煎茶の作り方~蒸し(蒸熱)工程③~ボイラ

前回、蒸し機の構造をやると書きましたが、その前にボイラの構造を説明しておきます。

可視化するために下手な絵を描きました。

これで一目瞭然!

画像1

ボイラは、水を溜めてバーナーで加熱することで高温の水蒸気を発生させます。

その時、大きく分けて2種類の調整ができます。

1つ目は、バーナーの火力です。

バーナーに送り込む重油の量を変えることで火力を調整するのです。

もっと蒸気が必要だというときは、油圧を上げます。

2つ目は、タンク内の水位です。

絵の右側のイラスト説明のとおり、水位が低いと乾燥した蒸気となり、高いと湿り蒸気となります。

お茶の葉っぱは、初期から後期にかけて次第に硬化していき、蒸けにくくなっていきます。蒸けやすくするために、水位を次第に上げていくのです。

日々、変化していく原葉を見て、常にベストな蒸かし具合に蒸し度を調整するのがプロなのです。

ボイラの役割は、蒸気流量(と蒸気の質)の調節です。

そして、原葉1㎏当りを蒸かすために必要な水蒸気量というのは、(蒸し機や原葉等によって異なるのですが、)相場が決まっています。

生葉1㎏当りに必要な蒸気量が決まっていれば、時間当たりの蒸気流量及び生葉を蒸し機に投入させる重量も計算できます。

とまぁ、色々と書きましたが、蒸熱工程で一番、理解すべきは蒸し機です。

ボイラなんて、一度、設定してしまえば、殆ど触らなくて大丈夫です。

そして、煎茶製造において最も重要なのが、この蒸熱工程と言っても過言ではありません。

(原葉の生産管理・摘採後の生葉管理も同様に最重要です)


今度こそ、次回は、蒸し機について解説していきたいと思います。

以上です。

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