見出し画像

D17

ピュアピュアりっ♪ とはなんのことら?
しかもめっちゃ歌うまいし、誰だ?
と足りない頭でバブルど真ん中を生きたハハに尋ねたところ、ああ、聖子ちゃんよ、と返ってきた。
あ゛?!松田聖子?こないだあんなに歌が下手だとこき下ろしていたま(略 
まーそりゃあさ、10代とおばんになってからじゃ声はよう出んよな。兎にも角にもラジオから流れてきた音がクリスタルボイスで、おらびっくらこいただ。

正しくはピュアピュアリップ♪であり、カネボウの口紅を販売するために作られた楽曲。

楽曲の雰囲気からして、ボタン雪に、そりゃもうシャレオツなふわふわロシア帽被った聖子ちゃんが売り出しとるのかと期待して資料を見たところ、

めっちゃ春やんけ

ほんで

バイオ口紅ってなんや。

2010年以後なら、花染め紅とか、有機口紅とはっきり銘打っても違和感はないだろうけど、当時はカタカナの方がウケが良かったのだろうと推察します。ポルポルでティラミスの時代ですから。
しかしですよ。
むしろピュア♡リップとか、バイオリップに振り切ったら良かったんじゃないのか。
しかも一本三千円。当時の三千円は結構高額です。この金銭感覚をよく知るハハは苦学生でありましたので、かようなものには脇目も振らずにセッセと生活費を貯めて暮らしておりました。それでも目を背けられないほど、巷ではかなり流行ったそうです。

カネボウアーカイブ ↓ 参考までに。

なぜこんな話をしているかといいますと、風呂の帰り道、武田真治のラジオが流れていたんです。
それでこれが聖子!(←呼び捨て)と仰天していた。

「人間1人が看板背負って、特定の商品がドカン!と売れなくなったね」と私が言うと、
「そりゃあアンタみんなちまちまとちっこい画面で一所懸命に好きなもん買うて、〇〇様ッ!きゃーっ!!ってしとろうが。昭和のアイドルはコンサート行かんと滅多に会えなかったからね。本当に失神したんやから。そやさかいに、皆あんなに憧れを持ってシルシが欲しくなるんや」とハハ。
御朱印集めかよ。と思ったのは内緒。
でも、わからなくもない。飯島真理が遠〜い大学同期であり、オタクが群がるサイン行列を遠目に眺めたタイムリーな彼女にとっては、昭和とはリアルのありがたみが沁みる、そういう時代である。
カンドーの質が違うらしい。
聖子と真理では畑が違うが。例だ、例。

ふりだしにもどる。
どんなお洒落な口紅なんか、と期待して検索したら

バイオ口紅ってなんやねん。

ミドリムシでも燃やすんか。私の脂肪燃やしてくれ。

いえいえ。ミドリムシは燃やさないけれど、当時としては革新的なテクノロジーで、紫根をバイオレベルで抽出できたので、バイオ口紅と銘打てたのだそうです。文字通り根っからの花染め色の由来ですね。

それにしても、たまに煮え切らない当時のセンスに笑いを堪えきれないCM30秒間でございました。
頭の中ハザードしたわ。しようもねえ。

商品名ではないけれども、他社のルージュ色名も結構ぶっ飛んでるものがありますので、お時間ありましたら見てみてください。ちやほやというそうです。

それにしても、80年代の歌詞はすっきりとお洒落で、わかりやすい。優良と言ったら変ですけど、素敵な歌が沢山ありますね。最近は筋肉サックスおじさんのおかげで会話の共通点が増えました。おじさんありがとう。またとりとめのないことを書き連ねてしまった。

お時間いただきまして、毎度感謝でございます。
またね!

この記事が参加している募集

新生活をたのしく