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秘書)社長、おはようございます。

？？)ん、おはよ

三澄○○、株式会社スカーレットの社長であり年商30億である超お金持ちである

○○)今日の予定って？

秘書)午後13時から株式会社フラワーさんとの会談、14時30分から日向学院で1時間ほどの特別講義になっており、16時から社長の祖父である三澄幻夜様とのお食事、18時から新商品のお披露目会となっております

○○)ん、分かった。俺宛になにか届いてる？

秘書)社長宛に2件、1つはお母様からのお見合いの件、もう1件は………同窓会みたいですね

○○)母さんのはいつも通り処理して、同窓会のやつはこっちに

秘書)承知いたしました、それより………同窓会のお手紙を優先されるとは

○○)…………まぁ、なんでもいいだろ。

手元にある、同窓会の手紙を擦りながらそう言った。

5年前、俺には彼女がいた。

齊藤京子、京子とは高校2年の頃から突然付き合い始めた

きっかけはたった一言だった。

『ねぇ、教科書見せてくれない？』

その一言で、なんとなく仲良くなって

なんとなく付き合い始めた

『私たち、いつの間にか付き合ってることになってるよね笑笑』

「だな、まぁでも別に良くない？」

俺は不思議とそう言っていた

『私が彼女で不満はないの？』

「全然ない、むしろ京子と居る方が1番楽しい。」

そんな他愛もない世間話をしていた。

高校卒業の時には、お互い忙しくなって周りからは

”二人って別れたらしいよ？”

なんて噂もあったりした、別に好きか嫌いかなんてどっちでもいいと思っていた

それから月日は流れ、現在に至る。

○○)なぁ、1つ聴いていいか？

秘書)なんでしょうか？

○○)ただ、ものを貸しただけで仲良くなって、ただ周りが噂してるだけでそのまま付き合うことになって、結局は最後別れる男女ってどんな関係性になるんだ？

秘書)そうですね………社長、1つ質問してもよろしいでしょうか？

○○)いいけど？

秘書)別れたあと、社長自身はどう思ったんですか？これまで過ごしている時に

○○)ん〜、寂しいとか寂しくないとか？そんな感情ではないし、恋しいとか愛おしいとかの感情もないかな

秘書)ではなぜ、お見合いを毎回お断りに？

○○)断ってる理由？理由か………………(そういえば、なんで毎回お見合い断ってんだろ俺。なんでもないなら見合いすればいいのに………なんでだ？)

秘書)答えが分かればきっと全部分かると思いますよ。

○○)そうか………

俺は考えていた、京子と別れて何が変わった？何がと言われても俺には何もかも分からない

自宅

○○)変わったことっか……………

俺はそっと京子との写真を眺めていた

○○)………まさかな

俺は今までのお見合い写真の相手の特徴のノートを眺めていた

○○)はぁ…………やっぱり、”鈍感すぎるな俺は”

