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工場で働くユマ・サーマン。 石化させるユマ・サーマン。 鼻血噴き出すユマ・サーマン。 クソデカ親指のユマ・サーマン。 天井に張り付くユマ・サーマン。 植物と融合したユマ・サーマン。 パリにやって来たユマ・サーマン。 ジャッキで殴られるユマ・サーマン。 アビーだと間違われたユマ・サーマン。 緑のスカーフを着けたユマ・サーマン。 スウェーデン語訛りのユマ・サーマン。 僕たちの世界にはいろんなユマ・サーマンがいて、でも気づかない程度に生活に溶け込んでいる。
この前スーパー行ったら、メンタリストが安売りされていた。 それ買ってフライパンでコンガリいって、ウィスキーと一緒にやった。 それらを飲み食いしながら、Netflixで「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」を観た。 ヨンウがイ・ジュノとキスするシーンで、コーフンして、ディエゴ頬張る顎に力が入り、舌も一緒に噛んじった。 白いテーブルに口元から滴る血。ティッシュ取って拭こうとしたら、その血だまりがイルカに見えて、もしラッセンが赤い絵の具を使っていたらこんな感じだったんだろう、と。思
一度見惚れた彼女に、 「海へ行こう」と誘ったら、 当日彼女は、ヒノノニトンに乗ってきた。 「乗りな」彼女がそう言うと、 助手席に僕を載せた。 海辺で僕たちはピンボールをして、 陽が沈むと、ヒノノニトンに乗って帰り、 家でロマンチックなセックスをした。 生でやったからか、彼女は妊娠して、 僕たちは結婚した。 春の終わり、彼女は双子を生んだ。 名前は堤真一と吉田鋼太郎。
シャワーを浴び、 全身についた水滴をタオルで拭き、 パンツ一丁になり、 うつ伏せに横たわり、 右手をケツの所へ伸ばし、 ケツ毛を揉みしだき、 剃りたいと思い立ち、 そのようなことを考えながら、 もし僕が猫や犬みたいに、 毛深い動物だったら、 ケツ毛なんて気にならないんだろうなと、 思って観なおした、 「猫の恩返し」