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キビキビとせっかち

東京都日野市に、社会福祉法人「東京光の家」が運営し、視覚障碍者が就労しているレストランがあります。ゆったりとした造り、リーズナブルでおいしいメニュー、働いている方の優しい雰囲気、とてもいいレストランですね。

Kitchen & Cafe Canaan
https://www.hikarinoie.org/facility/shurou/canaan

こちらのお客さんには、高齢者、障がい者の方が多いです。
小さなことですが、ちょっと残念な光景を見ました。
視覚障がいのお客さんがゆっくりと椅子を確かめながら座ろうとした時、後から来た70歳くらいの女性がぶつかってしまったのです。

私は隣の席にいたので、一部始終を見ていました。
後から来た女性は、とてもせっかちなのか、視覚障がいの方が席に着くのを待ちきれないように後ろを通り抜けようとして、ぶつかってしまったという場面でした。

もちろん、悪気がないのは確かです。でも、ちょっと残念ですよね。こういう施設で起きていいことでしょうか?

年齢を重ねて、動きも気持ちもゆっくりになる人がいる一方で、なぜかせっかちになる人もいますよね。
今は緩和されてきましたが、例えばレジに並ぶとき、ソーシャルディスタンスを守るように、列に足型が描かれていたときに、全く意に介さず、すぐ後ろに立つ人っていませんでした?

印象としては、やはり高齢の男性が多かったような気がします。こちらの背中に触れあわんばかりに。
そんなにくっついて並んでも、レジに到達する時間には全く差がないのにね。

せっかちとは別に、キビキビした人っていいですよね。でも、せっかちとキビキビの違いは、例えば他者に対する配慮があるかどうか、だったりします。
あとは、緩急が適切に使い分けられるかどうか、とか。

面接の場面でも、ちょっとした動作で、せっかちな印象を与えることがあります。キビキビではなく、せっかち。「ちょっとした印象」の中でもかなり残念な、採用をためらうことになる印象のひとつです。

逆もあります。面接官がとてもせっかちな印象を与える人だと、志望度が一気に下がってしまいかねません。

キビキビと動きながら、周囲に対する配慮と余裕をもって生きたいな、と高齢者に足を踏み入れつつある私としては、自戒の念をこめて思います。

※Canaanとは、神が約束した楽園のことだそうです。いい名前ですね。

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