Houdini備忘録 雲

あまり使わないので、主要なパラメータについてメモする。
まずはSkyboxから。
General→
VoxelSize:解像度に近い。数値が高いほど荒くなり、処理速度が速くなる。
また、最初はSizeをデフォルトの1000*200*1000で始めるのをお勧めする(処理速度の問題)いい感じのディティールだと感じたら、サイズを広げて全体の雰囲気を見る。

Weather→
Coverage:どれくらい雲で覆うか、0が全く雲がない状態。1が雲で覆われた状態。
Precipitation:降水量という意味だが、実態はCoverageに近い
Anvil:雲の上の広がり(0だと窄まった状態)

SkySetUpーBounds
Size・Center:覆うサイズと高度を決める。注AutomaticYBoundにチェックしていると、高度(Y)が反映されない

SkyLayer
Altitude・Thickness:AutomaticYBoundを使用しない時、雲の高度範囲を決める

VerticalProfile
TopProfile・BottomProfile:1にするほど、Top/Bottomの密度が低くなる

ErodeBoundary:四隅の浸食について。ONにすると四隅がベベルされた感じになる。

WispyNoise→Amplitude:細かなちぎれ雲を生成。何もしないとXYZそれぞれにちぎれ雲が発生するが、風の方向を考えると、1方向にするのが得策か?
ElementSizeScale:ちぎれ雲のサイズ。

Turbulence:乱流ノイズの生成

WispyNoise→Amplitudeを高めた図

その他、設定色々あり

UE5にて活用する。
UE5で活用するにはVDB形式にする。VDBは雲、炎、爆発、煙の表現に適している。主に体積シミュレーションを保存するためのデータ形式である。(VDBはVolumetricDataBlocksの略)


UE5用のVDB形式

雲作成の大まかなワークフロー

最初にBillownoiseタブから設定し始める。すなわち、大まかな雲の種類を構想する。(積乱雲か、層雲か等)
NoiseTypeを決める。
積雲のような雲や小さな雲にはPerlin
大きな雲にはSimplexがおすすめ
また、ElementSizeで雲の塊の密集度・サイズ感を調整しよう。

次にCaverageで雲の間隔、掩蔽率を決める。
なお、0.4以下だと雲が小さくなりすぎ、意味のある描画にならない可能性がある。

その後、ノイズを付与していく。
ノイズは主に3種に分けられる。BillowyNoise、AlligatorNoise、WispyNoiseがそれである。

BillowyNoise

BillowyNoiseは雲のアウトラインを規定し、塊のサイズ感を調整できる。
タブ内のWorleyDetailsは雲の塊をさらにノイズで削り取る事ができる。(外観上はちぎれ雲が生成されたように見える。)
Wrosionでノイズの浸食度を調整できる。
また、ElementSizeScaleでノイズの大きさを調整可能。なお、これはXYZで指定できる。

Value Correctionではノイズのガンマ値を設定可能。(外観上は削り取る量が増えたように見える。)正直、Coverage等で設定すればいいのでは?とも思う。
Fractal・Warpingに関しては割愛。
Warpingはなんかふわふわ感が上がる気がする...…

AlligatorNoise

AlligatorNoiseはBillownoiseを強化する働きをするようだ。
AmplitudeScaleを上げると、雲の塊を削ることができる。正直なことを言うと、今一つ存在価値がわからない。

Wispy Noise

WispyNoiseは雲をより崩す働きをする。
Wispy Noiseのノイズ振幅は、Billowy Noiseのノイズエレメントサイズよりも大きくするのが理想的→こうすることで、雲の塊のサイズを超えて筋雲が形成される。
また、AmplitudeScaleで、XYZ方向いずれかに筋を作るか調整可能。
ElementSizeScaleでは、値を上げるとより大雑把な、大胆な筋になる。


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