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砂沼から言葉歩いてー2018ー9

砂沼から言葉歩いてー2018
2018 第四巻  1月から12月  2010年3月 脳梗塞から八年目 失語症・言語発達障害・ 聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いてー2018ー9

◎海婆を昼のおにぎり秋刀魚干し 俊克
◎藤の実をひとつ摘まんで栞けり 俊克
◎休み取れ最後に行くや葡萄棚 俊克
◎解放のうんこ漢字や放屁虫 俊克
◎食べ比べ細い太いやさつま芋 俊克
●熱唱やロード俳句のかかしかな 俊克
◎がんばって大漁太鼓秋の蟹 俊克
●ぶらぶらとへちま可愛いおばあちゃん 俊克
◎星逢う夜森の筑波の空光る 俊克
◎道見えずびっくり雨水秋の雷 俊克
◎房の子の伸ばすはさみで巨峰狩り 俊克
◎味が濃く芳醇香る林檎かな 俊克
●日が暮れる哀調胡弓風の盆 俊克
◎百八の開帳不動万灯会 俊克
◎噴き上がり放水銃や防災の日 俊克
◎竹灯籠差し伸べ勇気夢語る 俊克
◎情熱のテーマ表現花火かな 俊克
◎うんざりと歴代一位残暑かな 俊克
◎塩焼きと炊き込みご飯秋の鮎 俊克
●頼り音の響き調べや風の盆 俊克 
◎秋の嶺の曼荼羅世界和宮 俊克
●止まらずにねぶたの壁画竜田姫 俊克
◎思い出の黒板アート秋麗 俊克
◎水車秋のドミノの沈下橋 俊克
◎秋の湖色の異なる帆引き船 俊克
◎秋海峡縄文渡る息遣い 俊克
◎枝豆の根ごと引き抜きさや笑ふ 俊克
◎初物を秋の底引き鮮魚買ふ 俊克
⦿秋鮎を篝火つるし火ぶり漁 俊克
◎無花果をじっくり煮込みパンのジャム 俊克
◎舞茸を具材たっぷり雨多し 俊克
●ぐったりし男日傘の残暑かな 俊克
◎塊の残る暑さがヤギの塩 俊克
◎客足の外出控え秋暑し 俊克
●曼珠沙華孤心の詩碑のやれだいこ 俊克
◎忘れ顔覚え名前の郁子は濡れ 俊克
◎虫の闇振れ振れ風は未明けり 俊克
◎目を引いて淡いピンクの秋海棠 俊克
◎汗流し稲刈り棚田励む鎌 俊克
◎警戒の落果被害や野分波 俊克
◎コンバイン音を響かせ稲穂刈り 俊克
◎明け方を車窓手を振る風の盆 俊克
◎コンビニをうどんおにぎり夜食けり 俊克
⦿山霧をゆつくり登る筑波山 俊克
◎秋の北揺れて地震はラジオ聴く 俊克
⦿秋地震空港近く安平町 俊克
⦿秋の空飛ん出く朝を自衛隊 俊克
◎消えた日は停電続く赤蜻蛉 俊克
◎夜長開け家が壊れて地震けり 俊克
⦿秋フェリー被害状況室蘭へ 俊克
◎蒲焼を照りが繰り出す初サンマ 俊克
◎薄紅の染料小花藍の花 俊克
◎悲しみを竜胆絶たれ海の道 俊克
●秋羊足跡羆死骸けり 俊克
◎ぐらぐらと地震人々秋しばし 俊克
◎避難所を涙を流す秋少女 俊克
◎身を寄せて命の水や秋の雲 俊克
◎秋味や並ぶおにぎり水を飲む 俊克
◎節電を秋の劇薬綱渡り 俊克
◎老蝶の空に田んぼは消えりけり 俊克
◎一番の深ける静々雨の月 俊克
●小花咲き湿原揺れて沢桔梗 俊克
◎花穂咲き黄白色の朝霧草 俊克
◎今週は敬老の日に寿司稲荷 俊克
◎雨冷えの懸命続く安否かな 俊克
◎繊月や激しい雨の通所行く 俊克
◎守り切り秋のラグビー泥だらけ 俊克
●創作を丸める紙の糸薄 俊克
◎旬楽しがぶり甘さに桃笑ふ 俊克
◎二羽三羽道路に弾け老の蝶 俊克
◎去ぬ燕くるり一周いなくなり 俊克
⦿能取湖を並んでずらり鮭躍る 俊克
◎稲魂やピカッと鳴りて鎮まりし 俊克
◎浮き雲を息づく大地薄紅葉 俊克
◎薄寒い長袖映り秋気澄む 俊克
●笑栗やころりころころ転がりぬ 俊克
◎名人の俳句テレビや四日月 俊克
◎立ち直り片手に汗を稲車 俊克
◎棚田見て橋を渡って鱗雲 俊克
◎浮ぶ瀬の烏真ん中秋の川 俊克
◎道端の雀遊んで猫じゃらし 俊克
◎秋祭り越える田乃坂上り切る 俊克
●文化触れナイトウォークの水戸の萩 俊克
◎川風に鵲空の高く飛べ 俊克
●踊り字を重ね重ねて秋の文字 俊克
◎丘を越え望む筑波に秋の蝶 俊克
