【湯呑屋。キラーワードコンテスト 応募作品一覧】
[↓コンテストの概要はこちら↓]
※あくまで作品紹介ページのため、作品の列挙のみとさせて頂きます。
※順番は応募順。
※応募postのリプに、大元となる作品のリンクを貼って頂いています。
気になった方はそこから読みに行ってみてね！
【応募作品一覧】1 ～ 10
ミュリエルは頭をガリガリとかきむしる。
— はの (@hanoween0523) February 20, 2024
「認めらんねぇ。せっかく手に入れた第二の人生、破滅なんて認めらんねえ……！！」
ゼエゼエと呼吸を荒くする。
「……殺さねえと」
ミュリエルはベッドから立ち上がり、部屋の入口へと歩き始めた。
「主人公を……ジェリー・ブルーを殺さねえと……」 https://t.co/euA7g3lSZr
「やめろ。その娘に、手を出すな」
— 🀋 ヤマサンブラック🀋 (@zantetsusen) February 20, 2024
掠れた声で、陣吾は言った。あと少しで、縄は切れる。たとえ勝てなくても、命のかぎり闘う。眼の前の女を救えないのは、もうたくさんだ。 https://t.co/12VV78VBvf
後輩たちと太朗、どっちがかわいいかときかれたら、ごめんな。今は太朗の方がかわいい。こんなことを言ったからといって、後輩たちが拗ねるほど子供じゃないのはわかってるから、ちょっとだけ甘えさせてくれ。 https://t.co/IdDf6etTQ9
— 藤和 (@towa49666) February 20, 2024
「はいっ！ わたしはちょっと訳ありで、他のタイプサキュバスの娘と違って何も生えてませんけどぉ……おへその下に小さな【証】がありますっ！ 見てみますかっ？ 教授っ」
— しるべ雅キ ⛩️ (@st_ation) February 20, 2024
説明に納得して頷いた鋭時の更なる質問に恥じらうように答えたシアラは、嬉々として裾をたくし上げ始める。 https://t.co/fIWQqfITeO
彼の作る物語だけを愛し、それらに包まれて日々を生きていたかった。そこに恋なんて存在しないし、ある必要もなかった。それなのに、彼に恋をしたと思ってしまった。憧れの存在を目の当たりにし、もっと近づきたいと、その肌に触れたいと、対等な場所に立ちたいと願ってしまった。作為的な恋だった。 https://t.co/L0kNKdd4VH
— 脆衣はがね (@hagane_fragile) February 20, 2024
もしさっきのパイのようにこの胸骨を先輩に切り分けてもらえたなら、ぐちょぐちょになった僕の恋情を見つけてもらえるだろうか。
— 早河遼 (@Hayakawa_majic) February 21, 2024
とても人に見せられるものではないけど先輩になら見られてもいい。というか刮目してほしい。長年熟したこの苦痛を彼女にも噛みしめていてほしいから。 https://t.co/EsqzcAdnDN
「うちを置いていかんといてぇ」
— 氷堂出雲@公募修行中 (@HyodoIzumo) March 2, 2024
ずいぶんと器量がよく魅力的な女である。
しかし誰も追いかけない、声もかけない。その女の尻には尻尾が2本ぶら下がっていたからだ。
この辺りでは見慣れた光景なのだ。 https://t.co/kQM156TuJM
でも、はじめからわかってた…
— ハルハル (@yozigenpoket007) March 2, 2024
おまえはあいつが好きなんだって
だから、あいつに取られたくなくて、告白したんだ
おまえの優しさにつけこんだんだ…
ごめん…ごめんね…
最初から最後まで嫌なやつだった
ああ、この嫌な気持ちを雪にうめて、
雪と一緒にとけて…
全部なくなってしまえばいいのに… https://t.co/IWjRuhyodz
「ご注文お決まりでしょうか？」
— にゃんた（冬眠中だけど、ぼちぼち活動中） (@eb22nyanyan) March 2, 2024
