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北陸全踏RTA1日目+α ~挑、全日キャンプ泊1000km~

8月中旬に5泊6日の旅を終えて、身体が悲鳴を上げている中、無慈悲にも次の仕事の話がまい込む。

本来なら北陸を旅するのは9~10月を予定していた、なぜならば暑いから。暑い以外に理由などないのだ、四国が相当堪えていた。

だが思ったよりもタスクで埋まりそうな、ある種の悪寒が襲って気が付けば深夜に旅の支度を始めていた。

迷っている暇があるなら手を動かせ!行くぞォ!

1日目は0時から始まる、丸1日の死闘開始。

今回も今回とて基本下道と無料区間の自動車道を経由して走る。
深夜に日中混雑する道を抜けてしまえば、早朝に混雑のない田舎道へ到着できる。

一応合理的な日程にはしているんだ、相変わらずツメツメだけど。

まるで昨日のことのように思える 悲しいんだか懐かしいんだか

最初は滋賀の道の駅にて休息をとることに、ここは琵琶湖大橋を抜けたすぐに位置する道の駅「びわ湖大橋米プラザ」。

実は思い出巡りも兼ねている、数年前に野郎4人で水曜どうでしょうごっこ(手前バイク2台、後方車一台)をしに来た場所。

今は各々が、各々の人生を歩いている。
ごくたまに連絡をとったりはするけど、ずけずけと介入するのもなんか申し訳ない。
でも今の自分の孤独感を払拭してくれるのは、そういうバカやってた頃の小さな思い出の積み重ねなんだよな。

ライトアップされた琵琶湖大橋

あたりを見回すと、車中泊勢が4~5台ほど見えた。
騒がしくするのも申し訳ないし、さっさと花を摘んで次へ向かう。

琵琶湖の周りをなぞるように道路が続いている。
ほぼトラックしか見かけないし、当然のことながら真っ暗なので景色もへったくれもない。
…まあここ北陸じゃないし別にいいか、最初の目的地へはもうすぐだ。

日の出です…

てなわけで降り立ったぜ北陸地方、3年ぶりだな。
とはいっても新潟しか行ったことがないので、ここは初めて。

調べてみたところ、厳密にどこまでが北陸とされているかは決まってないらしい。
「北陸4県」「北陸3県」と区分するそうだ、へえ。

たまらん、ひとときのワイだけの世界だ。

道の駅「若狭熊川宿に到着。
ここは滋賀と福井の丁度県境に位置する道の駅で、ここのすぐそばに最初の目的地がある、実はもう上記に記載してあるよ。

日の出とともに観光開始、はい、よーいスタート。

「熊川宿」を歩く。朝のウォーキングにしちゃすこしハードだがまあいい。
読み方は「クマガワジュク」だそうです、クマガワヤドじゃないぞ。(間違えてた)

重要伝統的建造物群保存地区に指定、かつて福井の湾岸と京都を結ぶ鯖街道の最大の宿場町として栄えていたらしい。

半分観光地化している感じ、所々老朽化が進んでいるがまた味があって良い…。
早朝なので当然どこもやってない、一人ポテポテと歩く。

早朝に少し寝不足な顔でコンデジを持ち練り歩く人間がいる、まあワイのことだ。
けして悪さをしているわけじゃないはずなんだけど、住人の視線が痛い。
そりゃあ不思議だよなあ、真昼間でもないのに物好きにもほどがある。

「御蔵道」 どことなく悲哀を感じる。
ふうむ 一理あるかもしれません

まあ毎度のことながら神社、寺が点在しているけど今回は割愛。
…日本は城をはじめ相変わらず多いな。
猫としばらく戯れているうちに、すっかり朝と呼べる明るさになってきたので車を走らせることにしよう。

いくぜ日本海
無題

さて次の目的地は「敦賀赤レンガ倉庫」
いやまあ、やってないんですけどね朝だから。
外観を拝みにいければよし、私がそう判断した。

ナビがここを右折…オッとまて、もう一個先を曲がるのか!
曲がった先は小さなトンネルでUターンできる余裕はない。
左折して折り返すとしよう…ム!

