SS 小太郎の願い【#雨の七夕】#青ブラ文学部

表紙画像はMicrosoft Designer Image Creator にて生成。
プロンプト「雨の七夕　少年の願い　水彩画」

雨の七夕　小太郎の願い

七夕の日、小太郎は朝からそわそわしていた。

今年は、絶対に願い事を叶えたいと思っていたからだ。

小太郎は、短冊にこう書いた。

「明日のテストが、100点になりますように。」

小太郎は、勉強が苦手だった。

そのため、今回のテストも赤点覚悟だった。

しかし、なんとか100点を取りたかった。

小太郎は、夜空を見上げた。

しかし、空は厚い雲に覆われていて、星一つ見えなかった。

小太郎は、がっかりした。

「今年も、願い事は叶わないのかな。」

そう思いながら、小太郎は布団に入った。

すると、突然、雨が降り始めた。

小太郎は、窓の外の雨音を聞きながら、眠りについた。

次の朝、小太郎は目を覚ました。

そして、机にある教科書を流し読みした。

信じられないことが起きていた。

教科書が、すべて暗記できていたのだ。

小太郎は、目を疑い、何度も教科書を見た。

やはり、暗記できていた。

小太郎は、大喜びでテストを受けた。

そして、見事に100点を取った。

小太郎は、この日が人生で一番幸せな日だと思った。

そして、心の中でこう呟いた。

「ありがとう、七夕様。」

雨の七夕は、小太郎にとって、奇跡のような一日になった。