Like or Love

これは、1つの思い出話である

学生時代

男子)おっ？おはよう○○‼️

○○)よっ！朝から元気だなお前笑

藤井○○、スポーツと勉学を得意とする完璧な人

？？)おっと、クラスの王子様が来ましたねぇ〜笑

○○)おはよ春樹、あと俺は王子様ではないからな

一之瀬春樹、○○の友人でスポーツをこよなく愛する人

春樹)え〜？○○は王子様だぞ？

○○)はいはい、それで？春樹はちゃんと課題終わらせたのか？

春樹)あっ、やってねぇや‼️

○○)はぁ、全く………はいこれ

俺はカバンの中から春樹専用ノートを取り出した

春樹)さすが○○‼️助かるわ〜

○○)春樹はいい加減勉強しな？

春樹)えぇ〜？じゃあ○○が教えてくれるならやる

○○)お前………教えたとしても別の話題だして勉強しないだろ？だから却下だ

春樹)えぇ〜いいじゃんか〜‼️

？？)そこ、退いて。席に座れない

○○)あ、ごめんごめん

春樹)出たよ女帝……

○○)はいはい、そんなに尖がるな

春樹)だって、あの女帝藤吉がいると楽しくなんねぇだもん

女帝と呼ばれる女の子は藤吉夏鈴さん、成績優秀で俺の次に頭が良い。だけど、友人が少なくみんなから恐れられている。

○○)ダメはダメ、次言ったら俺はお前のサポートしないからな

春樹)えっ！？ごめんごめん‼️二度と言わないよ〜‼️

○○)はぁ、全く………

俺は別に藤吉さんが好きで護ってるわけではない。努力している人が何かと罵声を浴びているのが嫌いなだけである

放課後

放課後、俺はゴミ出しするために校舎裏のゴミ置き場に来ていた

○○)よし、これで全部だな(藤吉さん、反論とかすればいいのに……)

俺はカバンを持って校門に向かおうとした、その時

にゃ〜

○○)猫の声？向こうからか……

俺は恐る恐る、猫の声が聞こえる方へ向かった

ネコ)にゃ〜

？？)ちょっと、シーっだよ？

○○)(あそこにいるのは捨て猫？それに……藤吉さん！？)

夏鈴)ヨシヨシ、可愛いねキミ。

○○)(藤吉さんって、あんな笑うんだ………意外かも)

夏鈴)はぁ………何やってるんだろ私。本当はみんなと仲良くしたいだけなんだけどな……。

○○)(藤吉さん、あんな態度なのは緊張してるから？本当はみんなと仲良くなりたいんだ……)

夏鈴)………また今日も藤井君に庇ってもらっちゃった、いい加減お礼しないと……だよね？

○○)(藤吉さんなりに変わろうとしてるんだ)

俺はそっとその場を後にした

次の日

夏鈴)…………

女子)おはよ〜藤吉さん

夏鈴)お、おはよう………(挨拶された？)

男子)藤吉さんおはよ！

夏鈴)お、おはよう………(また挨拶された)

女子)藤吉さん、これ良かったらどーぞ

夏鈴)あ、ありがとう……(お菓子くれた……)

女子)お菓子ちょっと作りすぎちゃってさ笑あっ、藤吉さんってなんのお菓子が好きなの？

夏鈴)あ、えっと………特に好き嫌いはないよ？

女子)分かった、今度作ったら藤吉さんにも渡すね‼️

夏鈴)あ、ありがとう……(何が起きてるの？)

春樹)友達が欲しいっね、確かに女帝にしては珍しい

○○)だ〜か〜ら

春樹)はいはい藤吉さんでしょ？もう言わねぇって

○○)ったく………(それにしても藤吉さん、なんだが嬉しそう笑)

？？)ちっ、またアイツ調子乗ってるよ((ﾎﾞｿｯ…

○○)(舌打ち？それに”また？”これは何かありそう)

放課後

○○)さてと、藤吉さんは何処かな……

？？)止めて‼️

○○)この声……藤吉さん！？

俺は急いで声のする方へ向かった

○○)(この方向………猫の方か‼️)