朝から釣りに励んでおられた。

これよこれ、旅の醍醐味!
別にスポットでもなんでもない絶景に迷い込んだ時が一番わくわくするぜ。

恐竜くんと早くもエンカ、ここで会うとは思ってなかったぜ。

ぐるりとまわりこみ、赤レンガに到着。
…こう、スケールは想像よりはスマートだな…。
札幌時計台くらい想像との乖離があったけど、よくよく考えてみれば「倉庫」なのだからこんなものだよな。

中には乗れなかった、残念。
開館時はジオラマやランチなど、いろいろと楽しめるようだ。

気温も上がり「クソあちい夏!」が訪れる、せっかく降りたので周辺くらいは回っておこう。
舞鶴にはよく行っていたけど敦賀はなんだかんだ来た事がなかったから新鮮だ、小浜市を挟んでいるだけなのに地続き感はない。

海面スレスレに創られている、船首をモチーフにしたスペース。

今回も相変わらずいそいそとした旅になる、ちなみにRTAと題には書いてあるが誰かと競っているわけではない。
ーーー自分の人生の走者は、自分だけなのだからよーーー♰

うわあ、ウワサには聞いていたがめちゃんこ綺麗だ。

もうすぐ北陸新幹線が敦賀まで伸びるとのことで、駅周辺散策も兼ねて「敦賀駅」へ到着。
市の規模からしても、こりゃしっかりした作りだ。
在来線との乗り換えをスムーズにするため、東京駅に匹敵する自動改札を設置しているらしい。
しばらくはここが新幹線の終着駅を担うとなると、力のいれようがハンパない。

近場のパーキングに車を預けて、撮影を始める。
サクッと回ろう。

えっ なんで?

サクッと回れなくなった、なぜ敦賀に銀河鉄道が…?

ググってみると
明治時代の敦賀は、東京とパリを結ぶ「欧亜国際連絡列車」が敦賀港駅を経由して走り、「日本でも有数の鉄道と港の町」だった。
敦賀市が「港と駅」のイメージで、松本零士作品を選んだのが、ここにできた理由。
なるほど、理に適っている。

結構な数が並んでいる

駅前のアーケードはしばらく新しく舗装された道が続く。
新幹線開通で、ここがどう変化していくのかまた見に来る必要がありそうだ。
端の方までいけば昔のアーケードがそのまま残っていた、歩いたかいがあった、こんなくそあちい中を。

水を得た魚のようにネリネリ歩きだす、残りHPには目もくれず
一応手前だけ

あらかた予想通りの撮影量だった、旅を重ねるたびにどんどん熟練度が上がっていくのを感じる。
もっとゲームみたく経験値として数値化してくれたらモチベも上がるのだけど。

お邪魔いたした

福井の中心へ移動を開始、すでに10時を越えている。
まだ10時じゃんって?いつもならまだ10時なんだけどな…。
今回はキャンプ泊を前提としているので、できることなら17時には車を停めて設営やらメシやら堪能したい。

予定では今日最後の海沿い 予定ではな

北陸はただ走らせるだけで半自動的に市を辿っていけるので、運転の疲労は思ったよりも少ない、いたわるべきは腰だけ…。

しばらく走らせるとメガネストリートの看板が連続して見えてきた、どうやらここで間違いないみたい。

体験コーナーからショップまで

名前そのまま「めがねミュージアム」に到着。
福井はメガネフレームの国内生産のうち実に95%を占めているらしく、街のいたるところにメガネフレームの看板があった。
越前市を越えた鯖江市に位置するここで涼m…勉強といこう。

昔のフレームってこう、かわいいし味がある(小並感)

