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ドラマ「アンメット」より内側前頭前野についての考察

ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」の中で印象的なシーンがあったので紹介します。

脳に腫瘍ができ、側頭葉まで圧迫され、記憶が薄れていく患者。最愛の妻の存在さえも忘れかけてしまいます。

そんな夫婦の姿を見て、医師三人が夜食を食べながらのシーンです。


(成増)「きついよね。存在忘れられちゃうのは。こっちはずっと忘れられないのに」
(星前)「えっ?」
(成増)「あっ、いやなんかね、私の場合はもう相手が亡くなってるんだけどね。」
(星前)「すいません、なんか」
(成増)「いいの、いいの。なんかさ、こう私の中では、まだ生きてるっていうか、とっくにいないのにず~っと居座ってんだよね。なんだろうねこの感じ」
(星前)「成増先生のこころん中にいるんですね、まだ」
(成増)「うん」
(三瓶)「脳には内側前頭前野という場所があって、自分と他人を区別する場所なんですけど、大切な人や恋人に関しては区別しなくなるという報告があります。つまりその人のことを自分のように感じてしまうんです」
(成増)「彼と私が一緒になって、で、内側前頭前野にいるってこと?」
(三瓶)「そういうことです」
(成増)「ふ~ん」 「そりゃ追い出せないわ。ふふっ」

アンメット ある脳外科医の日記
#10 あなたが灯してくれた光



成増先生が、少しうれしそうにしているのが印象的でした。


このシーンで紹介されたように、「内側前頭前野」は社会的な情動を司ると言われています。

前頭前野は、思考や判断をつかさどる脳の司令塔のような場所ですが、その中でも内側部は、特に社会的な感情や共感に関わっているとされています。

もし、私たち全員が内側前頭前野を意識的に発達させ、他人を自分と同じように大切に思えるようになったら…。

世界はもっと温かく、優しい場所になるかもしれません。

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