お遍路さん【16日目】

今日は休憩含めて、11時間歩き切った!
朝から雨が降り、携帯が壊れて使えなくなるなど、精神的に堪える午前中だった。
昼過ぎに、遍路転がし(難所)の27番札所に到着した。途中、自転車旅の人と一緒に登った。節約する為に野宿しているそうで、大変そうだった…。若い頃はオーストラリアにいたらしい。お遍路は海外経験豊富な人とよく出会う。

お昼は、ゆずドリンクと野菜うどん。
ゆずドリンクは、僕の大ファンの「馬路村のポン酢」で有名な、馬路村のものだった。流石、ゆずの主張も丁度良くって美味しい。
野菜うどんも衝撃的だった。こんな見た目のうどんは、野菜に自信がなければ出せないだろう。実際、野菜は地元の野菜で、優しくて甘くておいしかった。中でも筍は絶品だった。ここは名水としても知られているので、良い野菜も取れるのだろう。

馬路村のドリンク
野菜うどん

正直バスを使おうと誘惑に駆られたが、30km歩き切った。疲弊して宿に辿り着くと、外国人からお遍路さん?と声をかけられ、30分後に飲みに行こうよ!と誘われた。着いたばかりでもう少しゆっくりさせてくれよと思いながら、ジンバブエ出身と聞いて、こんな機会滅多にないと思い、行くことにした。少しの待ち時間に5分だけジンバブエについて調べると、元英領のプランテーションで、政権も独裁が近年まで続いていたのだと、表面的なことを抑えた。誘われた外国人は、白人だったので、きっと時間を急かす、他人の気持ちを考えないやな奴だろうなと思いつつも、折角のチャンスなので飲みに行く事にした。

15分でシャワーと用意を終えて、居酒屋に向かった。私の印象は180度変わった。やはり、中途半端な知識と外見と切り取られた行為だけで判断するものではない。ビールを飲みながら話してみるものだ。

世界中を旅してきた、現役を引退された方だった。アフガニスタン、パキスタン、インドをはじめ、スマホもない時代から、貧乏バックパッカーで様々な場所を巡ってきて、仕事は会社の財務トップCFOや銀行で勤めてきた方だった。ユースホステルの面白話、カルフォルニアの政治の話、インドの両極端な社会の、素晴らしいとも惨めだとも、それだけでは形容仕切れない魅力、本当の貧困、クリスチャンの教えと仏教の教えが70%くらいは似ていることなど、様々な話をした。居酒屋で楽しく話せるなんて、本当に英語勉強してて良かった。
メニューは、僕に「驚きのものを」と任せてくれて、試されてる〜!と思いつつ、高知県名産の旬の初鰹のたたき、鱈の白子ポン酢(驚き枠)、イカの山芋がけ(その前の会話でチラッとイカが好きと言っていた)、じゃこさらだ(サラダはいるんじゃね?)、彼が頼んでくれたデカビール!。
めっちゃ気に入ってくれたみたいで良かった。驚き枠は、魚の精子だよって言ったら、めちゃくちゃ笑ってくれて、大好きな奥さんに自慢してくれるそうだ。
色んな共通点もあって、カルフォルニアに来た時はうちにおいで!と連絡先を交換した。最高の夜だったなー。

曰く、ビールはスポドリより健康的

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