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ccj☆印象に残っている授業。

以前書いた【ほぼ会話噛み合う相手。】でも出てきましたし、随分前にも書きました。一番というか唯一強烈に覚えている授業です。

授業は二組に分かれ行われます。AとB。三期生は全部で18名だから9名づつ。これがパーテーションで区切られた状態で授業を行っています。科目は判っていても、実際になにをどう行っているのか判りません。一度メンバーの組み換えをしましたが、つっちーはどっちもB。

時間割としては、まずAがある授業を行う。Bがその次の時間割でAの行った授業を行う。AはBがやった授業をそのあとに受ける方式でどっちが先でも最終的にはどちらも同じ授業を受けることになります。

科目は即興か自己開発か。そんな感じ。スキルではない。頭を使う系。授業がナゼ印象的なのか。すごく難しい。正確には難しかったから。それでは書きます。

つっちーはBの授業を受けていて、休憩時間になってAのメンバーがパーテーションの向こうから出てきました。ん?様子がおかしい。なんか大人しい。『なんの授業だったの?』と尋ねたが『内緒って言われた』という。こんなこと初めてだった。休憩時間が終わり、パーテーションの向こうに行く。すると見たことのないセッティングがされていた。

チャーリバーリに使う大きなマット。その手前に高跳びをするのかというような二本の柱と柱を渡しているのはゴムひも。高跳びの横に渡してあるバーに当たる部分がゴム紐になっているセッティング。どう見ても小学生が初めて高跳びをするときの安全性を考えた高跳びセッティング。で、ナゼAはあんなに落ち込んでいたのだ???

ここでジョン先生登場。要約すると「紐の手前から紐を超えて、マットの方へ行きなさい。行ったら課題は終了。好きな練習をしていいよ」だけ。即興や自己開発は細かい説明はない。どう解釈するかも含めて課題。さてこの課題、結果どうなったか・・・・・・。時間いっぱい使って二名かな。超えられたのは。男女混合・年齢・身体能力もバラバラ。ただみんな立ち尽くすのみ。Aのメンバーから「ね?難しかったでしょ?」

うーん。これだけじゃナゼ印象の残っているか伝わらない。続くんです。この授業。どれくらい続いたのかというと4ヵ月(笑)。この授業は入学してすぐに行われました。そして卒業間際の七月の半ば、パーテーションの向こうからすごい歓声があがりました。すると授業中にも係わらず、Aのメンバーが出てきました。「なに?なに?どうしたの???」と聞くと「教えない(笑)」と言って各自が好きなことをし始めました。Bは引き続き授業を受け、休憩をはさみパーテーションの向こうへ。

すると見覚えのあるセットが‥‥。この時はメンバーチェンジをしていましたが、どちらのチームもクリアしていないので思いは一緒。「こーれーかーよ~」するとAの笑い声が聞こえる。つまりAは課題をクリアし、好きな練習をしていたのです。卒業公演間際の自主練は貴重な時間なのです。

ここでジョン先生登場。同じ口上を述べる。結果、Aを上回る数分間でクリア。あっという間。簡単簡単。なぜクリアできたか。各自が各自の役割を自分の意志で行ったから。指示を出すリーダー。意見をまとめるサブ。自分のできることを各自が発言することで誰がいつ何をすればいいか。ただこれだけ。

まず自分を見つめる。さらに相手を見つめる。関係性を深める。信頼を得る。これを人から言われるのではなく、自発的に行う。あまり親しくない女性をお姫様抱っこでリレーすることなんて、まず出来ないでしょ。四か月で
どこまで信頼を得るか。ゼロ距離の信頼を得るのは簡単じゃない。

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このシーン。マットに真後ろに倒れています。これすごく怖いです。この練習のために数人のクラウンが二列になって向き合い、お互いの腕をつかんで【人間ネット】のような状態にして、その上に背中から落ちるという練習をしていました。真後ろに落ちるわけです。すごく怖い。落下時の衝撃を考慮して小柄な女性が選ばれました。

この時もまだ関係性が築けておらず、ネット役の数名が力を抜いた状態のとき、上から倒れてきました。結果的には怪我はしませんでしたが倒れる人は、みんなが支えてくれると思って倒れるのです。それが不完全な状態で支えきれずマットの上に落ちたわけです。

明らかにネット役の問題です。台の上に人がいたら倒れるかもしれないを思って手を離すことはないはずです。が、まだ関係性の浅い状態のネット役同士が手をつなぎ続けるのを躊躇したのかもしれません。わかりませんがそういうことがありました。

クラウンカレッジだと、さらに人種、信仰などものすごい相違点が出てくるはず。そこで関係性を築くとなると「リングリングサーカスのクラウンになりたい」などの共通目標の旗のもとに一貫性が出てくるのかもしれない。

この授業はさらな発展形があるんだけど、つっちーがそのうちセミナーでもやるときに行うので、公開はここまで。当たり前のことですがリーダーにはなるものではなく、選ばれるもの。行動や発言がどこまで他人に響くか。それは関係性次第です。


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