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四国一周RTA2日目 ~軽とズッ友1460km~
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あ"ち"い"!!!
ナメきっていた…そうだここは日本なんだ…今までも日本っちゃ日本だったけど…。
汗拭きシート、USB扇風機、アースノーマットの三種の神器があれば乗り切れると思っていた。
夜行バス以外なら、割とどこでも寝られるタイプなのだけれど酷暑だけは眠りを強制的に遮断してきやがる…。
Nクールはひんやり~♪ ※特定条件下に限る
大体2h+3h+1hで睡眠は取れたけど不快感はMAX。
反省を生かさねば、まずは今後の泊まる場所の変更、のちの旅では時期。
無慈悲にも2日目は待ってはくれないので朝早くから出発して逝く。
とりあえず高松方面へ走る、「栗林公園」なるものを歩きに…
いや、これは思ったより都会だな…高松中心にあるのだけれど、ここに車を停めたらラッシュに巻き込まれそうだ。
色々な地域を旅すると分かったことがある、駅周辺をじっくり旅するなら公共交通機関を使った方が良い。(今更)
車の利点を活かすなら回転率!ってなわけで御免!割愛!
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朝早くから空いていたので、少し離れたところにある「高松城跡」に不時着することに。
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中は思ったよりも広い敷地で、朝からヨガに励むお姉さまたちがはらっぱを陣取っていた。
いいねこういう使い方、城跡の敷地から高松市街を眺めながらするヨガって気持ちいいだろうな。
他にも盆栽が売られていたりと、予想に反して結構オープンな感じ。
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見てばかりでなんか体験が足りないな、ムッ鯉のエサやりしかもガチャポン!
財布を取り出してハンドルを回す音がするやいなや、ハトがくっそ寄ってきた。
おめぇらさては、鯉のエサもらってやがるな?
至る所に「ハトにエサをあげないで!」と看板があるのはそういう事か…安心しな、全部池の中に放り投げてやる。
全部投げ終えるとハトに睨まれた、悪いなハト。
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時間的にはまだまだ朝だが、今日は全スケジュールの中でも長距離運転になるから高松をあとにする。
高松、鳴門は過去に行ってるからそんなにじっくり回る気もない、ワガママだって?一人旅の醍醐味はここにあるんだぜ。
しかし車ってこんな楽な乗り物だったっけな、荷物は気にしなくていいし、エアコンはあるし、タイヤは4つもある。
軽い通勤ラッシュに巻き込まれたが、田舎の方に走るのですぐに抜けた。
次のスポットまではノンストップの予定だったけど、これは寄るしか!
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海辺の休憩スポットにハズレはない…地域のおじいちゃんたちの談笑スペースと化しているのをワイは見逃さなかった。
中に入るとヤマザキショップとレストランが連結した中央に、少し照明が控えめのいい休憩スペースがある。
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一通り撮影を済ませ、用も済ませた。
壁に落書きが結構あったのだけど、これを書いた人は今どこで何してんだろうと考えるのが楽しい。
変だよな、変だからこんな旅してるんだよきっと、それでいいんだ。
さっさと山を抜けて、本来の目的地へ行こう。
お腹は空いてるが敢えてである、理由はココ。
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「コインスナック御所24」に到着。
ここにカレー自販機があると聞きつけてはるばるやってきたのよ。
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上を見上げるとツバメの子育て処にもなっているらしく、至近距離まで近づいても全く逃げる様子がない。
未だに人の出入りとメンテナンスが行き届いている証拠だ。
おや、隣からなにやら懐かしいゲーセンの音が聞こえる。
世代ではないが、片隅でほっそりやっている個人経営のゲーセンが好きだった。
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ああ…名残を感じる。
鉢巻まいたおっちゃんや、タバコふかした金髪のあんちゃんがここで男の時間を費やしたのだろう。
役目を終えたように、オブジェとして凛と立つその姿がカッコいい。
隣でゲーセンのパイプ椅子に座りながら雑談しているご老人二人に話しかけられた。
『お兄ちゃん、今のわけえ人ってのはこういうところで遊ばんのかえ?まーめっきり見なくなってなあ』
「いやあ、みんな家や出先でケータイでやってますねえこういうのは」
『はえ~、やっぱそんなもんかえ…』
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そんなもんなんです、少し寂しいよね…。
聞いてみると、カレー自販機は当時のモノは流石に生産されていないが代替え品で販売しているとのこと。
