水田に映る満月は美しい
昨晩は、真夜中に目が覚めてしまった。もう一度眠ろうと試みたものの、目が冴えてしまい、なかなか眠りにつくことができなかった。
ふと、カーテンをほんの少しだけ開け、外を眺めた。
現在の私の住まいは水田に囲まれている。私の部屋からもそれらがよく見える。昨晩は満月。その月が水田の水面に映っていた。それがあまりにもきれいでしばらくの間、見入ってしまった。こういった風景をこれまでテレビ、映画のワンシーン、または写真集などでしか見たことがなかったのだった。
もちろんこういった媒体はなかなか普段、私たちが見ることがなかなかできない自然の中の美しい風景の存在を教えてくれる。
しかし、実際に自分の目で見ることができる喜び、感動には到底叶うもの
ではない。
満月は美しく、優しく、水田を照らす。月明かりは水を張った田んぼの水面に写る。そして時々、夜風が水面を揺らし、月も揺れる。ああ、とてもきれいだ。
初夏の風景は昼間だけではなかったんだ。なんだか、素敵な宝物をもらったような温かい気持ちになり、私は再び眠りにつくことができた。
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