俺は現場に着いてこっそりと声を聴いた

夏鈴)止めて、離して‼️

女子A)いいね〜そのままソイツ抑えといて笑

男子B)おっけー笑

夏鈴)ちょっと離して‼️

ネコ)ฅ(`ꈊ´ฅ)︎シャーーーッ‼️

男子B)あ？なんだこの猫

夏鈴)……ベル‼️逃げて‼️

ネコ)ฅ(`ꈊ´ฅ)︎シャーーーッ‼️

猫はそのまま男子の顔に飛び乗り引っ掻いた

男子A)痛ってぇ！！

藤吉さんはその場に落ちた

夏鈴)はぁ、はぁ💦

男子B)ちっ、このクソネコが‼️

男子はそのまま大きくネコを蹴った

ネコ)ニャー‼️

夏鈴)ベル‼️

男子B)偉い人間に歯向かうからこうなるんだよ笑

○○)へぇ〜、じゃあこの現場を校長に見せる俺はもっと偉かったり？

男子B)おまっ、藤井！？

夏鈴)藤井……君？

○○)よっと………危ない危ない

俺は少しジャンプをして、ネコをキャッチした

○○)大丈夫か、ベル？

ネコ)にゃ〜………

○○)安心しな、君のご主人様は俺がなんとかするよ

俺はそっと校舎側の壁沿いに俺の上着を置き、その上にネコを寝かせた

女子B)なんでここに藤井君が………

○○)藤吉さんの声が聴こえたからね、そりゃあ駆けつけるさ。それにしても…………

俺は目の前の光景をみた

脱ぎ捨てられたブレザーと片方の靴

ビリビリ破かれているカッターシャツに、汚れの目立ったスカート

節々に見られる藤吉さんの身体の怪我、乱れた髪の毛

○○)ほんと、派手にやってるね君達

男子A)あ？何見てんだ優等生さんよ‼️

○○)一応俺の手元に君達が藤吉さんに対して行った暴力行為の写真と動画あるけど？

男子B)だからなんなんだよ？てめぇから奪えばいい話だろうが‼️

そう言って男子は俺に襲いかかろうとしていた

夏鈴)藤井君…………危ない‼️

○○)はぁ………全く、野蛮な奴らだ。

その瞬間、男子は宙を舞った

男子B)は？

男子はそのまま地面に落ちた

男子B)なん………でだよ……

女子B)嘘でしょ………

夏鈴)藤井君………

春樹)おーい○○………ってなんだこりゃ。うわ、藤吉さんボロボロじゃん

○○)なんだ春樹か

春樹)なんだって………はぁ、これは？

○○)襲いかかろうとしてきたからやり返した、正当防衛だ

春樹)まったく………○○も容赦ねぇな

男子A)おい、大丈夫か！？

春樹)○○の片手に持ってるスマホ、どうすんの？

○○)あ〜これ？………春樹に任せるわ

春樹)ハイハイわかりましたよ。ほらそこの馬鹿4人組、俺の手にあるやつ、早く取らないと校長にバレるよ〜

そう言って春樹はダッシュで逃げた

男子A)ちょっと待て‼️

女子A)あっ、ちょっと！！

女子B)あ〜もう最悪‼️

男子B)お、おい‼️

取り巻き達はその場から消えた

○○)大丈夫そうかな藤吉さん

夏鈴)あ、ありがとう……助けてくれて。

○○)別に気にしないで？クラスメイトだし

夏鈴)う、うん………そうだ‼️ベルは！？

○○)あのネコちゃんなら俺の上着の上でぐっすり寝てるよ

俺はそう言ってネコのいる場所を指した

夏鈴)良かった………

○○)でも、一応獣医には見せないとだね

夏鈴)でも、この子は………

○○)まぁ、なんとかなるでしょ笑

動物病院にて

獣医)特に問題は無いわね、野良猫にしては身体の健康と食事もしっかりしているし………貴女のおかげね

夏鈴)い、いえ………

○○)藤吉さんはどうするの？飼うの？

夏鈴)………両親2人とも猫アレルギーだからどうしようも……

獣医)だったら彼氏さんに飼ってもらったらいいわね‼️

夏鈴)かか、彼氏！？

○○)あぁ〜いいですねそれ、一人暮らしなんでマンションもペット大丈夫ですし。どうする藤吉さん？

夏鈴)か、彼氏………藤井君が彼氏………(藤井君が彼氏？私と藤井君がお似合いってこと！？)

○○)藤吉さんどうかした？

俺はそっと藤吉さんの顔を覗いた

夏鈴)なな、なんでもないよ！？💦💦

獣医)(無自覚イケメンって恐ろしいわね………)

帰り道

夏鈴)その……今日はホントにありがとう。

○○)気にしないでいいよ。

夏鈴)あ、あの‼️ひとつ聴いてもいい？

○○)ん？

夏鈴)もしかして………藤井君だったりする？その、私の周りが変わったのって

○○)あはは………バレちゃった？

夏鈴)あの、なんでそこまで？

○○)なんでって言われても………特別な理由も、深刻な理由もない。俺の気まぐれってのもあるけど……

夏鈴)けど？

○○)”努力している人が幸せじゃないのはおかしいからね”

夏鈴)え？

○○)藤吉さん、俺はね？藤吉さんが頑張ってる所とか、人がやらないことだったり努力している。そういうのを見ていて素晴らしい人だって認めてるの

○○)だから、そんな人が幸せを掴めないなんておかしいとは思わない？

夏鈴)………嬉しい、ありがと///

○○)(藤吉さん、あんな顔するんだ………)可愛いな……((ﾎﾞｿｯ…

夏鈴)か、可愛い？

○○)あ、いやっ…………こ、これはね！？(思ってた言葉と逆になるとか恥ずかしいんだが！？)

夏鈴)…………あ、あのさ

○○)な、なに？

夏鈴)す、好きな人………いるの？

○○)お、俺？い、いないけど？

夏鈴)いない………そっか(私も、変わってもいいよね)

○○)藤吉さん？

夏鈴)ふふっ笑なんでもないよ‼️またね藤井君‼️

その時に見れた藤吉さんの笑顔に俺は………

”俺は恋をした”