見出し画像

XXXXL2のラスト解説

TOKIQIL2お疲れさまでした。本当にお疲れ様でした。「XXXXL2」原案と、全体謎部分の制作のClearです。

今回はXXXXL2の中でも「ラストに何が起きていたのか?」をかいつまんで解説いたします。
つまり、実際にハッシュタグ「#XXXXL2」にて流れを追っていた人で、「答えは出たが、どういう流れでその答えになるのか?」とモヤモヤしている方向けの記事になります。
これだけを読んでも理解はできるよう不足なく説明は載っていますが、かなり難しめな内容となっております。あと読んでもモヤモヤしたらごめんなさい。


最終問題

プレイヤーがなんやかんやあって協力して3つの難しい謎を解き明かした結果、3つの「最終問題の断片」を獲得しました。
その3つを組み合わせたものが以下の画像になります。

これだけでは何もわかりません。
ここから、先ほどのなんやかんやの部分を詳しく説明します。
(結果だけ見たい方は「最終問題の分析」の項目まで飛ばしてください)







前提知識

今回、TOKIQIL2の会場に着いたプレイヤーは、1度だけ「5つのダイス」を振ることができました。
ダイスは「4面体」「6面体」「8面体」「12面体」「20面体」の5つです。
その出目は記録され、履歴として貼りだされます。

振ると「1つ前」「2つ前」の付箋が下に移動し、新たに5つの出目の結果が一番上に追加される。写真は「2, 1, 3, 3, 8」が追加された後

ダイスを振った後、カウンターの人が「スムージー」を作って渡してくれます。プレイヤーはそれを持って専用のブースに移動します。
スムージーのカップの中には頭を使うミニ謎解きが入っており、これを「賞味期限(制限時間)以内にすべて解こう!」というミニゲームが発生します。

一例:ゲーム開始時に「開店前に試作しました」と公式からツイートされたスムージー画像

そして解き終わったプレイヤーは謎をカップの中に戻し、「ダイスの出目」や「スムージーの写真」の拡散を推奨されます。
ここで1人のダイスを振る流れは終了し、また次の人がダイスを振ります。

このような流れで多くの人が写真を撮り、Twitter上では「#XXXXL2」のハッシュタグで拡散されていました。

スムージーは上記の写真のようにトレイに載せられており、人によって「3つの素材名」や「賞味期限」、そしてトレイの端に載せられた「マグネットの色」が少しずつ異なっていました。
また、人によってはスムージーの素材が空欄になる現象が起きました(上記の写真だと「豆乳」「パイナップル」「トマト」のマグネットのどれかが真っ白いマグネットになり、素材が2つ以下になる、といったイメージ)。同様に、「賞味時間が無くなる(無限になる)」「マグネットが乗っていない」といった現象も人によって起きていました。中には複数同時に起きることもありました。

また、スムージーの素材が1つでも空欄になると、スムージーのカップの中の謎が少なくなる現象が起きていました。
その際にお詫びとして「コースター(難問謎の断片)」が出現し、これが繰り返し起こることで難問謎3問が完成、それが3問とも解かれることで最終問題の断片が3つ出現し、最終問題に挑めるようになる、という流れでした。

検証によって得られる知識

ダイスとスムージーの関係について、詳しく見ていくといくつかの法則があることがわかります。

・変化している要素は「マグネットの色」「素材A」「素材B」「素材C」「賞味期限」の5つ
5つの要素が変わっているということと、ダイスが5つであることから、ここに何かしらの関係性がありそうです。
(厳密にはスムージーの中身の謎も変わっていますが、これは素材A~Cに対応した謎が入っていました。)

・「マグネットの色」は全4種類、「素材A」は全6種類、「素材B」は全8種類、「素材C」は全12種類、「賞味期限」は全20種類ある(空欄などを含む)
プレイヤーのツイートなどから状況を確認すると、種類がいくつあるのか大体わかってきます。
「マグネットがない」「素材がない」「賞味期限がない(無限)」も含んだ全パターン数がこの種類数になっています。ダイスとの対応が分かってきましたね。

・同じ出目が出ても同じスムージーになるとは限らない
1つ上の項目から、例えば4面体ダイスは明らかにマグネットの色と対応していそうです。
しかし「4面体ダイスの目が3だから、マグネットの色は青」といったような単純な対応ではないようです。実際、同じダイスで連続して同じ数字が出ても、対応する要素が同じとは限りませんでした。

・ダイスの中で最大の目が出たときのみ、そのダイスに対応する要素が前回と同じとなる
例えば4面体で「4」が出ると、前回と同じマグネットの色になります。
また、20面体で「20」が出ると、前回と同じ賞味期限になります。
上記の仮定を正しく組み立てていないとなかなか気づけない法則ですが、ダイスとスムージーの要素との対応への確信材料となります。

・「1つ前のスムージーの要素」と、「その要素に対応する今回のダイスの目」が同じであれば、その要素は毎回同じとなる
少しわかりづらいので例を出します。
例えば、「1つ前のスムージーの素材Aがハチミツ」で、今回「6面体ダイスの出目は2」だったとします。結果、「今回のスムージーの素材Aは黒ごま」でした。
すると今後も「1つ前のスムージーの素材Aがハチミツ」だった時に「6面体ダイスで2を出す」と、必ず「今回のスムージーの素材Aは黒ごま」となります。
実際にダイスを振ってこれを導くのは困難ですが、Twitter上で履歴を正しく処理できた場合にはこれが判明します。

