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問十六。君の春を微分せよ。球の軌道は無視しても良い。

※題名は川北天華さんの「問十二 夜空の青を微分せよ 街の明りは無視してもよい」を参考にさせてもらってます。

黒鷲旗も終わり、いよいよ23-24シーズンが幕を閉じましたね。バレオタの皆様、お疲れ様でした。オフシはとりあえずお金貯めたり、勉強したりしようかな〜と思ってます。自身の振り返りも兼ねて、何か文字を残したいと思い立ち、筆を取っていますが、ただの自己満に過ぎませんので、そこら辺はご理解いだけますと、幸いです。

1.Vリーグに行き始めたきっかけ

 元々、私はバレーに関する知識はゼロに等しく、男バレでさえも高橋藍選手しかわからないような状態でした。東京五輪は受験生だったのもあって、体操と卓球だけ見た記憶があります。なので、石川祐希のいの字も知らなければ、古賀紗理那のこの字も知りませんでした。チームなんて一つも知らなかった。

 そんな中で、一昨年の夏にハイキューという作品に出会いました。私は弱虫ペダルや響け!ユーフォニアムなどの青春部活系アニメが大好きなのですが、例に漏れず、ハイキューにもハマりました。アニメを全部見てから、漫画も全巻買いました。ハイキューの最終巻を読み終えて、私はこの物語の続きが、少し気になってしまったんですね。もう完結してるけど。日向や影山の、その先に興味を抱いてしまったんですね。

 で、ちょうどその時が世界バレーの期間だったので、本物も、面白いのではないかと、テレビをつけてみたらまあびっくり、もう気づいた時には沼に沈んでいたわけです。もちろん、実際のバレーは漫画よりもずっとずっと進行が早いです。バレーやってた人には常識な、定石があるのかもしれないけど、私はバレーなんてやったこともないから、あの一瞬でどんな駆け引きが生まれているのかも全くわからないし、考える隙もない。だけど、ただただ、ボールが上がると、嬉しかったです。私はいまでもたまに返すだけのレシーブで、めちゃくちゃ高く上がるボールが、実は好きだったりするんですよね。高くて。いいなあって。なんとなく、時間の流れがゆっくりになるし。照明も相まってキラキラキラキラ。ただただ軌道を見つめる刹那が、その時間さえもキラキラと光るみたいで。バレーって、何て面白いのだろうか、と。体育の授業で、痛くて痛くて仕方がなかったあのバレーは、こんなにも面白いスポーツなのか、と。それが最初でした。あの期間に世界バレーがやってなかったら、私はバレー観戦なんていってないかもしれないな。


 世界バレーを連日観戦していく中で、ある選手が目に止まりました。石川真佑選手です。かっこよくて、きらきらしていて、彼女から目が離せませんでした。てっきりずっとずっと年上の、ベテラン選手かと思っていましたが、あまり年が変わらなくて驚きました。当時22歳にしては、面構えがすごかった。その時はバレー見始めだったから、本当にボールが落ちなければそれで良かった。彼女が最後に見せた涙は、少しグッとくるものがありました。

 本物のバレーを知った私は、ついには実際にみに行きたい!と思って、22-23シーズンの開幕戦に足を運ぶことにしました。東レvsPFUの輪島大会です。予定があったのと、行けない距離ではなかったのと、なによりもチケ代が安かった。多数の意見を目にしますが、やはりチケ代の安さは行きやすさの一つだと思います。ホーム/アウェイとか何もわからなかったけど、とりあえず足を運びました。取った席はエンド側の2列目です。1列目のスパシ的なやつは、会場の立地の問題か全く人がいなかったので、実質一列目でした。初めて見る生のバレーは、すごかった。早いし、音がすごいし、何よりたくさん人が動く。バレーやったことないから全然わかんないけど、そんな感想でした。そして私は、帰路の中でまた次の試合も見に行こうと決意したわけです。まだ、バレーボールが、みたい。そんな思いで、22-23シーズンはファイナルも含めて計9試合見にいきました。そのためにバイトも始めたし、いろんなところにいきました。いろんな席に座ったけど、私は結局サイドが好きです。


2022年11月19日。

2.オフシーズン

 石川真佑選手のプレーを目の前で見ていく中で、私はすっかり彼女の虜になってしまったんですね。彼女しか見てなかったから、点を決めた時のガッツポーズが、尚更キラキラ見えて。このガッツポーズをずっとみたいな、と強く思っていました。試合ではかっこいいのに、コートを出れば屈託のない笑顔を見せるその姿が頭から離れませんでした。

 すっかり石川真佑選手の沼に浸かった私のもとに飛び込んできたのは、退団の2文字でした。当時はとてもショックでした。しかもイタリア、容易に見に行ける場所ではない。ステップアップのためとはわかっていたけど、手放しには喜べませんでした。ごめんなさい。東レというチームは好きだったけど、なにより石川真佑ちゃんのいる東レがすきだったので、自然と足は遠のきました。1シーズンしか見れなかったのは無念ですが、1シーズンでも見れてよかったなと思います。一応バレ〜はずっと好きだったから、高校生のインターハイもみたし、もちろんOQTも見たし、春高も見ました。お目当てはなかったけど、中部総合大会なんかも見にいきました。(ここで推しの高校ができました。福井工大福井です。6番の源内選手が目に留まった。大学でもバレー続けているそうで、ひっそりとチームのインスタをフォローして応援しています)※ちなみに、こないだの春高は富士見vs川崎橘の試合がすごく良かったです!

