイ。ドラ1赤1内蔵でダマでも出アガリ12000。リーチしてツモると6000オールから。

畠は澄川と僅差の2着目。自身トップ、澄川2着の場合は12700点以上の差が必要なので、この手をアガリきってほぼ並びくらいのイメージか。
リーチしてツモって6000オールを引きにいく選択もある。
ダマにして確実に12000を狙う選択もある。ダマだと澄川から直撃して着ダウンさせる結果もあり得る。

どちらも最高の結果があり迷いが生じても不思議でないところだが、畠はノータイムで⑨ピンを縦置き。明鏡止水の心持ちでダマテンを選択。

直後に石井からリーチ。石井の捨て牌には畠の狙う七萬がある。
リーチの現物待ち。澄川からの直撃が狙える絶好機。

ダマテン選択の判断がハマったと思ったのではないか。
だが畠の次のツモは四萬。4000オールのツモアガリである。

もちろん悪くない。
リーチをかわして4000オールのアガリ。
だがリーチなら6000オールから。一発ツモなので裏1枚で8000オールだった。

畠の心に波は立ったか。
表情は変わらない。

1回戦大きなラスの畠が、ついに通過ポジションとなる。
だがトドメを刺し損ねたといった格好か。

手負いのケモノイシイ が反撃を開始する。
南1局。2000-4000のツモアガリ。

南2局。畠から9600。

南2局1本場。4000オールは4100オール。

南2局4本場。1500は2700。供託4000。

東場を終えた時点で40000点以上あった畠との差を瞬く間に逆転。逆に13400点差をつけた。

1回戦のポイント差も合わせると、これで盤石。
南3局は石井のリーチに渋川が差し込み、南4局は渋川の仕掛けに石井が援護して決着となる。

最後に。fuzzカップスポンサーの『株式会社fuzz』様。選手が座っている椅子をご提供いただいている『COUGAR』様。
選手が飲んでいるピンク色のドリンクをご提供いただき日本プロ麻雀協会とパートナー契約を締結させていただいている『ピンクイオンアスリート』様。いつも大変ありがとうございます。感謝申し上げます。

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