白いニットの上から、黒いエプロンをかけたいつもの彼女が、後ろで束ねた髪を揺らしながら、僕の席に近付いてくる。実のところ、今日言うことは最初から決めてある。
僕は前のめりになって彼女に尋ねた。
「これ、夢ですよね？」 https://t.co/K41U5H2pDu
「子どもだけの花火って、危ないんだよ?」「お前、今日は親の監視をくぐって来たんだろ?もう引き返せないぜ。僕らは今晩だけは世界一の悪ガキコンビだ」「ガキって何よ。女の子に向かって」二人で笑った。一緒に笑うと、胸もポカポカしてきた。そうだ、僕らはこの夜限りは世界一の悪ガキたちだ。 https://t.co/82ICAVifol
— シモダイラ🖊 (@simo_daira) March 2, 2024
【応募作品一覧】11 ～ 20
誰かを好きになるというのは、今の自分を嫌うことと同義だ。 https://t.co/7O5z2kZ94F
— 小波 ほたる (@hotarukonami) March 2, 2024
その歌声が聞こえるのは、決まって夜だった。
— 有木珠乃 (@S9qgZ1UQD9KCP2z) March 2, 2024
満月を見ながら、美しい歌を聞く。時間も大体、いつも寝る少し前だから、心地良い気持ちのまま就寝していた。
それなのに今日は、何故か昼間に聞こえてくる。
ちょうど領主教育の勉強を終えた後だっただけに、気になって仕方がなかった。 https://t.co/LulXniYGMY
「ねぇ、お兄さん」
— 安里紬 (@tsumugi_anri) March 3, 2024
凛とした高めの声が、晨の足を止めた。
不機嫌を滲ませた表情で、晨は声の主へ顔を向けた。
「なに？」
晨のぶっきらぼうな返事に、少女は目を丸くしたが、すぐにっこりと笑みを浮かべる。
「ねぇ、お兄さん。私を殺してくれない？」
今度は、晨が目を大きく見開く。 https://t.co/qrNQcMgWSF
「だってェ……人間が嫌いだから、殺して回ってたンではなくって？」
— とりい とうか@低浮上 (@gear_fox_oo) March 3, 2024
「あれらは必要な犠牲だよ、人類の進化に寄与出来たのだから全く幸福なことだね」
「先生が同じことされても幸せェ？」
「私の頭脳が無意味に失われるのは世界に対する冒涜では？急に馬鹿なことを言い出すから驚いてしまったな」 https://t.co/bQ9gGL4sVD
「あぁ……『飴売り』さえいなければ！」⁰「飴売り……？」⁰ アンベールが訊くと、老人は掲示板に目を向けて答えた。⁰「……この子たちを連れ去った、人攫いのことだ。みんなそう呼んどる」 https://t.co/odxRXd0QsX
— マッチ棒（ライターに憧れている） (@Match_464) March 3, 2024
ふと、辺りを見回すと、彼女の姿がどこにも見当たらなかった。僕はある可能性に思い至り、立ち上がって窓から下を見下ろした。数十メートル離れた地面には、濃くて赤い、血溜まりがあった。彼女は死んだ。それは、彼女の二度目の自殺だった。僕は彼女を二度殺したのだ。 https://t.co/DBLTBtvhCK
— 月野ヒカリ@月光信者 (@akinokiri5200) March 5, 2024
「年齢は勝手に上がっていくからそれを嘆いても仕方ないっていうか……自然なことを悲しんでもなぁって思うよ、私は。変わってるって言われるけど」
— 瑞季（みずき） (@mizki_aida) March 8, 2024
落ち着いた口調で話す彼女は私よりも大人に見えた。 https://t.co/OMCuSNvEun
気が触れるということばをあてた人が昔にいたのだろうが、なんと優しいことばだろうか。そのことばを考えた人も、もしかしたら大事な人がその一線を越えてしまったのかもしれない。その大事な人のために、きれいなことばを用意したのだろう。 https://t.co/Zr0c0VZk35
— あづまらも🍼💙@Vtuber準備中 (@azumaramo) March 8, 2024
