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北陸全踏RTA2日目+α ~挑、全日キャンプ泊1000km~


午前4時、そろそろコインシャワーで身体を洗っておこう。
本当言うと昨日の夜に入っておきたかったのだけれどまずまず混んでいたので、どうせ夜も多少汗かくだろうしと思い適当に拭いてそんまま寝た。
真っ暗な中スマホのライトを頼りにシャワーを浴びる、熱湯が身体にこびりついた汗をみるみる洗い流してくれた。
少しだけ情報収集をすませて、日の出からしばらくしたらd…

かつてもう少し活気があったのだろうか

う"う"ぁ"…あちい…ハッ…!
まさか旅先で盛大な二度寝をかますとは思っていなかった。
今何時だ、7時30分…。予定は6時発だったのだけれど…。

普段なら超健康的な目覚めなのだけれど、一日かけて回る予定のこの旅では遅い、1時間以上は盛大なロスである。

そそくさと撤収と支度を済ませ、ゴミ置き場に纏めたゴミ袋をシュートする。
この感じだと次は有料じゃなくて無料のキャンプ場に行くことになるかな、受付が間に合わないから、まあいい。

俺はカフェインの悪魔、缶コーヒーをよこせ

当然のことながら道の駅はまだ開いていない、一日フルに活かすために朝から動いているんだけれど、「9時から17時」の間で堪能するには無理があるんだわ。
いやまあ旅の期間を1週間とかしっかり取ればいいんだけど。

給油 ガソリン高杉 しばらくはカブ生活だな…

ガソリンの残量を見ると、多分6Lもない。
旧型のN-ONEはタンク容量が今の軽と比較したら多く35L入る、最近の軽は25~28Lが主流らしく旅好き&めんどくさがりのワイにとっては正直物足りない。
で、さっさと石川県に突入したかったんだけど少し寄り道、海見ようぜ海。

おっちゃんに観測されて500円を人質にとられた

「東尋坊」に到着。
道中に寄れる場所なら寄るのが筋ってもんよ、なんの筋だよ。
てっきり無料の駐車場かと思ったら、おっちゃんが寄ってきて500円を駐車料金として支払った。
無料なわけないよな…と思っていたら2000円分のお土産を買ったら500円をもどしてくれるそうだ。
いい商売してはりますなぁ!良いぜ、どうせどっかでお土産買わないといけなかったんだしここで買うよ。

あ~たまらない、冷蔵庫じゃないのがいい、いいんだよ…。
けっこうのどか

海へ、一本道をぽてぽてと歩いていく。
お店は数店舗だけすでに開いていたが、朝っぱらから海鮮やスイーツって気分にもならずそのまま抜けていく。

子供のころを思い出す、来てもいないのに家族が脳裏に浮かぶ なぜだろう

朝から動くと、前と違う楽しみ方がある。
それは「疑似緊急事態宣言」を味わうことだ、どこもやってない、人もいない、人がいた空虚感を味わう変態。
でも分かってくれる人いると思うんだよね。

どこにでもいるよな恐竜お前な

どうやらここも遊覧船があるようだ、久々に乗りたいんだけれどタイムロスが激しい、割愛。

海を眺める時間が好きだ、釣りもそんなにだし、サーフィンもしたことないけど。

自然と戯れる時間が昔より好きになった、都会は便利だけど田舎生まれ田舎育ちのワイからしたら、日々MPが減少している感覚を覚える。
でも多分、田舎に戻ったら戻ったで色々不満が出るんだろうな。住めば都とは言うけれど。

天井の寂れ具合がたまらない、「レトロ風」では出せない味がある。
凛と立つ姿にどこか儚さがある

おっとそうだ、500円を取り戻すために2000円払わないと。
ショップで物色すると、3個つで1000円のコーナーを見つける。
これを2セット買えば、色々な人に配れるしお得感もあるなってことで…。

最終日のネタバレを含みます(見せつけ)