 でも、23-24が始まっても推しチームはできなかったから、23-24シーズンは行くつもりはなかったです。これまで石川真佑選手がいる東レしか見てこなかったから。本当に、驚きなんですが、9試合も見たはずなのに、22-23シーズンで知った選手はほぼ0に等しかったです。ずっとずっと、彼女だけを見ていたから。22-23シーズンはどちらかというと、バレーが好きだったというよりかは、石川真佑選手が好きでしたね。なんか、先述で、高校生の試合は割と見ていたような旨を記述しましたが、高校生という限られた時間で、丁寧にボールを繋ぐ姿が好きなんですよね。前情報なしで、贔屓にするとかでもなく、ただただリアルにバレーを見る感じ。だけど、Vリーグになると、なんか自然と気持ちが乗らないです。VTVのせいとかではないと思うけど。

 けど、12月4日。その週は大事な試験の週で、勉強をしていたのですが、たまたまTwitterのおすすめに、"新加入選手"という文字が流れてきたんです。そうか、もうそんな季節になるのか、と。流れてきたチームが、たまたま初めて足を運んだ試合での対戦相手だったので、思わずスクロールする手を止めました。そこで、見つけてしまったんですよね。現在PFUブルーキャッツの大熊紀妙選手を。流石に大学バレーまでアンテナを張るほどのキャパはないので、彼女のことはそこで初めて知りました。いい意味で何も濁りがないような、彼女の笑顔に惹かれて、過去の試合をアーカイブで見て、そこからは早かった。欲張りな私はレシーブが上手いWS(OH)が好きなのですが、まさに大熊選手はそんな選手でした。そして、次の瞬間には1月の試合のチケットを取っていました。約9ヶ月ぶりの現地開催は、どこか懐かしさもありつつ、すごくすごく楽しかったです。けどわたしはやっぱり、サイドが好きです。

 初めて彼女の試合を見た感想は、とても器用な選手だなーと。去年とは私は見てきた試合の数が、何よりも全然違ったから、まずはそういう感想を抱きました。その日は大活躍で、VOMまで選出されていたので、そのような感想を抱くのは至極当然でした。




3.出会い

 大熊選手は新加入選手なので、もちろんレプユニもないし、タオルもない。私が、あなたを応援しているよ!ということを彼女に知らせる手段は、初めからなかったわけです。でも、私はあなたを応援しているよ!ということを、知って欲しかったんですよね、彼女に限らず、会場にいた人に。私はミーハーなので、全員のバレーボーラーの名前がわかるわけではないです。けど、会場で応援グッズを持っている人がいたら、自然とその選手に少し注目してしまうんですよね。あ、あの選手か〜と、アップの段階で思うわけです。そこから注目し出して、いい選手だな〜と思った選手はたくさんいます。だから、あわよくばそんなことが起きないかな?なんて思って、電光掲示板を掲げてました。いい選手だから、見つかってほしくて。そこで、ちらっとググったりしてくれる人が、いたりしないかなーって。てか、なんなら彼女にとって、少し後押しになればよかったとさえ思っています。なれない北陸で、環境をガラッと変えたわけだから、友達もいない状態で。だから、そんな中で、受け入れるじゃないですが、少しでも北陸に来てよかったって思って欲しかったです。

 アウェイでも持っていきました。私はチキンなので、アウェイで電光掲示板を掲げるのはだいぶ勇気がいったのですが、応援してることが少しでも伝わればいいな、と。やっぱりアウェイって本当に押されるので、私はあまり得意じゃないです。見にいくけど!で、ここからは完全にアレですが...1月26日、大田区で行われたNEC戦。現地で一度でもバレーを見たことがある方はなんとなくわかると思いますが、試合の勝敗に関わらず、ホームの選手がコートを一周しますよね。逆に、アウェイの選手はそそくさと退場を迫られますよね。私がその日撮っていた席はチームベンチの向かいだったので、ベンチからはだいぶ遠かった。だけど、去り際にこちらを振り返って、手を振ってくれたんですよ。私本当に嬉しくて。あ、伝わったかもしれないなって。その日は試験が近くて、実は見に行ってる場合ではなかったけど、行けてよかった。本当に。余談ですが、別の選手に「めっちゃ目立ちますよ!笑」と言われたことがあります。会場のみんなー!今すぐ大熊紀妙で検索してー!


4.シーズン

 結局、23-24シーズンは試合自体は黒鷲も含めて11回見に行きました。個人的にめっちゃアツかったのは、3/17のNEC戦です。2セット先に取られてからのフルセット勝利だったのですが、川崎選手や川添選手のプレーが光りました。あの日はみんな神がかかってた。まじでめちゃくちゃ嬉しくて、楽しくて、二階席のスタンドの前方に座ってたんですが、ベンチの真上だったので「勝利おめでとう‼️」と電光掲示板を出したら監督に気づかれた上に、チーム全員に見られました。嬉しいような恥ずかしいような。。。あと、記憶に新しいものだと黒鷲旗の初戦の車体戦、2日目のデンソー戦もめっちゃアツかったです。

 1月からの参戦だった割に割と通った方かと思います。そんな中で、私は本当に、大熊選手を見つけられてよかったな〜と。いろいろ運が良かったからそれが実現したのですが、本当に…ずっとずっと、ひたむきに多分上を目指してきたんだろうなーというのが、容易に見て取れるんですよね。彼女の言い回しからも容易に。バレーに対してすごく素直な、そんな大熊選手に出会えて、またばれ〜たくさんみれて、やっぱり生で観戦するのはいいなあ、とか、いろいろ思って。まとまりがないですが、つまり!私は大熊選手を!応援します!いぇーい!そういえば、私は彼女のレシーブが本当に好きなんですが、それを彼女も自負していてなんだか嬉しい気持ちになりました。自信をもって、強みと言えてかっこいい。言葉に実力が伴ってて、いいなーってなりました。来シーズンも応援できたらいいなー!


2024.4.14 オープニングイベント。


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