事件?

ピンポーン

夜中の0時半頃インターホンがなり、
玄関ドアを叩く音がした。
布団で横になっていたわたしは飛び起きた。

もしかしたら下の階の子が助けにきたのかも!そう思ったからだ。


「暴れているのはこちらのお宅ですか?」

わたし「下の階だと思います」

「ありがとうございます。警察です。」

誰かが通報したのだろう。
こんな寝静まる時間帯にものすごい物音と叫び声がずっと響いていたのだ。
誰も何も気づかないわけない。

私は憶測で、兄弟ケンカか何かで暴れて下の階の子が助けを求めにうちにきたと思ったのだ。

と言うのも、
下の階の西田さんの噂を近隣の人達から聞いていたからだ。
お兄ちゃんが妹をベランダに締め出したりして兄弟ケンカがひどいとか、夜中に気狂が聞こえたりとか近所の人がお兄ちゃんに玄関の鍵穴にガムを塗り込まれたかもとか。

事実はどうかわからないが何かしらあるんだろうなとは思っていた。

その日、わたしは警察からのインターホンにでただけで、事件か事故か気になってはいたものの他所者が介入すべきことではないと思い、様子を見に行くこともせず何もなかったかのように床に就いた。

次の日の朝、もしかしたら怪我でもしてるかもしれない、うちの子供たちも気にしているだろうと思ったので、西田さんに何があったのか聞いてみようかなと思った。

西田さんとは地域の行事で会ったり、役員の引き継ぎをしたりと連絡を取ったりする仲だったこともある。
お互いシングルマザーだというのもあって勝手ながら親近感を持っていたのだ。

知らぬ顔はできないというかしたくないなと思い考えた末、連絡を取ってみようと思ったので、昨晩、誤って警察がきたこと、
怪我はしてないのか心配だとLINEをいれた。

すると、西田さんからその日のうちに返事が返ってきた。

要約すると、
西田さんちは3人家族で、子どもは男の子と女の子。その女の子が現在高校2年生で生まれつき知的傷害があり高校生になってから精神障害も発症し、嫌なことを思い出したりするとフラッシュバックでどうにもこうにも暴れたりしてしまうとのこと。自身でも抑えきれず警察よんでしまったりしている話だった。

私が、思っている以上に深刻だった。

西田さんは私に迷惑をかけたと、
包みかくさず、その子のことを説明してくれた。
きちんとその子は社会的福祉を受けていて自立できるよう高校卒業後はグループホームに入所する予定があることまで話をしてくれた。

安易に考えていたわたしがバカらしく思えた。

お母さんも辛いだろうに、なんの関係もないわたしに配慮してくれたのが胸に響いた。

逆に、うちの子がひきこもりで先々、目的も目標もないまま生きているのに、もがきながらも夢や希望がある西田さんちが羨ましくおもえた。

以前、うちの子がひきこもりである話は西田さんにしていたので、素直にその気持ちを伝えた。

そんな流れでわたしも子ども達をどうにかしてあげたいのだと心底毎日思っていると打ち明けていた。

西田さんは、親身になって相談にのってくれる方だと言うことで、健康福祉センターの方を紹介してくれて連絡先を教えてくれた。

役所の人はやはり当たり外れがあるんだなと思った。私が役所に相談に行った時は、そんな親身に話なんて聞いてもらえなかった。
その当時の担当者なんて覚えてないけど、
やはり福祉の場の受け応えというのは、
初回のファーストコンタクトが大切だよなと思った。


お役所勤めの人達に伝えたい。
勇気をもって時間をとって相談にいっています。

その、受け応えひとつで導きだされる答えは、正解か不正解か誰にもわかりません。
ならば、その後のフォローや他種の相談窓口の提案が必要になります。

しかしながら受け答えする側がわかりませんやありませんでは、すがる気持ちで相談にいっている立場の私たちからするとあまりに素っ気ないです。

もっと他種相談窓口との連携をとって、役所内でも受け答えの徹底をし着実に対応して頂きたい。

今更不満を言っても仕方がないが、
あの時もっと親身に話を聞いてくれていたらうちの子供たちの日常は変わっていたかもしれない。
責任転換かもしれないが、そうおもわずにらいられない浅はかな対応を改善してほしいと思わされ本日綴ります。



to be continued
次回
「健康福祉センターの人」
只今、進行中ー

thanks:西田さん

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