実用品ばっかじゃねぇか!
シャレもへったくれもないがまあいいや、案外こういうのが喜ばれたりするんだよ、知らんけど。
ささ、朝が少し遅めだったので金沢へ向かおう。

ひゅ~ッ

…なんか忘れてる気がする。
ぜったいなんか忘れているぞ、結構わし好みのスポットを忘れているぞ。
落ち着いてファミマで巡る予定を確認してみる、ほらあるじゃないか。

駐車場の車がもうTHE車好きってラインナップだったんだな

「日本自動車博物館」へ到着。
ずーっと一本道を走ってきたからうっかり忘れるところだったけど、ちょうど8分ほどのところにあった。
少し見て回るのに時間がかかりそうだがまあこんな機会もなかなかないからな。

やはり名車なんだよエヌワンは でも最初からMT出してほしかったよ

中に入るやいなや、とんでもない数の名車がズラリと3Fまで並んでいる。
四国自動車博物館が質とするならこちらは量って感じ。
別に質がないというわけではないが、魅せ方は流石に四国に軍配が上がる。
ちょくちょくタイヤの空気が抜けた車両もあったけど、すべて整備するのは骨が折れるし仕方ない。

車の視点だけでなく、映画などに使用された車両の説明もある

その世代を楽しんだであろうオジサマたちがうっとりと車を見物している。
かたやスマホでパシャパシャと気に入った車両を撮って回る子供がいる。
いつの時代にも、クルマってのは生活を支えてロマンをもたらすいいものだ。
…あとは維持費がもうちょい安ければいいんだけどネ。

いつか乗ってみたい3輪車
歴代スカイライン、衝突安全性確保の基準が現代より甘いのでシュっと伸びたデザインが美しい。
この時代に生まれていたら、多分モトコンポとセットで買っていたと思う。

大のホンダ好きであるワイ、75周年を記念した特設コーナーが見れただけでも大満足。 
駆け足で見て回っても40分ほどかかる大ボリューム、ぜひ車好きは訪れてみてほしい。

時刻は11時にさしかかり、すでにカンカン照りのお日様が肌を焼いていく。
今年どうやらクッソ暑いらしいね、日焼け止めすらアテにならない。
一日このいい天気が続くのだろうなぁ

入るぜ金沢
北陸の中心ともあって、ビルに囲まれる。

そんなこんなで金沢に突入、なんともまあ交通量がえげつない。
走りづらいったらありゃしない、とりあえず適当に駐車できるスペースを探して彷徨っていたら参拝用の駐車場を発見。
ここから色々歩けそうだし行ってみるか。

一応毎度の神頼みを済ませる

正直「北陸の中心」を侮っていた、細いビルが軒並み連なっており、福井と比較してもそこそこの規模がある。
駅前までは2~30分あるか、とりあえずは最初の目的地まで歩こう。

この規模感、実はけっこう好み

最初に来たのは「金沢21世紀美術館」、特に事前に調べもせず当日の気分で鑑賞するかどうか決めようと思っていた。

周辺もアートアートしている
エグいて、平日だぞ?

混みすぎでは?
うっそだあ、せいぜい待ち10人くらいかと思っていたのに。
そこまでしてまでというか、待ち時間だけで日が暮れそうだ。
今回は割愛にしよう。
周辺を撮って、車にそそくさと戻って、駅前のコインパーキングを探して探索といこうかな。

興味はあるんだけど…
市役所前

さて戻ってきた、これからどうしよう…。
あんまし細い混雑した道は走りたくないんだけど…。
ポッ…ポッ…ポポボボボボボ…

は?

乗り込んだ途端に大雨発生、危なかった。
雨雲予報を見ると、30~40分後には降り止んでくれるみたい。
…でもまてよ、今日もなかなかの酷暑ってことはよ。

雨が降り止む→熱気がムンムンとたちこめる→ビル街なので特に熱がこもる→みるみるうちにHPを削られる

私は悩んだ、非常に悩んだ。
…御免!また電車か新幹線で来る!さらば!