味より体験が重要なんでな、300円を恐る恐る入れて変色しまくったボタンをカチッと。
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令和にこれできるの 多分これが最後な気がする…。
容器は銀のパックだけど、付属のルーは市販のまとめ売りのやつだ。
まあ仕方ない、パケを再現してくれているだけでもありがたい。
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ご飯を半分に折り畳み、空いたスペースにルーを垂らす。
ハムハム食ってると小さい頃を思い出すなあ、たしか一回か二回は食ったことある気がする。
ルーは家で食べたことある味そのまんまなのが少しだけ残念だけど…。
噛みしめておこう、現体験できる懐かしさを。
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やってはなかったけど、車で8分ほどのところにもあった。
残念、やはりここはもう稼働はしていないみたいだ。
焼き物の有人販売所も隣接しているあたり、活気あったんだろう。
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順を追うと、次に到着したのは「霊山寺」
さすが四国だけあって城と寺は赴く土地に回り切れないほどある。
人生やることなくなったり、仕事嫌になったら今度はお遍路でもしてみるか…。
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四国八十八ヶ所霊場巡りの出発点らしい。
縁結び観音は男女の縁結びだけでなく、「健康との縁」や「仕事との縁」、「幸せとの縁」など様々な縁結びにご利益があるとされている。
…願ったところで叶わなかった人生、精神修行と呼ぶにはおこがましいかもしれないけど旅をした方がマシと思っていた。
最近は…願う祈るも悪くないかもなと考える事が多い。
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色んな観音さまが一同に並んでいたけど、あいにくワイはお遍路しにきたわけじゃないんだ。
次に向かうぜ。
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車で2分「鳴門市ドイツ館」
歴史を遡ると第一次世界大戦下、日本の捕虜となったドイツ兵は関東・近畿・中国・四国・九州の各収容所に送られ、辛い日々を送っていたそう。
そんな彼らの憩いとなったのが「音楽」であったと。
楽団を立ち上げ、日々練習に打ち込むその時間が何よりの憩いであったと話していた。人形が。
その他当時の捕虜が描いた絵ハガキが掲載されていたりと、苦い環境の中で昇華しうる根源的なものは、今の時代も変わらないのかもしれない。
センサーで自動再生される映像人形劇だったり、めっちゃギコギコ鳴らしながら身振り手ぶりで映像解説する人形がいたりと思いのほか楽しかった。
館内撮りたかったけどNG、解説うろ覚え。
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さて徳島駅周辺へと向かうわけだが「阿波おどり会館」くらいは見ておこうかと思いカーナビに言われるがまま目的地へ。
会館前で工事をしていたのだが、車を停めようにも一向に指示を出してくれない。ど、どうしたらいいんだ。
一回見たことあるし、パーキングどこか調べようにもスマホは速度規制(アホ)、こんなところで駐禁取られたくないしもういいや。
いや侮っていた、思ったより都会だ…四国の駅周辺はまた改めて来よう。
寄り道する余裕を含めてないスケジュールで進行しているので、潔く諦める。
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結構南下して「大浜海岸」まで走らせる、無料の自動車道を挟み割とあっさり着いてしまった。
ウミガメの環境自然保護としても有名らしい、せっかく来たし少し早めに着いたので博物館を見てみよう。
…人がいなさすぎるのがフラグだと思うんだけどな。
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うちわにもウミガメにも嫌われちまった、あと数か月早く来ていればねえ…。
とぼとぼ海岸を歩き車に戻ろうとすると、何やらバシャバシャ水をかく音が聞こえる。
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飼育されているのか、興味深そうにワイの方まで泳いで寄ってきてパタパタ何かしらアピールしている。カワイイ。
悠々自適に泳ぐ姿って癒されるんだよな、ワイも海よりプール派だから分かるぞウミガメよ。
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思ったより時間も押している、完全に2日目のスケジュールを見誤ってしまった。
順路通りに「薬王寺」へ向かう、この時に飯食っていれば…(後述)
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信号待ちしていると手前に見えてきた、クッソ高いところにそびえる塔。
ワイにはわかる あれを登ると 体力が尽きる。
車中泊で思ったよりも体力を回復できなかったので今回はセーブ気味。
道の駅に停車させて、一応階段前から見上げてみる。
うん、無理!
