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財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準_Ⅰ.内部統制の基本的枠組み _2.内部統制の基本的要素 _(3)-(4)

【本日のインプット】

2.内部統制の基本的要素

(3) 統制活動
 統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続をいう。
 統制活動には、権限及び職責の付与、職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれる。このような方針及び手続は、業務のプロセスに組み込まれるべきものであり、組織内の全ての者において遂行されることにより機能するものである。

(注) 財務報告の信頼性に関しては、財務報告の内容に影響を及ぼす可能性のある方針及び手続が、経営者の意向どおりに実行されていることを確保すべく、例えば、明確な職務の分掌、内部牽制、並びに継続記録の維持及び適時の実地検査等の物理的な資産管理の活動等を整備し、これを組織内の各レベルで適切に分析及び監視していくことが重要になる。

(4) 情報と伝達
 情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保することをいう。組織内の全ての者が各々の職務の遂行に必要とする情報は、適時かつ適切に、識別、把握、処理及び伝達されなければならない。また、必要な情報が伝達されるだけでなく、それが受け手に正しく理解され、その情報を必要とする組織内の全ての者に共有されることが重要である。
 一般に、情報の識別、把握、処理及び伝達は、人的及び機械化された情報システムを通して行われる。

① 情報
 組織内の全ての者は、組織目標を達成するため及び内部統制の目的を達成するため、適時かつ適切に各々の職務の遂行に必要な情報を識別し、情報の内容及び信頼性を十分に把握し、利用可能な形式に整えて処理することが求められる。

② 伝達
イ. 内部伝達
 組織目標を達成するため及び内部統制の目的を達成するため、必要な情報
が適時に組織内の適切な者に伝達される必要がある。経営者は、組織内にお
ける情報システムを通して、経営方針等を組織内の全ての者に伝達するとと
もに、重要な情報が、特に、組織の上層部に適時かつ適切に伝達される手段
を確保する必要がある。

ロ. 外部伝達
 法令による財務情報の開示等を含め、情報は組織の内部だけでなく、組織
の外部に対しても適時かつ適切に伝達される必要がある。また、顧客など、
組織の外部から重要な情報が提供されることがあるため、組織は外部からの
情報を適時かつ適切に識別、把握及び処理するプロセスを整備する必要があ
る。

(注) 財務報告の信頼性に関しては、例えば、情報について、財務報告の中核をなす会計情報につき、経済活動を適切に、認識、測定し、会計処理するための一連の会計システムを構築することであり、また、伝達について、かかる会計情報を適時かつ適切に、組織内外の関係者に報告するシステムを確保することが挙げられる。

【本日のアウトプット】


2.内部統制の基本的要素

(3) 統制活動
 統制活動とは、(  ①  )ことを確保するために定める(  ②  )をいう。
 統制活動には、(  ➂  )の付与、(  ④  )等の広範な方針及び手続が含まれる。このような方針及び手続は、業務のプロセスに組み込まれるべきものであり、組織内の全ての者において遂行されることにより機能するものである。

(注) 財務報告の信頼性に関しては、財務報告の内容に影響を及ぼす可能性のある方針及び手続が、(  ⑤  )どおりに実行されていることを確保すべく、例えば、明確な職務の分掌、内部牽制、並びに(  ⑥  )の維持及び適時の実地検査等の(  ⑦  )の活動等を整備し、これを組織内の各レベルで適切に分析及び監視していくことが重要になる。

(4) 情報と伝達
 情報と伝達とは、(  ⑧  )が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に(  ⑨  )伝えられることを確保することをいう。組織内の全ての者が各々の職務の遂行に必要とする情報は、適時かつ適切に、識別、把握、処理及び伝達されなければならない。また、必要な情報が伝達されるだけでなく、それが受け手に(  ⑩  )され、その情報を必要とする組織内の全ての者に(  ⑪  )されることが重要である。
 一般に、情報の識別、把握、処理及び伝達は、人的及び機械化された(  ⑫  )を通して行われる。

① 情報
 組織内の全ての者は、組織目標を達成するため及び内部統制の目的を達成するため、適時かつ適切に各々の職務の遂行に必要な情報を(  ⑬  )し、情報の内容及び信頼性を十分に(  ⑭  )し、利用可能な形式に整えて(  ⑮  )することが求められる。

② 伝達
 イ. 内部伝達
  組織目標を達成するため及び内部統制の目的を達成するため、必要な情
 報が適時に(  ⑯  )に伝達される必要がある。経営者は、組織内に
 おける情報システムを通して、経営方針等を組織内の全ての者に伝達する
 とともに、重要な情報が、特に、(  ⑰  )に適時かつ適切に伝達さ 
 れる手段を確保する必要がある。

 ロ. 外部伝達
  法令による財務情報の開示等を含め、情報は組織の内部だけでなく、組
 織の(  ⑱  )に対しても適時かつ適切に伝達される必要がある。ま
 た、顧客など、組織の外部から重要な情報が提供されることがあるため、
 組織は(  ⑲  )からの情報を適時かつ適切に(  ⑳  )するプ
 ロセスを整備する必要がある。

(注) 財務報告の信頼性に関しては、例えば、情報について、財務報告の中核をなす会計情報につき、経済活動を適切に、認識、測定し、会計処理するための一連の(  21  )を構築することであり、また、伝達について、かかる会計情報を適時かつ適切に、組織内外の関係者に(  22  )を確保することが挙げられる。

解答↓






【解答】


① 経営者の命令及び指示が適切に実行される
② 方針及び手続
➂ 権限及び職責
④ 職務の分掌
⑤ 経営者の意向
⑥ 継続記録
⑦ 物理的な資産管理
⑧ 必要な情報
⑨ 正しく
⑩ 正しく理解
⑪ 共有
⑫ 情報システム
⑬ 識別
⑭ 把握
⑮ 処理
⑯ 組織内の適切な者
⑰ 組織の上層部
⑱ 外部
⑲ 外部
⑳ 識別、把握及び処理
21 会計システム
22 報告するシステム

【関連基準】
財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に
係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について

二 主な改訂点とその考え方
(1)内部統制の基本的枠組み
② 内部統制の基本的要素
 「リスクの評価と対応」においては、・・・(省略)・・・。また、「情報と伝達」については、大量の情報を扱う状況等において、情報の信頼性の確保におけるシステムが有効に機能することの重要性を記載した。

※なお、大量の情報を扱う状況において情報の信頼性の確保が重要である旨については、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」ではなく、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」において明示されている。

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