鼓門すら拝まずに金沢を出るのは後味が良くないが…。
いや、ここはじっくり車なしで一泊二日くらいした方がいいや。

走っている分にはエアコンもあるし、雨風も凌げるし距離も稼げる

雨雲抜けるんですか!もう熱気にやられないんすか!やったー!
夜も走ることになるけど(キャンプ場の距離的に)能登半島の目ぼしい所を回る予定プランに変更する。
無料区間が非常に長くとってあるため、80制限の道をただのんびりと進めばいい。
また昼飯忘れてるんだけどな、このおバカ。

ファッ!?

雨雲抜けれてないじゃないすかー!やだー!
どうやら雨雲レーダーの予定より北西に逸れてきたみたい。
横着してガラスコーティングを怠ったツケがここにきて出てきた…視界ワッるい悪い。
お腹に何か詰め込むのと、雨雲レーダーの再確認をしよう、セブンに不時着。

ギエーッ
自分にとってはこれでも結構豪勢、普段はスティックパン詰め込んで終わる。

…心なしか遠くから雷の音が聞こえるんだよな。
予測から見るにいい景色を拝むことは難しいだろう、少しだけ北に向かおう、その場でどうするか決める。

嵐の前の静けさ、ワイには分かる。

ゴォォォォオォン…と遠くから鳴り響く音、飛行機であってほしいけどそんなわけもなく、雷の訪れを知らせている。
まあ次のスポットは逸れてるから大丈夫だろ。

標識が海に誘導しているの中々面白い

「千里浜なぎさドライブウェイ」に到着。
さっきから舗装された道路でなく海沿いを突っ走る車が、なるほどここは直接乗り入れができるのか。

異質な景色だ

おや、海の家が見える。
客は全然おらず、のんびりと談笑されているみたいだ。
つまりこの空間、全部ワイのもの…。

フォトショで作られたポスターよりこっちのが食欲そそるんだワ

「すみません、何か海鮮系の食べ物ってありますか?」
『ホタテとかカキとか、あーあとイカもあるねェ」
イカがあるのか、ではイカで。
冷凍されていたみたいで、しばらく時間がかかるとのこと。

いやもうすごい轟音だったのよ

ワイが呼び寄せたのかな、雨雲。
雨がトタン屋根をバカみたいに叩いて、まともに会話できない海の家。
鳴り響く轟音、こんな経験人生でもう二度とないかもしれない。
寝そべってのんびりしていたおじいちゃんも流石に飛び起きた。

ビール!ビール!(届かぬ思い)

ピカッピカッと室内をフラッシュが包む。
マジでやめてくれ、頭上の避雷針に雷が直下した経験以来雷恐怖症なんだ。
ビクビクしながら出来上がったイカを食す。
落ち着く…めちゃくちゃビールで流し込みたい味だ…。

サマウォのおばあちゃんも言ってたからね、一人でいることとお腹を空かせるのは良くないって。
「あんたならできる、できるって」の受話器ポンポンするとこめっちゃ好きなんだよね。

雨雲の隙間が来たっぽいので、そそくさと車に乗り込んで、窓をあけて大声で「おいしかったです~!」と叫ぶ。
『ありがとね~!』と聞こえる、うれしい。
大雨の中イカを食いに来た異常成人男性のこと、覚えておいてくれよな。

今回の旅で10回ほど止まった気がする、ここすき。

しかしながら、能登半島方面はどんよりとした雨雲に覆われている。
なんかもう、また適当に日帰りバスツアーとかで巡ろうかな()…少なくとも今日行けないくやしさを胸に、当初予定していた有料の方のキャンプ場へ向かう。
その前に温泉行くか、コインシャワーじゃあ旅の疲れは取れっこなかったから。

結構評価高かったからわくわくしてるんだよね。

道の駅に隣接している温泉、さっさとここで温まって宿作ろう。
あれ、さっき車から降りた人がもう戻ってきている…。

おめぇの風呂ねぇから!