「家賃は3ヶ月滞納や。たかよの給食代も払われへん。もう限界や。はい、これ！」
— Writer Q (@Writer_Qu) March 18, 2024
私は、紙を机の上に叩きつけた。
「これって……、離婚届？」
「そうや」
「またまた、笑わそうと思って」
「お父ちゃん、リコンって何？ 食べ物か？」
急にたかよが割って入る。
「ちゃう。ギャグの一種や」 https://t.co/0dXwhmCSPl
強さってんは試合に勝つためんもんやと思っとったな。俺もそう思っとった。
— 葉一朗 (@19yo_yo) March 23, 2024
何なんやろな強さって。
俺はいつか、お前たちがこれから先、ずっと大人になった後になってからこん夏んこと、笑って思い出せることが強さなんやと思う。
ありがとうな。じゃああと夏までもう少し、最後まで野球やり切ろう。 https://t.co/Bnfw78QZX8
【応募作品一覧】21 ～ 30
雪で白く染まった道。凍えるような凛冽の夜を、無数のスノーキャンドルが鮮やかに照らしている。
— ASAYAKE (@fblw915) March 25, 2024
滔々と降りしきる雪は、心模様をそのまま映し出しているかのよう。ここで深冬《みふゆ》と過ごした時間は、僕にとっての原風景となっている。大人になっても忘れられない、僕の恋人だった。 https://t.co/waQX4DthHH
日差しと水平線の瞬きは私の目を焼き、写真みたいに記憶が脳内から刷られていく。
— 佐藤朝槻 (@st_astk) March 26, 2024
私は夏に取り残された気分で海を眺めた。マフラーを緩めて耳と唇を外気に晒せば、蝉の音がどこかからやってきそうだった。
蝉と波の音に混ざってぽつりと、あの子の声が私を振り向かせ――。 https://t.co/4H9fJkMqCg
一条：みなさん、これにてお開きです。７時にこの世界をシャットダウンします。ちゃんとお別れしてくださいね。私は一足お先に起床します。アリサさん、今度は現実の世界で逢いましょうね！ https://t.co/zsdKgEaePt
— 群鳥安民 (@shiharaiyuyo) March 28, 2024
ただいま、ひとりぼっちの自分。 https://t.co/Hcm10PtitY
— 丘多主記/雪街ソラ (@MasterFrieze) March 30, 2024
ドアが閉まり、ホーム音楽の残響が響く。するとその途端、電車の中が真っ赤な明かりに包まれた。
— 此糸桜樺 (@Konoito_Ouka) March 30, 2024
なに？ 何が起こったの？
由美は、列車からただならぬ雰囲気を感じ取った。困惑しながらも、ガラス越しに、恋人と不気味な赤い光を凝視する。
──『地獄』行きの列車が出発します。 https://t.co/rRWPhWv2U8
濡れた髪からのフローラルな匂いが鼻をかすめた。僕の持たないもの。自分とは何もかもが違う目の前の存在を、僕は強く欲した。母親に縋られる子供と、母親に見捨てられた子供。共有できるものなんて何もなくていい。 https://t.co/xQtgtZpONm
— 宮内ぱむ (@pum_carriage) March 30, 2024
「誰かに愛してるって言えるほどの覚悟もないけど、もう一度愛してほしいって言えるほどの勇気も今更あたしにはなくてさ。それでも、自分ひとりじゃどうにもならない夜があってね。だからきみに会いに来た」 https://t.co/8M1tKYWWKr
— 西野夏葉🦔next≫文学フリマ東京38🧸🍯 (@winter_dust_) March 30, 2024
スクールカーストが顔面偏差値で決まるだなんて嘘だ。もし本当に可愛さだけで決まるなら私がみーちゃんの友達でいられるはずがない。
— 天野つばめ@小説『タイムカプセルに恋文を』Amazonにて好評販売中 (@tsubameamano) March 30, 2024