頭痛抑えタイプの眼鏡から、鼻かけタイプの眼鏡まで国産眼鏡ができた江戸時代からすでに多様な眼鏡があったようだ。

著名人の眼鏡が並んでいた
カールツァイス関連も眼鏡事業に深く関わっているらしく、コーナーとしてしっかり紹介されていた。

ただ…ここで致命的な話をしていいかな。
ワイ、裸眼で生活できるんだな。
ファッションとしては興味あったり、たまに伊達メガネを付けたこともあった。
ただまあ意味のないものを敢えて日常的につけるほどでもないし…。
「目が悪くなりたい」とは思わないが、悪くなったらなったで楽しみではある。
ポジティブに物事をとらえる人間でい続けたいね。

昔の完成に至るまでの作業工程と機材を見ることができる。

一応ショップにも行ってみる、「気になる商品があったら遠慮なく手に取ってくださいね~!」とお声がけいただいた。
…いや、申し訳ねぇよ…多分買うことはないのにワイが触った皮脂をふき取って陳列し直す仕事を増やしたくないよ…。
見るだけで十分堪能できました、ありがとう。
2Fの喫茶店でコーヒーフロートを頼み、地方の旅行雑誌に目を通し、ここをあとにした。

福井駅 こちらも来たる新幹線に向けて工事が行われている。

駅周辺散策2か所め、「福井駅」
こちらは結構規模感が山陰地方と似ており、歩きやすい。
感覚でどの辺がどういう構造なのか分かるから、違うところがあるとすれば新幹線が通っているのと自動改札があることくらいか。

何故か恐竜のケツしか撮ってなかった

さっそく恐竜がお出迎えしてくれる、子供たちが記念撮影をしている横から撮影していたためか見返すとケツしか撮ってない。
まあこの後たらふく堪能する予定だから、さっさと自分にとってのメインイベントへ…。

い つ も の 散策

全国的になのかな、今までの駅周辺の繁華街をすべて建て替えるのではなく、本当に「周辺」だけ再開発されている地方の駅が多い。
まあいつまで残っているかも分からないしなあ、回れるうちに回ろう。

あ^~たまんね^~
清掃で取り切れない看板や床の汚れがgood

前回の四国旅はまあ~メシにありつくのが一苦労だった。(記事参照)
ので、今回は少し早めにありつくぞ。
適当に見回すと「海鮮丼」の旗がなびいているではないか。
北陸の新鮮な海鮮も味わっておかなくては。

恐らく今回の旅イチの贅沢である 脂たっぷりの刺身に磯の香りがたまらない味噌汁

1400円だったかな、ワイの旅にしては少しお値段がはってしまった…。
アム…あっ、美味い…山陰や舞鶴で食べた魚と似ている…。
日本海の荒波に揉まれた魚はプリプリというより、食感が非常にしっかりしていて「生を食ってる!」感がたまらない。

無料の自動車道は本当にありがたい

元気も回復したところで、次の目的地へ向かおう。
恐らく福井と言えばレベルに有名なスポットだけど、結構中心から離れているんだよな。
自動車道が無ければ行くか考えていたかもしれない、どこまでも効率厨です。

一見美術館と間違えるほど凝った造形をしている

到着、「福井県立恐竜博物館」

「事前に入場券の予約購入が必要です」と看板が見えた時は頭が真っ白になったが、無事に当日購入できた。なんなら券売機で買えたくさい。
それにしても平日だってのに家族連れが多いこと多いこと…、あっ夏休みか。
そうか、夏休みか…。
少し戻りたいような、別にそうでもないような。
割りと右肩上がりに人生楽しくなっていっているから、あんま戻りたい欲ないんだよね。
ジジイになるころに絶頂してぽっくり逝くのが理想である。

このエスカレーターで下まで一気にくだる 一瞬だけ映画の主人公気分に浸れる

くだらない話は置いておいて中に入ろう。
外見だけでなく内側もすんげぇ、アクション映画のロケ地にでもできそうな構造をしている。
誰かに撮ってほしかったなと初めて思った。

(恐竜より貝やらウミユリやらの化石をまじまじ見るのが実は好き)

