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疥癬、アトピー性皮膚炎、他

昨年末よりコロナウイルスが施設内を席巻し、罹患した職員も出勤できなくなり、年末年始は地獄の様相を呈した……みたいなことを、昨年四月も書いたような気がする。クラスター、あるいはそれに準ずる情況も、これで三回目になる。どこの施設もこのくらいの頻度で起こっているのだろうか。あるいはウチの施設が終わっちゃってるだけなのか。
不幸なことに、本当に不幸なことに私はコロナウイルスに罹患しなかったため、年末年始は連日出勤していた(以前から約束を取り付けていた友人との忘年会は消滅した)。
元々が六人で仕事をするべきところを、平生から職員が少ないので四人で回していたところへ、コロナで出勤できない職員を引いて、現場にはせいぜい二、三人、酷い時は一人だった。無論、これで通常業務を行うのは不可能であり、安全の保障も何もないので死者も出た。これについては、あまり詳細に書きたくない。

一月六日、ようやく職員がコロナ明けで戻ってきたところで、少し前から体調の異変を感じていた私は早退し、皮膚科で受診したところ、疥癬、またアトピー性皮膚炎との診断を受けた。通りで、全身に発疹が出て痒くて出血するまで掻き壊していたのはそういう訳だったのかと思い、単純な過労も含め仕事を二週間ほどお休みした。
疥癬の診断を受けている利用者がいなかったので、私の感染を皮切りに、疑いのある利用者の方に受診して頂いたところ、三名が感染している事が判明した。私は職場で感染したのだが、労災は降りそうにない。この業界は糞だ。
いずれも初めて罹る病気だが、症状として、痒すぎて眠る事が困難になり、まっすぐ歩く事すら辛くなる。年々髪が薄くなってきたのは残念ながらこの病気とは無関係らしい。今でこそ疥癬は治癒したがアトピー性皮膚炎の方は継続しており、完治の目途が立たないので、止むを得ず出勤している。この文章を書いている今も痒い。昨年に患った副鼻腔炎は手術で治療したが、この皮膚炎は明確な終わりが見えない。手術してハイ終了、ではない。己が頭を撃ち抜けば終わりではあるのだろうが、生憎と手元に拳銃の用意がない。
疥癬は分かるが、アトピー性皮膚炎は……どうして罹ったのだろう? 職場の先輩に訊いたら「俺も蕁麻疹になってさあ、原因はストレスだって言われた」との由。私は介護アレルギーなので、それが原因なのかも知れない。

この二週間の休みで健康について随分と考えさせられた。長生きしたい訳ではないが病気になりたい訳でもない。皆様もご自愛ください。ウォッカで暖を取りながらハイライトを吸って適当に文章を締めようとしている介護士より。


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