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仁王さまがこちらを睨みつけている…、いやごめん、でもこれ登ったらもう車走らせられない…。
いっつも思うけど、仁王さまって片方先に倒したらぜったいもう片方が超強化されて襲ってくるタイプのボスだよね。
ごめん、どうでもいいわ。
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どこでお土産買うかいっつも迷うので、適当にこの辺で買っとくかな。
阿波踊りの菓子でも買っとけばいいだろ(適当)あとバイクに貼るステッカーを少々…。
本来なら海沿いをずっと走る予定だったのだけど、これ走っていると日没までに走り切れないかもしれない。
無駄な焦りが出て、急遽内陸を攻めることにする。大体1時間ほど短縮できる…。
ま と も な 道 な ら
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四国には、日本三大酷道と名高い439号線がある。
ーすれ違ったら 終わりー と言われるほどには道が崖レベルに舗装されていない。
今回ワイが走るのは195号線、まあ多少道は細いけど大丈夫だろう。
途中道の駅もあるし、そこでゆっくり栄養補給しよう。
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道の駅に到着、川沿いを沿うように建てられている昔ながらのいい~所。
ただね……
人の気配が ないんだよね レストランに
「あの~、レストランってやってます…?」
『ごめんなさい…14~16時までドリンクのみの提供なんです』
時計に目をやる、丁度15時。
ワイにはわかる 多分この先 コンビニはない。
流石にこれ以上はマズい、何かお腹に詰めないと危ない。
お土産コーナーに目をやり、こいつを手にレジへ向かった。
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龍馬ァー!漏れに力を貸してくれーッ!
こいつをポリポリかじりながら山を登っていくしかない…!
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そしてもう一つ誤算があった。
高知と徳島を直線で繋ぐマシな道は、この195号線しかない。
つまりこれが何を意味するか。
大型トラックがすげぇ速度で突っ込んでくる。何台も。
いや分かるよ、時間内に仕事をこなすために一生懸命に運転してるんだもの、仕方ないよ。
でもせめて-10で走ってくれ…ぶつかれば最後、軽のワイはおそらく車もろともスクラップだ。
モデューロサスに変えておいて良かった、うまいことカーブをいなしてくれるおかげでまだマシに乗り越えることができそう。
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芋けんぴをかじったところで、集中力はガムレベルでしか続かない。
こんな山道にコンビニなんてまさかあるわけないよな、どっかの自販機に寄るか…。
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ウソだろ、コンビニだ!!
しかも普通のコンビニじゃない、助かった!()
とりあえずここでパンと牛乳でも買おう…。
店員さんもフレンドリーな方で、3年前ほどからここを立ち上げて色々と精力的に活動されているらしい。
ウグイスと蝉の大合唱が聞こえる中、ゆっくりとパンをかじり最後の休憩を取る。
高知まであともう一息、正念場だ。
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次第に急カーブも少なくなり、少しだけ街並みが見えてくる。
「やなせたかし記念館」も見られるかと思ったけどギリギリ間に合わなさそうだ、これ以上読む見るも出来なさそうだし、温泉と休むところを探さなければ。
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知らないうちに高知に入っていた、道の駅へ不時着し近場の温泉を探す。
まだ2日目でこの体力残量は相当マズいんじゃないか…、どうなるんだこれから。
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幸い近場に温泉を発見し、露天で30分くらい放心状態になったのを覚えている。
中華料理店が併設してあったが、中から結構にぎやかな声、そして料理写真を見る限り今の体力で食べきれる量ではなさそうなこと。
仕方ない半分チートだけど奥の手を使うか…。
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安心と信頼、いつもの。
3時間だけ寝して、ドリンクをたらふく飲み、冷え冷えの空調で回復させた後道の駅へ向かう。
やると決めたからには最後までやるよ、自分との約束だから。
ドクターストップは誰もかけてくれない、どこでタオルを投げるかも少し考えながら眠りについた。
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