【interview】Ut-TiE (ASSIST DJs)
Ut-TiE (Masaki Sugimoto)／ASSIST DJs 店主，DJ
ASSIST DJsを始めたきっかけを教えてください
バカみたいな話ですが、当時、名古屋で就職した会社が1年たらずで無くなるという事が3回起こり（東北大震災、業績悪化、社長夜逃げ）、30歳手前で職が安定しない、生活もギリギリ、年齢と経歴的に転職も厳しい、もう自分の生き方を決めないといけないと、色々精神的に追い込まれていました。
ちょうどその頃、DJのスタイルがCDからPC、USB主体に移行していく時期で、自分がイベントを主催する時に欲しい機材が現場に足りなくて借りる機会が増えていました。
これは他の地方も同じような状況なのかもしれない、今までのイベントで培った経験を仕事に出来るんじゃないかと思い、今の会社の社内事業として2018年5月にDJ機材の全国配送レンタルサービスとしてスタートしました。
印象に残っている、または影響を受けたパーティーを教えてください
ありすぎてとても選び切れないので3つ。
1、CIRCUS OF TERROR / Trump Room（2011年）
当時はTUNE、FRUiTS、RID SNAP等といった所謂原宿ファッションカルチャーとエレクトロの全盛期で、その象徴とも言えるトランプルームで東京のオーガナイザーチームと僕ら名古屋でタッグを組み開催したハロウィンパーティー。
とにかくエネルギーが凄かったし、あの混沌とした空間でいろんな繋がりが出来たことが、その後の自分のパーティーを作る上での大きな糧になりました。
まだパーティースナップも残ってるので気になった方はチェックしてみて下さい。
2、Lost Paradice / ガンダーラ真鶴（2017年）
神奈川県の真鶴半島で行われた2日間ぶっ通しの野外レイヴ。
ロケーションがまさに「秘境」で、海も近くてかかる音楽も濃くて最高でした。自分の前のMARZYのDJが凄すぎて死ぬほど緊張しましたが、お客さんにうまくハマってくれて無茶苦茶楽しかったです。
野外でかけるJungleは最高！
3、FUTURE KiLLA vol.2 / Club MAGO（2017年）
世界で一番大好きなアーティストのSinjin HawkeとZora Jonesのジャパンツアー。たまたま日本来て欲しいとTwitterでリプライしたらまさかの本人がDMをくれて、そこからアジアのマネジメントの連絡先を聞き名古屋公演が実現。作り込みが無茶苦茶大変で、関わってくれた人達にもかなり無茶をお願いしてしまいましたが、パーティーとしての内容も濃く、二人に会った時は秒で泣きました。6年越しの夢が叶った瞬間でした。
今好きな3曲を教えてください
１、날 괴롭혀줘 + 못한 게 아니고 / So!YoON!(황소윤), SUMIN(수민)
これはフィーチャリングですが、個人的に好きなのはSUMINのパート。
K-RAP、K-POP、K-R&Bとかで括れない、むちゃくちゃ個性的な音作りと展開の読めない構成、その上にメインストリームにもゴリゴリ刺さる圧倒的な歌唱力、この人にしか作れないメロディー。そのオリジナリティとバランス感が本当にカッコいい。群雄割拠の韓国音楽シーンの中でも頭一つ抜けている人だと思います。是非他の曲も聞いて欲しい。
２、SilverTab / Xzavier Stone
スイスのプロデューサー/ボーカリストXzavier Stoneの新しいEPより。
グライム、GQOM、ダンスホール、どう形容していいか難しいんですが、クラブトラックとしての強度とスムースな黒いグルーヴが新鮮な、最近のレフトフィールドテクノにも繋げれるレイヴィーなHipHopスタイル。超好みです。
３、LA (feat. Trombone Shorty) / Dawn Richard
Kelelaと並び大好きなオルタナティヴR&B界の女帝。
序盤は打ち込み、中盤から一転バンドアンサンブルに切り替わり、最後は感極まったかのようにサックスのソロで終える超クールな１曲。キックの音が変わるのですぐわかる。
エレクトロミュージック、フュージョン、フリージャズ、スペースファンク、R&B、etc...
もう何が何だかわからない、けど好きなものが全部詰まってる。これぞエモーショナル。
MVで聴くほうがダイレクトに伝わってきてカッコいいので是非。
今後の展望について教えてください
「スマホ1つで出来る、在宅での高音質オンライン配信向けパッケージ」のレンタルを6月頭を目標にスタートします。
せっかく借りていただく以上、ただ貸し出すだけじゃなく、設定、使い方、設営、トラブルのフォローからアイディア出しまで、オーガナイザー、DJ、裏方それぞれの経験からベストな配信になるようサポートさせていただきます。
配信や映像関係はまだまだ勉強中ですが、一括でコーディネート出来るようになるのが当面の目標です。
僕や音響、照明さんのような現場ありきの裏方仕事は今特にキツい状況ですが、自分達の仕事は音楽業界に絶対に必要だし、メシ食って家族養っていける仕事のはずです。
その自信を持って、この状況を楽しんで試行錯誤して乗り越えたいと思います。
困った時はお互い様なので、是非何でもお気軽にご相談下さい。
ASSIST DJs
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