中央ローの留年率が高い理由を考えてみた
おにぎりです
前期期末試験が終わり、成績が出ました
学生のみに公表された情報によると、留年基準(進級判定GPA2.0)を前期の時点で超えている人は全体の55%です。
昨年の2年から3年の留年率は40%と中央ローは他のロースクールに比べて留年率が高いです。
前期の授業や周りの話をきいたことで、留年率が高い理由について、いくつかの説が浮かんできたので、今回はそれを紹介します。
以下、記事の内容はなかなかセンシティブな内容になっているため、読む気のある人だけ読んでください。
仮説1.留年基準が高いのに救済措置がない
中央ローの留年基準は、進級判定科目*のGPAが2.0を超えていることです。
これを他ローと比べると、早稲田ローは1.5、慶應ローは1.75と中央ローの基準は高いです。
また、早稲田ローは単位を落とした科目があったとしても再試があり、再試で単位を取ればCがつくと聞きました。しかし、この制度は中央ローにはなく、単位を落とせばE、すなわち0で成績は決まります。
そのため、1科目でもEを取ると他科目でAを2つは取らなくてはならず挽回が難しいです。Aは最大でも学年の40%しか出されず、それよりも少ない人数しか出さない科目もあるようなので、簡単ではないです。
仮説2.一般の入学選抜が十分に機能していない
中央ローは、都内だと早慶ローと併願されるローであり、入試倍率は2倍とこれらのロースクールよりも少ないです。
また、ダブル合格した場合に中央ローに進学する人は少なく、早慶国立ローに落ちた人がいくことが多いです。
そのため、東一早慶ローに比べると入学者の選抜が十分にされているとはいえません。
それにもかかわらず、留年基準はその年または翌年に司法試験に合格する可能性のあるレベルに設定(2.0)されているので、必然的に留年者が多くなっていると考えられます。
仮説3.面接のみでの入学者が多い
ローに進学して一番思ったのは、中央ローは3+2あるいは、その制度を4年で使って進級する人たちが多いことです。
この人たちは、学部成績が良く、一般入試を経ることなく中央ローに進学します。
そのため、一般入試勢に比べると答案を書いた経験が少ない人やロー入試後から入学までの間に勉強しなければならないという焦りがうまれにくく、入学時点での差が生まれやすい状態になっています。
ロー入学は4月であり、前期期末試験は7月末なので、その期間わずか3か月です。多少の差であれば3ヶ月で埋めることはできますが、あまりにも差があると3ヶ月で埋めることはできません。
このような理由で、期末試験が振るわなかったと言っていた人もいました。
仮説4.学費免除出し過ぎ
中央ローは学費免除がたくさん出ます。特に面接で入ってきている人たちは、ほとんど(全員?)免除が出ています。
これによって、外部奨学金などを生活資金に充てて中央ローに進学する大学生が少なからずいます。
入学時点で学費免除が出ていたとしても、留年をしてしまうと免除は無くなります。これによって、学費と生活資金を用意しなければならなくなり、やむなく退学しなければならないという人がいます。
こうして、前期の時点でメンタルが安定している人とそうではない人の差も生まれています。
仮説5.授業の予習復習で手一杯
これは中央ローに限った話ではありませんが、ローは授業の予習をやろうと思えばほぼ無限にすることができ、勉強時間が吸われていきます。
しかし、予習を時間をかけてやったからといって必ずしも期末試験に役立つとは限りません。結局、復習をしっかりして知識を定着させ、答案のイメージを掴み、制限時間内に答案を書く練習をしなければ、期末試験がうまくいきません。
ローの授業が試験に役立たないということでは全くありませんが、ローの授業でやるような事例、判例を抑えるよりも、もっと基礎を抑えるべき人がローの予習のせいで基礎知識の勉強がおざなりになり、勉強はしているが期末試験が思うようにいかないということになりかねません。
まとめ
今回の記事の目的は、中央ローの留年率が高い理由を分析してみることで、入学前の勉強の指針を立ててもらうことにあります。
僕はまだ留年しないことが決まったわけではないので、偉そうで申し訳ないですが、来年入学者に届けるタイミングは今しかないので、この時期に記事を書きました。
また、前期思うようにいかなかった友達から、是非これを記事にして欲しいという後押しもしてもらい記事にしました。
質問箱など、多くの人の目につくところで発信するには気分を害する人もいる内容だとは思いますが、成績不振は単なる努力不足ではないということを強調してこの記事を終わります。
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