厄災?
ピンポイントで良いも悪いも引き当てやすい体質なのか?
前に紋別で入った天然温泉は、たまたま一周年記念で入館料タダだったりした経験もある。
今日もコインシャワーか…身体持つだろうか。

当時の心境みてぇな空

能登半島から鳴り響く雷すら心に響かない。
ちくしょう、まずはコインランドリーにむか…

助かった!あるじゃないか銭湯が!
しかもワンコイン、心ゆくまで堪能させてもらうぜ。

銭湯の休憩処からしか接種できない栄養素がある

地元のおばあちゃんが店番をされていた、なんだろうこの絶対的な安心感。
ホースじゃない固定式のシャワー、蛇口でなくプッシュ式。
予定していた温泉じゃないけど、これで良かったと思えるくらいには満たされた、身も心も。

コカ・コーラ+リアルゴールドの公式チート飲料

もう日没までに宿を作ると決めたからには、こっからは時間効率が命となる。
まずはコインランドリーに衣類をぶっこむ。
小型の乾燥付き洗濯機がたまたま空いていた、これ空いてなかったら20分くらいロスだった。ワイは運がいい。運がいいんだ。そうに決まってる。
完成までのタイムリミットは40分。

近場になかったらどうしてたんだ?って質問はNG

で、その間にキャンプ場の受付と、場所取りを済ませる。
コインランドリーからスポットまでは10分弱、実質20分。

何気に珍百景

「雨晴キャンプ場」に到着、夏季期間は一泊1000円。
その後は無料らしい。

たまらねぇ

受付はこちら…なのか?誰もいない。
別の作業をされていた方に聞いてみたら奥から管理人が来られた。
ちょうど雨雲が能登半島に流れたタイミングだったのか、ここからキャンプしたいってヤツは絶対変だもん。わざわざすみません。

ここをキャンプ地とする

自分が好きな位置取りが毎度できる、こりゃあ助かる。
ソロキャンパーや家族連れを少し俯瞰できる位置が落ち着くんだ。
場所どりは成功、あとは衣類と夜ご飯だ。
近場にファミマあったからそこで適当に見繕うか。

ホッカホカの衣類、家じゃ出せないホカホカ感ほんとすこ

夏の甲子園と福山の主題歌が流れるテレビを見ながら衣類を畳む。
子供のころはコインランドリーすら特別イベントだったけど、今はめんどくさいタスクと化している。
新鮮な感情ってどうやったらいつまでも獲得できるんだろう、だから旅が好きなのか。
そのうちそろそろ落ち着きたいとか思うのかな、いやだ思いたくねぇ!

チーズかまぼこに焼き目をつけまくる人

さーてメシだメシ、昨日変に力入れたから今日はチープにいこう。
気分だけでいいし今日はノンアルで。

小さい頃やってたスポーツの試合後の弁当の味がした

ハムハムと食べていく、食欲はあるのに咀嚼する力が伴ってない。
運転って意外とカロリー消費するんだよな、満腹中枢がバグるのであんましたくないんだよ長距離運転。

能登、ちょうど雨雲が過ぎ去った時間

そしてまあ、昨日に負けず劣らずの景色を拝みながら金ちゃんヌードル(2日目)をズルズルと流し込んでいく。
もやし入れたあの超美味いカスタム金ちゃんを食べたせいか、少し物足りない…。
能登半島を走ることはできなかったけど、予定変更したおかげでこの絶景を拝めたんだ、これでよかったじゃないか。

テントからの眺め

今日みたいに二度寝する可能性を少しでも減らすために、20時くらいには寝る体制に入った。
思えば日没後にもこんなに起きてる人間ってどうなんだ、生物として理に適った行動をしているのは今のワイなのではないだろうか。

でも楽しいもんね、夜通しやるゲームも、酒の場で交わす会話も、夜の一人の時間も。
ソロキャンパーの焚火の音、家族連れの会話が睡眠導入にもってこいだった。

旅は早くも折り返しに入る。

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