「恐竜」とあるが、それだけにとどまらない。
子供は一目散に恐竜の方へ向かってくれるので、まじまじと鑑賞することができた。
バクテリアが作った模様だったり、酸素発生の証拠となる岩石だったり、知識として知りたくなる。
案外大人になってから再び巡るとたのしい所って、結構おおいのかも。

初期デザのブルーアイズみたい(アホ)
ずんぐりしてるほうがすき

色々と解説書こうと思ったんだけどさ、正式名称長すぎるんだよこいつら。いや、ここは是非とも自分の眼で見に行ってほしい。ワイがだらだらとここで書き込める物量じゃない。

とりでをまもるよ
圧巻

あとは地球上に生命が誕生してから、恐竜が絶滅するに至るまでの解説が細かく時系列に分けて説明されていた。
この海中でウネウネしていたなれの果てがワイか…。
お土産屋で適当にアクキーを買って、おさらば。

あぁ…田舎だ…これが欲しかったんだこれが。

せっかく勝山方面まで来たってのにこのまま帰るのも勿体ないし一応「平泉寺白山神社」へ行っておこう。
車で走らせること15分足らず、駐車場が見えた。
「熊が出没しているとの報告あり、鈴無料で貸し出しています!」
お店、やってない!うん、帰ろう!
クッソビビリなワイ、心折れる。

何個か頂戴したかったんだけど、店員さんいないなら仕方ないか。

ツキノワグマならワンチャン勝てるとネタで言うが、嫌だよ?
ヒグマじゃなけりゃいいって話じゃないんだよ。
もういい、もうキャンプ場へ向かおう。検索、検索っと…。
「山中にあり、熊などの野生動物が出没する可能性があります」
よし!予定変更!海沿いだ海沿い!

まあ田舎をたっぷり堪能できたので、ヨシ!

本来ならこの後坂井市であと一つほど巡り近場(?)のキャンプ場…の予定だったが、急遽変更。
「鮎川園地キャンプ場」にて寝床を確保しよう。

いい景色だ、山陰~舞鶴あたりの海沿い大好きマンにはたまらない。

到着、17時半。このキャンプ場は有料なので受付にて手続きを済ませる。
有料って言っても800円、安すぎる。
ゴミ回収、コインシャワー、自販機、飲める水が出る炊事場、その他色々なサービス付きで、何よりこの絶景込みと考えると破格である。

いいか大泉くんよく聞け。

場所は確保、あえて少し離れた陰キャスポットが好き。
スーパーへ8分ほど車を転がし、金ちゃんヌードル3日分、60円のトリカワ、20円のもやしを購入。
ビールだけはキンキンに冷えてるのが飲みたかったので、受付から購入。
ここの受付の奥さんが本当に丁寧親切かつノリが良くて、旅の緊張が一気にほぐれた。

例の金色のヤツとは違うヤツ!

久々にガスを付けようとすると着火のスイッチが壊れていた。
もう買ってから結構経つから仕方ないか、入れてて良かった100円ライター。

味気なさすぎて死ねる

最初に焼き物を仕上げて食べたのだけれど、コショウを忘れるという致命的ミスを犯してしまい、クッソ味気なかった…。
ビールが喉を悲しくなぞる、くそう、何か手段は…。

10円ほどでえげつないグレードアップを果たした、スープと奇跡的に調和して旨味があふれ出す。

そうだ、もやしラーメンにしちまえばいいんだ。
こういうキャンプ場で食べる金ちゃんヌードルってどうしてこう底なしに美味いんだ、いつもはカップヌードル一択なんだけど、世の不思議の一つである。

そういや方角的にこれが拝めるのか、人生で何度あるかな。

今日は少し早いけどこの辺で終わりにしなよと、夕日が言っている。
写真で伝わり切らないほど幻想的だった、全然予定してなかった場所で宿をとることにはなったけど、これだから旅はやめられないんだよな。

いい夢見させろよ。


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