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腎臓頑張れ大作戦7日目、白血球の減少

7月14日(金曜日)

24時間蓄尿チャレンジは夜中も続いた。睡眠時間は合計4時間くらい。

5時、採血。
6時半、検温、血圧、血中酸素濃度、体重測定。体重が0.8kg減った。太腿の浮腫みは昨日より解消されている。足を上げたり曲げたりして柔らかさを確認。口の中が荒れている気がした。鏡で舌を見ると、舌の色が真っ白で歯形がついている。舌の左側面に傷ができていた。喉も少し痛い。頭がフラフラする。指先が震えていた。

起き上がるのが億劫だったが、24時間蓄尿チャレンジが続いているのでゆっくり動いた。喉が痛いのでうがいをしようと鏡の前に立つとフラついた。咄嗟に洗面台を掴んでなんとか倒れずに済んだ。うがいだけしてもう一度横。貧血気味だ。

7時半、起き上がって歯ブラシを取り、座ったまま歯磨き。顔を洗ってスカーフを巻き、廊下へ出てポットにお湯を汲んだ。昨日より浮腫が軽くなったので歩きやすいが、頭がフラフラするのでゆっくり歩いた。ポットのお湯が「沸かし中」になっていたので、廊下の突き当たりにある窓辺の椅子に腰掛けて待った。病室に戻り熱々の白湯を飲む。

8時、朝食。ご飯、ポトフ、温野菜、みかん缶を完食。食後にアドナ、酸化マグネシウム、サムチレール、ランソプラゾールを服用し、ファンギゾンシロップ。今日もベサノイドは休薬。

夫へLINEし、息子が無事に登校できたか確認。雨がぱらついていたので車で送って行ったらしい。お弁当も用意して大変だっただろう。おつかれさま。

8時40分、腎臓内科の医師回診。いつもの医師だった。「腎臓の数値にダイナミックな動きはないのでひとまず安心です」と言われた。よかった。腎臓が生き返ってくれた。腎臓優先は今後1〜2週間ほど続くので、白血病治療の進め方については血液内科に相談すると言って出て行った。

8時45分、主治医回診。白血球が0.3に減少しているという。転院前の集中治療室から救急搬送された日より少ない。過去最低だ。好中球も0.2しかないので、感染しやすい状況になっているとのこと。熱が出やすいので気をつけるように言われた。「指が震えて力が入りません」というと「赤い輸血しましょう」と即答。24時間蓄尿チャレンジのフィナーレを迎える前に死んでしまいそうだ。

9時、ステロイドの点滴。バイタルチェック。

10時、24時間蓄尿チャレンジのフィナーレ。無事に終わってくれてよかった。貧血のせいで全然盛り上がらない。

11時、カテーテル保護をしてもらいシャワー浴。貧血が恐ろしかったので、寝かせていた「野菜一日これ一本超濃縮 鉄分&葉酸」を飲んでから移動した。今日はそこまで苦く感じなかったので、味覚障害が治ってきたのかもしれない。シャワー中は椅子に座り、できるだけゆっくりと体を温めた。

12時、昼食。ご飯、鶏肉の照り焼き、玉子豆腐、オレンジゼリー、牛乳を完食。食後に酸化マグネシウム、ファンギゾンシロップ。血小板の数値が安定しているので、止血剤の「アドナ」は服用停止になった。シャワーと食事で体が温まり、午前中より元気になってきた。アーモンド効果を飲みながら、YouTubeを視聴。

13時、中学時代の親友にLINE。するとまさかの返信が。
彼女の末っ子(小2)が悪性リンパ腫で入院中なのだという。寛解導入療法で抗がん剤治療を受けて腎臓数値が悪くなり、今週ようやく早期強化療法に入ったというのだ。全く私と同じ状態だ。母親にとっては子どもの病気の方が辛いはず。彼女の切なさが痛いほど伝わってきて大泣きした。

14時、赤血球輸血。輸血中に夫が荷物を届けてくれた。H&Mで安く買ったスカーフが3枚入っていた。看護師さんに選んでもらい、ピンクのフローラル柄のスカーフを巻いてみた。薄くて軽くて良い。血色の悪かった顔色が、ピンクのおかげで明るい感じになった。持ち込まれたアイテムをひたすら除菌シートで拭いて感染対策をした。

15時、Jung Kookの新曲MV公開をYouTubeでリアタイ視聴。
良すぎて悶絶しながら鬼リピート。


16時、元同僚で現在LINE勤務の「しごできの神」から「久々にblog書いたよ」と連絡が来た。

https://engineering.linecorp.com/ja/blog/questionnaire-color-vision-202307

素晴らしい内容だった。3回読み直した。
UI/UXに関わる全てのデザイナー必読。

どうしてslackはあの配色なのか。どうしてAdobe製品は直感的なエクスペリエンスをアップデートし続けるのか。Appleデバイスに搭載されている幅広い機能や支援技術は誰のためなのか。

「普通」のカテゴリーに当てはまる人は誰もいない。誰もが異なること、実際のニーズを正しく理解することで、より適切にデザインすることが重要だという視点を得る素晴らしい記事だった。ぜひ皆さん読んでください。

17時、主治医回診。赤血球輸血で血の気を取り戻した様子を見てホッとしていた。「しばらくは腎臓機能の回復が優先なので、明日以降も輸血をしましょうね」と言って回診終了。

18時、夕食。ご飯、お吸い物、ハンバーグとキャベツ、かぼちゃの煮物を完食。牛乳プリンを追加で食べた。

食事中に腎臓内科の医師回診。24時間蓄尿チャレンジの結果を知らせてくれた。尿中に含まれる老廃物(BUN)の値が高いそうだ。基準値8〜20に対し、53とかなり高い。水分を濃縮してミネラルバランスをとる「尿細管」が痛んでおり、その回復に2週間ほどかかると言われた。
「腎臓頑張れ大作戦」は一旦終了し、シーズン2の「腎臓回復期」が始まることになった。「火事に例えるなら、現場の火消しは終わったので、これから現場検証して出火原因を突き止める感じですね」とのこと。わかりやすい。怖いことを言う医師だと思っていたが、心が通い合った気がした。

食後に酸化マグネシウム、ファンギゾンシロップ。うっかり1日1回のランソプラゾールを服用してしまった。看護師さんへ正直に話すと「ランソならいっか!」と言ってもらえた。27歳のナースは可愛い。思わず「普段YouTubeで何観るの?」と聞いてしまった。「はじめしゃちょーとかです」というので、「はじめまして松尾です」をオススメしてみたら激ハマりしていた。
可愛い。

21時、2回目のステロイド点滴。

24時過ぎまで中学時代の親友と再びLINE。「ビーズ・オブ・カレッジ」の導入箇所リストを見ると、彼女の子どもが入院している病院では採用していなかったので、院内で小児がん患児と家族の支援を行っている認定NPO法人に提案してみてはどうかと伝えた。偶然知った情報だったが、うまく繋がって欲しい。お互いを励まし合ってLINEを終了。


貧血から始まり、色々なことを考えた1日だった。