最終問題の分析

現在持っている情報を整理し終わったところで、改めて最終問題を見てみましょう。

上が「Game Start = AAAAA」となっていることから、なんとなく「?」にも5文字のアルファベットが入りそうな感じがしますが、それ以上のことを読み取るのは難しいです。
ただ、下の5つの四角の色には見覚えがあるはずです。
これは「スムージーを作る際にプレイヤーが振っていた5つのダイスの色」でした。左から4, 6, 8, 12, 20面体ダイスと対応しています。
しかし、何を答えればよいのかに困ります。

まずは「Game Start = AAAAA」を考えましょう。
検証の結果、「今回のスムージーの結果には、前回のスムージーの結果が影響してくる」ということが判明しています。
つまり、すべてのスムージーは影響しあっています。このため、このゲーム開始時の初期状態は重要そうです。
ツイートをさかのぼると、ゲーム開始時に運営から「開店前に試作しました」というツイートがなされていました。

これが初期状態、つまり「Game Start」であり、「AAAAA」に対応していると考えられそうです。
ここからダイスの出目がどのような意味を持つのか、考えていく必要があります。

しかし、大量にダイスが振られてしまった現状、すべての履歴を追って考えていくのは非常に困難です。
正しい仮定を立て、スマートに解く必要があります。

今までの検証から、それぞれのダイスに対応している要素は以下のようになります。


4面体…マグネットの色
6面体…素材A(「○○△△□□スムージー」の「○○」の部分)
8面体…素材B(「○○△△□□スムージー」の「△△」の部分)
12面体…素材C(「○○△△□□スムージー」の「□□」の部分)
20面体…賞味期限

そして、やはり怪しいのは「素材、マグネット、賞味期限の空白」です。全パターンの中でひと際目立っており、最終問題にもかかわってきそうです。

また、検証によって得られる情報を最大限までまとめると、次のようなことが分かります。

・ 各スムージーの要素は1繋がりになっており、前回の要素に今回の出目を足すことで推測できる
例えば「マグネットの色」の要素の順番を検証で「青→橙→(空白)→黄」と導きます。これをもとに、「直前のスムージーの要素」から「今回の4面体ダイスの数字分」だけこれを後ろにズラします。
はみ出した場合は「最初に戻る」と考えると、今回のスムージーの要素がぴったり導出できる、といった仕組みです。

少しわかりづらいので具体例を挙げます。
例えば前回のスムージーのマグネットの色が「橙」だったとします。
ここで今回の4面体の出目が「2」だったとします。
この場合、今回のマグネットの色は橙の2つ次の「黄」と推測でき、実際にマグネットの色は黄となります。

次に、もう一度前回のスムージーのマグネットの色が「橙」だったときを考えます。
ここで今回の4面体の出目が「4」だったとします。
この場合橙の4つ次は、黄の次に青に戻ると考えることで「橙」と推測でき、実際にマグネットの色は橙となります。
(要素の種類数がダイスの最大の目の数と同じであるため、最大の目を出すと必ず前回と同じ要素になります。)

上記の情報により、過去のデータを参照、整理すれば、5つの要素それぞれに対して「要素の順番」を導くことが可能です。


しかし、ダイスは何故このようなルールになっているのでしょうか。
(ニュアンスの問題になりますが、単にダイスに付随するルールと考えた場合、検証で得られた結果とはいえ「そのようなルールになっている必然性が薄い」ように感じられる)

実はこれらの「ダイスを振った際に起きている現象」「ダイスのルールの必然性」「そもそもダイスでないといけなかった必然性」などに説明がつけられる、1つの飛躍的な仮定が存在しました。
それは、




「プレイヤーが振ったダイスに対応して動く、仮想のすごろくの盤面が存在していたのでは?」ということでした。

つまり、開始直後である「青」マグネットの「豆乳」「パイナップル」「トマト」スムージー、賞味期限「100」秒を基準とし、そこからすべてのプレイヤーによって振られたダイスによって、架空のすごろく盤面上を5つのコマがそれぞれ移動し続けていた、ということです。

各自出力されたスムージーによって「止まったマスの情報」が出力されており、これにより盤面の1周当たりのマス数、そしてそのマスの内容が次第に明らかになっていく、という構造になっていました。

これが分かったことで、「このゲームにおける違和感」と「最終問題の画像」を比較することで、答えるべきものを察することができました。
もう一度最終問題を見てみましょう。

最終問題

下の5つは「色」を表しているのではなく、「何も入っていない空白のマス」を示していたのでした。
「Game Start = AAAAA」という情報から、開始時の「マグネット青」「豆乳」「パイナップル」「トマト」「100秒」は「AAAAA」に対応しているとわかります。
ここで読むべきは「空白」「空白」「空白」「空白」「空白」なので、検証で得られた順番から、それぞれ初期位置から「1つ後」「4つ後」「6つ後」「8つ後」「13つ後」とわかります。
初期地点をAとし、そこからBCD……とアルファベットがふられていると仮定し、空白のマスを読むと、

「BEGIN」という答えが出ます。これが最終問題の解答となります。

最後に

解説は以上となります。
非常に難解な構造となっておりましたが、見事解答を導出されました。本当に凄い。

今回は最終問題の解説のみだったため、解説以外の部分はあまり触れておりません。
後日、他の問題の解説や、各問題へのひとことをまとめた記事を作成予定です。よろしければそちらもご覧ください。

ご参加いただいた方、ありがとうございました。














~当日のゲーム終盤、制作陣との和やかな会話のワンシーン~

みずなし「Clearさんちょっといいすか(スマホ画面を見せる)」
Clear「なになに」

(4,6,8,12,20番目までのアルファベットでできる単語一覧)

みずなし「こん中に答えあります?」
Clear「お前またやったな????」










(※この後言葉を濁してたらbegin1択まで絞られた)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?