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カッコ良さの根底にあるもの〜『マダムたちのルームシェア』の感想

インスタで紹介されていて手に取った一冊。漫画を買うのって何年ぶりだろう?ハマるとキリ無いし本に比べると場所取るので買わないようにしてました。

内容

マダム世代(おそらく60代?)の沙苗さん、栞さん、晴子さんが3人でルームシェアをするお話。迫り来る老いや仕事で落ち込むことはあるけど、パジャマパーティーをしたりと楽しみながら日々を過ごす3人の日常を描いた作品。

カラーの必要性

ここ数年漫画もコミックエッセイも買っていなかったので時流がわからないのですが、圧倒的にページ数が少ないなというのが第一印象です。あと300円高くしても良いから、ページ数多くしてほしい。あと、巻頭数ページだけカラーであとは白黒で良いなというのが本音。

著者のseko kosekoさんはイラストレーターをされている方ならしいです。だからか色の使い方がおしゃれですね。シックで落ち着いたトーンの色味にサーモンピンクを合わせるなど、魅せる絵が多いです。その分、背景がガラ空きでのっぺりした印象に……。ルームシェアなのでマダムたちのインテリアがもっと見たかったです!

楽しさはどこから来るの?

60代であれば親の介護や相続なんかも出てきて当たり前なのに、そういったことはまったく書いてありません。その他にも、ルームシェアに不可欠なお金や家事分担の話は皆無。何かしらイベントを計画して過ごしているけど、その楽しさってどこから来ているの?って思ってしまいます。

年を取れば取るほど理不尽なことや悲しいことが出てくると思うのだけど、ネガティブなことは一切なし。2巻以降で明らかになっていくのかもしれないけど、ただ楽しいだけで深みを感じられなかったです。

一緒に暮らしていてまったく諍いがないのも不思議です。大なり小なりの不満はあって当たり前だと思います。そこら辺もマダムたちの知恵で乗り切っていくのを見たかった!

まとめ

ネガティブなことと現実的な部分を排除したのは、もしかしたら意図的なことなのかもしれないです。リラックスした時に読むには、楽しさだけを出した方が最近は受けが良いのかな?ただ3者3様で素敵なキャラクターだから、もっとエピソードがほしかったし感情移入がしたかったです。

消化不良で困っているので、続編必ず出してください!!!

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