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決断が苦手だ

先日、会社の同期が二人辞めた。二人とも名大卒だ。「こんな会社早く辞めよう」なんて言い合っていたら自分だけが取り残されてしまった。

思い返せば自分で決断できたことなんてあんまりない。高校は家が近いから、大学はセンターの点数的に受かりそうだったから、会社は9社受けてそこしか受からなかったからそこでいいや、といった具合で、自分の意思なんて殆どなく、レールのようなものをグダグダと辿ってきた。

同期の送別会が3次会まで続き、頭痛に苛まれながら向かった職場で、そんな過去を省みていた。
その夜、自炊する余裕なんてない私は、何処かで食べて帰ろう、と思った。

残業などで疲れた時は、大体はやよい軒でアプリのクーポンがあるものを注文するなどして選択することから逃げているが、その日は久々に近所のミャンマー料理屋へと足を運んだ。

いまいち味の想像がしづらいメニューが並ぶ中、モヒンガー(海鮮ヌードル)なるものを選んだ。運ばれてきたのはスープの上に載せられた素麺のような麺。スープを飲んでみると、濃厚な魚の出汁がベースだが、日頃食べるものとはどこか違う。

やはりエスニック料理は好きだ。味が特段好きというわけではなく、パクチーなんかはむしろ苦手な部類だが、その香りや違和感が何となく自分に定着してしまっているものを相対化させてくれる。

ミャンマー料理屋は少し値段が張り、入るのには逡巡するのだが、その日食べたモヒンガーは、決断することが人生に刺激を与えられることを再確認させてくれた気がする。
そして、こんな駄文でも書こうかと思うきっかけをくれた。ありがとう、モヒンガー。

会社だってメニューを決めるくらい簡単に楽しく選べたらいいのにな。先ずは小さな事から、決断に慣れていこう。

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