◎五日月笑う通所で金曜日 俊克
◎空飛んで祖母に怒られ夕化粧 俊克
◎球場や消える砂山秋の川 俊克
◎山隠れ秋の詩人のスナフキン 俊克
◎星映しゆっくり進み月の舟 俊克
◎息子連れ瀬戸大橋は黍団子 俊克
◎いそいそと北は早いぞ鰯雲 俊克
◎山々の茸日和は道の駅 俊克
⦿映像を秋の仏像東大寺 俊克
●熊げらや赤い軍隊ベレー帽 俊克
●爺婆の眠るふたりや秋日和 俊克
◎秋湖畔休息スマポ発電所 俊克 俊克
◎玄関の帰る通所や一葉落つ 俊克
◎葛の葉やパラグライダー風に乗る 俊克
◎梅香の我が家居るや獺祭忌 俊克
◎雲が切れ片割月の消える時 俊克  
⦿山腹を赤岳登る草紅葉 俊克
◎黒葡萄夜明けの雲が朝日かな 俊克
●解夏草やドミノ倒しの花は咲く 俊克
◎病院の鶏頭生けて九年前 俊克
◎新米を麻婆豆腐の笑い顔 俊克
◎パソコンの秋のプリンタ誤字脱字 俊克
◎腰掛けて粉とクリーム秋桜 俊克
◎秋祈る魂宿りカムイノミ 俊克
◎萩の水戸ベースボールの交響詩 俊克
◎作品を手を拭くボンド薄けり 俊克
◎空の夜坂道上る鹿の声 俊克
◎職人が目利き手間かけ小鰭鮨 俊克
◎胡麻の垂れ啜るうどんは祖母の味 俊克
◎墓の朝通所は通る彼岸花 俊克
◎鹿鳴くや母の神宮海に出る 俊克
◎酢の物の釣鐘人参小花咲き 俊克
◎渋抜きの焼酎回し親の柿 俊克
◎なびき風秋は筑波の涼しけり 俊克
◎渡り蝶止まる盆地の藤袴 俊克
●丸々とガサッと落ちて栗拾い 俊克
◎流る雲静かに眺め浮かぶ月 俊克
◎千姫や写真クラブの曼珠沙華 俊克
◎寒々と月は遅れる午後の五時 俊克
◎千振の花は二年目健胃薬 俊克
◎鎌を入れ揺れる黄金の抜穂祭 俊克
◎午前四時窓を冷たい月の雨 俊克
◎白鵬が筑波の雲や十三夜 俊克 
⦿初冠雪十日も早い旭岳 俊克
◎茸狩り山の横道迷い道 俊克
●歴史持つ久慈の伝説秋まつり 俊克
◎秋麗兄妹果たし伸び盛り 俊克
●鷗外を待宵上る団子坂 俊克
◎太刀の魚右手右脳は脳の痕 俊克
◎蓼の花沼の大橋中学校 俊克
◎椨の実や筑波の峰の男女川 俊克
⦿見晴らしの不忍池秋高し 俊克
◎秋別れ暮らす息子の献花台 俊克
◎長き夜や手を触れ花火万華鏡 俊克
◎秋まつり逸話歴史の名場面 俊克
◎風に咲く秋分等し花かれん 俊克
◎コスモスを散策楽し花が咲く 俊克
◎はらはらと雨月の夕は団子かな 俊克
◎雨上がり栗の斜面のイガを踏む 俊克
⦿パン祭どぶ板通りポテチパン 俊克
◎どら焼きの団子忘れてけふのつき 俊克
◎名月は筑波が見えぬ雲の空 俊克
◎空見上げ羽田くつきて月今宵 俊克
●十六夜(いざよい)の旅の長風呂雨ぽろり 俊克
◎飛び鯊の泥んこ飛んで漁の技 俊克
◎鳥渡る失語の友はなお知らぬ 俊克
◎何もなく坂の名代のとろろ汁 俊克
◎団栗を一つ二つの神社かな 俊克
◎長き夜の本を終わつて消しにけり 俊克
◎曇り空観月一夜和歌魅了 俊克
●花扇管弦船の猿沢池 俊克
●寝食を徳の交わり南州忌 俊克
◎秋の気や遺産の掃除通じ禅 俊克
●浅岸に長旅終えて鮭ゆらり 俊克
◎秋祭元気の力木やり歌 俊克
◎電車酔い温め酒の放し花 俊克
◎残る蚊や暑く寒くの見来(ミエキタル) 俊克
◎直感し立派な牙の猪の罠 俊克
◎居待月銘菓の石下ずんだ餅 俊克
◎二分咲きは季節外れのさくら秋 俊克
◎アメダスは初冠雪の富士の山 俊克
◎練習の運動会は土日雨 俊克
◎絵馬の亥を印の割り箸秋の雲 俊克
◎良く眠れ窓から見える残る月 俊克
◎卓越し那須疏水芭蕉破るる 俊克
⦿爺婆も子も弁当や運動会 俊克
◎風の色出さないすごさ樹木希林 俊克
●葉月空砂沼の釣りの上がる鯉 俊克
⦿鳩笛を山々超えて吾妻山 俊克
●いそいそと涸沼の釣りに鯊日和 俊克
●破れ恋浜木綿の実は旅の舟 俊克
◎図書館の絵本の色は秋の色 俊克
◎幼けない絵本を借りて風の色 俊克
◎出張の鮞飯は伯父の意地 俊克
◎鬼怒川の越えたる筑波日雀来る 俊克

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