○○)『もしもし、秘書』

秘書)『なんでしょうか、三澄社長。』

○○)『同窓会の日、当日の俺の予定全部キャンセルしといてくれ』

秘書)『承知いたしました。』

同窓会当日

男子1)おっ、歌姫の齊藤京子が来たぞ〜‼️

京子)歌姫は辞めて、私なんもしてないから笑

女子1)でも、京子ちゃんのライブって毎回すぐ完売するほどめちゃくちゃ有名じゃ〜ん‼️

京子)たまたまだから笑笑

？？)モテる女は違うってか？

京子)亜久津………

亜久津昌也、三ツ星ホテル”御影”のオーナー

昌也)昔と変わらず、偉く美人になったな。俺と付き合う？

京子)論外、アンタとは付き合う確率ゼロだから失せて

昌也)なんだよ釣れねぇな～笑笑

男子2)アイツ、齊藤さんが好きだからって無理やり三澄と別れた噂流したらしいよ((ﾎﾞｿｯ…

男子3)三澄の下位互換だしな((ﾎﾞｿｯ…

昌也)あ？誰だ‼️下位互換って俺の事バカにしたやつは‼️

京子)うるさい

昌也)俺は亜久津グループの御曹司だぞ‼️おめぇらなんか一瞬で人生終わらせれるんだぞ‼️

女子1)始まったよ、亜久津君の親の圧力……

京子)はぁ……亜久津君、いい加減に………

？？)相変わらずの親のスネかじり具合だな亜久津

昌也)ちっ、なんの用だよ………って誰？

○○)三澄だけど

全員)えぇ～！？

京子)…………

女子1)三澄君、学生の時とはまた変わったね((ﾎﾞｿｯ…

男子3)垢抜けすぎてるだろこれ笑笑

昌也)な、なんでお前がここにいる‼️(招待状は送ってねぇのに‼️)

○○)やっぱり、あの同窓会の招待状は亜久津からじゃなかったか

昌也)は、はぁ！？

京子)私が贈った。亜久津のことだから、彼には送らないんだろうなと思って

昌也)な、なんでだ‼️久しぶりとは言え、齊藤はコイツの住所知らねぇだろうが‼️

○○)あ〜そう言えば亜久津には言ってなかったな、俺社長してんだよね

昌也)しゃ、社長？

○○)株式会社スカーレット、知ってるだろ？

昌也)スカーレット！？う、嘘だろ………

亜久津はそのまま呆然としていた

男子3)三澄のやつ、いつの間に偉くなったんだ笑笑

女子2)言い寄ってくる人多そうだね今日笑笑

京子)…………

数十分後

○○)はぁ………案の定言い寄ってくる奴ら居すぎる……疲れた……

京子)大丈夫？○○、はいお水

○○)ん、サンキュ〜

京子)助けてくれてありがと、感謝してる。

○○)別に

京子)………あ、あのさ‼️

○○)ん？

京子)その………憶えてる？私たちのその……きっかけ的なやつ

○○)京子が教科書見せて欲しいって頼んできた時だろ？憶えてるっつーの

京子)う、うん…………その……さ？実は今だから言えることなんだけどさ

○○)ん？

京子)あの時、本当は教科書忘れてないんだよね……笑笑

○○)ほぉ〜？じゃあなんでわざわざ？

京子)まぁその、なんていうか………○○に近付きたかったから……かな笑笑

○○)ん？ごめん、全く意味わからん

京子)○○にとってのきっかけは教科書、でも私にとってのきっかけはまた別なの。

○○)京子のきっかけって？

京子)その〜○○が高一の時に、街の人の為に慈善活動的な？その人助けしてる所たまたま見ちゃったんだよね

○○)それで？

京子)それで、○○の優しさをずっと見ていて……どんな人なんだろうって話しかけたいけど、見ず知らずの人の私が話しかけてもって思ったんだけど……

○○)それで、高二の時に一緒の席になって行動したって？

京子)うん。

○○)ふ〜ん、じゃあやり直すか？俺たち

京子)え？

○○)じゃあはおかしいか…………まぁ～なんつーかさ、京子と居た思い出が案外俺にとって有意義な時間っていうの？

○○)京子の良さを知りすぎて色んな女性を見ても全部京子と比べちまってさ～、どうしようかと考えてたんだよ

京子)え？いや、その………

○○)まぁまぁ、最後まで話を聞け

○○)俺は京子以外興味無いから、俺とやり直そーぜ

京子)………そんな言葉で喜ぶと思ってるの？

○○)わーってるって、まったく…………

○○)齊藤京子、俺は君が好きだ。

○○)この世界中の誰よりも君を愛することを誓う、俺と付き合ってください。

京子)うん、私も三澄○○が好き。この世の誰よりも

○○)………この後の展開って何になる？

京子)お互いの家行くとか？

○○)あ〜そっか、家来るか？

京子)うん、行く。

○○)分かった、運転呼ぶわ

京子)歌姫の私と付き合うなんて、熱愛報道級だね笑

○○)別にいいよ、お見合いモードが終わった俺からしたら熱愛報道なんてただのかすり傷だよ笑笑

京子)さっすがスカーレットの社長だこと笑笑

○○)うっせぇよ笑

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