みーちゃんは私と違って可愛い。チアリーディング部に所属してちやほやされているミオやナツキより、ずっと可愛い。可愛さとスクールカーストの因果関係は逆だ。 https://t.co/A3Um3HeL98
ピザの上のチーズのように世界が溶け始めてからもう一日は経つでしょう。 https://t.co/iVbb0Hbyv0
— 月山 (@moountain) March 30, 2024
そのままの答えではあるのだが、どうしても別の意味が隙間から顔を出そうとするからだ。
— ちあさん (@chiasunroof) March 31, 2024
「……好きなんだから、いいじゃない」
努めて、平静を装ってこたえる。その瞬間、彼は何かを察したように目を細め、口角を上げた。
「素直じゃねえなあ」
しまった、と思った。今さら、引けない。 https://t.co/OYtov6DBLt
【応募作品一覧】31 ～ 37
「ええ、左膝の裏にお子さんがいますよ。曲げて潰さないようにギプスと包帯を巻きましょう」
— 百度ここ愛 (@cocoa_100oC) March 31, 2024
意味がわからない。生まれてから今の年齢まで、恋人というものが出来たことなどない。
ましてや、左膝の裏に子供がいる？
非現実的すぎる医者の言葉に辟易する。
馬鹿にするのも大概にしてほしい。 https://t.co/DoZijxMx3t
殻を破って生まれてきたのは『悪意』
— 村崎キコ (@murasakikiko) March 31, 2024
雛鳥の悪意は歳月を重ねて増幅し形を変えて、成鳥となった私に獰猛に襲いかかってくる。 https://t.co/wOTqsLh4vk
「……そりゃ世間は弱者を守ってヒーローでいたいからな。真逆のことが起こったとて、インパクトがなけりゃ誰もそんなこと考えないよ」 https://t.co/poc5bREr1Z
— 一ノ清まつ子 (@Mazko1998) March 31, 2024
もう捨て去ったエースで４番という夢を。その道ならまだ夢の続きを見られるんだろうか。
— 粟生深泥🦠 (@ao_midoro_97) March 31, 2024
ドクンと跳ねた火種がドクドクと脈動し始める。ポッカリと空いていた穴にジワジワと血潮が満ちていく感じがした。
「江東、もう一度聞くが。俺たちで最強のアスリートを目指したくないか？」 https://t.co/TD0rWxuy2A
真っ先に白が目に飛び込んできた。土にまみれてる上に、月日が経って劣化した感じの白。ブツは結構大きめ。俺はスコップを黙々と動かし続けた。そして腰を抜かしてしまった。
— ごとう (@1234letter) March 31, 2024
骨だ。しかも人間の頭蓋骨。落ち窪んだ眼窩と目が合う。もしかして、他の骨も庭に埋まっている？ https://t.co/Sx9CtG8t9m
彼女の嘆願はついに雫になった。
— ころもち (@koromochi_mono) March 31, 2024
その頭をそっと寄せて、胸元に抱きかかえるようにして涙を浴びる。春というにはまだ鋭すぎる夜に、その液体は俺の胸を緩やかに突き刺した。
それでも――。
全日本投げキッス大会決勝。
それが終わるまでは、キスはできない。 https://t.co/ID9pZ2OqMR
『父と母の間に生まれる。
— さく (@saku_sakura394) March 31, 2024
父と母が離婚し、母の再婚で新しい父ができる。
新しい父と母が離婚して、母と二人に戻る。←今ココ』
これだ。
書いた文面を思い出せる。
私の生きてきた18年のすべてだ。たった3行。
おそらくこの先もこの3行をリピートして足りると思っている。 https://t.co/MwbpSKb4Fg
以上、37作品です。
ありがとうございました。
現在、湯呑屋。にて選考中です。
乞うご期待！
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？