ある広大な墓地

そこには大量の棺桶が並んでいる
整然と
それはなんの為か

私は墓守を名乗る人と出会った
彼もしくは彼女……いや「それ」は機械だったかもしれない
それは非実在な肖像権の墓守だと自称していた
非実在?

言ってしまえばこの墓地には人間は一人も埋葬されていなかった
棺を開けたところで一枚の紙がおいてあるだけだという
実際に墓守が棺の中身を一つ見せてくれた
それは戸籍が書かれた書類のように見えた

ここは作者が亡くなったり 版権管理者が何もしていなかったり……
つまり「死んだ」キャラクターの墓地なのだ

ようするに整然と並べられているのは蘇るのを待っているからだという

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