ライブ感想「Official髭男dism ONLINE LIVE 2020 - Arena Travelers -」
4×歳でも“エモい”という言葉を使っていいでしょうか。このライブの印象がまさにコレだったんです。エモい!
よくこんなに真っすぐな曲が作れるなー、と感心して。フクザツな言葉ではないのに色々な感情や物語を想像させてくれる歌詞、遊び心たっぷりの、バリエーション豊かな音色、伝わってくる無邪気で貪欲な音楽への好奇心。
以下、セットリストに合わせて感想など。どちらかというと備忘録的なモノです。そしてファン的も数か月のニワカですのであしからず、、、。
・HELLO
こうゆう曲を持ってるのは強いなあ、と思いました。まさにライブの幕開けにふさわしい。そして、ずっと髭男のファンだった、という人だけでなく、初めてライブに来た人、ファンになって間もないという人も、髭男の世界にためらわずに入っていける、そんな曲。
・宿命
普段聴いていた時から思っていましたが、ともすれば青臭い、とも思えるような歌詞を、そんな感情を上回るような力強い音と声で、歌として届けてくれる頼もしさ。イイ意味でのふてぶてしさ、みたいなものにテンション上がります。
・ノーダウト
3曲目でこの曲っていう並びがオモシロイなー、と思いましたが、ここまでノンストップで拳突き上げて歌って踊るぜ!みたいな勢いがあって、まさにライブ!。体力温存しとかんと最後まで持たないなー、と思いながら、でも全力でノリたい!オンラインなので適度に休憩できてよかった。
・パラボラ
MCを挟んでクールダウン?ここから少し聞き込み系のラインナップに。ここから改めて「髭男の歌詞の世界、好きだなー」と思いました(もちろん曲も好きですが)。この年齢でこの曲にここまで、ノスタルジーではなく共感するのはちょっと未熟すぎない?とも思ったのですが、良きものは良き。若い、特に上京してきたような人には、この曲から素直に色んな感情を受け取ったり、感じたりしてほしいなー。
・ビンテージ
この曲の時、会場内を星空みたいに小さなライトが埋め尽くしていて、ものすごくきれいで、、、「うわー、これ実際に見たかった…!」となりました。この曲も歌詞が好きで
好きな色なんて特段ないけど
人生が絵画だったらどうだろう
君との時間を重ねることでしか
出せない色がきっと好きだ
こんな文章が出てくるって、作ったvoの藤原くん、やっぱり天才だな…。
・Rowan
メロディーがすごく艶っぽいんですが、“痛みだけでも君に残したかった”という切なさ。恋の熱と残酷さと。そして彼らの音楽の世界の幅広さに驚く。
・夏模様の猫
クールダウン、という言葉がこんなに合う曲ってあるかな…と思いました。夕涼み、といった方がいいか。何か…新●誠監督にアニメーション作ってほしい笑。
・イエスタデイ
そして前曲からのこの曲―ピアノ、そう使うか!ここからまたギア入れていきますよーっていうスピード感。この曲の舞台装置で印象的だったのがミラーボール。副音声でメンバーも言ってましたが、下に置いてもいいんだ!?って目から鱗でした。じつは最初から舞台上にあったのに、全く気付いてなかった。ミラーボールって光ってないと地味ね…。
・Laughter
前奏が聴こえてきた瞬間“きたっ!”ってなりました。→今一番気に入ってる髭男の曲なので。こういうお目当ての曲が始まった時の「キター!」っていう興奮、ライブならではですよねえ。これは生でもオンラインでも変わらないな。サビの部分でカメラがぐわーっと上にいってステージ全体を映すんだけど、音の広がりと相まって、ますます曲が壮大に感じられて…これはオンラインの利点だな、と思いました。この時使っていたクレーンを、副音声でメンバーが「超ヤバイキリンみたい」と表現していて思わず吹いた。わかりやすいけどおかしい笑。
・たかがアイラブユー
こういう曲をライブでノリノリで聞いたら楽しいよねっ!と思いながらpcの前で踊ってました。自然と体が動いてしまう…。
・115万キロのフィルム
歌詞がすごく甘くてかわいい曲、という印象だったのですが、ホーンセクションが入ると華やかさが増すというか。パーティ仕様からコンサート仕様に代わる気がして、私はこちらの方が好きだなー。
・異端なスター
CDとかで聴くのとライブで聴くのとで大分印象が変わる曲だな、と思いました。多分生で聴く方がこの曲の強さが伝わる気がする。
・旅は道連れ
これぞライブ!のわちゃわちゃ感!楽しい!けど観客が入っているライブだったら、歓声とか拍手とかが入ってもっと盛り上がるんだろうなああ涙。最後のポーズがじゃんけんだったなんて…笑えるけど気付けなくて残念。
・夕暮れ沿い
これもライブ映えする曲だなー、と思いました。やっぱりホーンセクションが入ったバージョンの方が好みだ。もともとジャズテイストが入っていた曲だと思うので、ビッグバンド風アレンジが合うな、と。
・Theme of Daisuke
これは笑える!皆でにゃんこポーズ!藤原くんのポーズがちょっと違うのはわざと??
・FIRE GROUND
↑の曲からの、ドラムや打ち込みの力強さがまんま引き継がれての迫力!ステージで上がる炎、生で見たらインパクトあるだろうなー。
・Stand by You
いや、こんなに早いクラップ初めてよ?!と思いながら一生懸命手叩きました。ちょっとジェネレーションギャップを感じた笑。そしてモニターに、過去のライブを見に来た観客の姿があたかも今客席にいるかのように映し出されて…。あそこに映ってる人もこれ見てるのかなとか、今回も会場で見たかったろうな…とか思って切なくなってしまった。皆でクラップしたいよねえ。
・Pretender→I Love…
やっぱりこの2曲は勢いがあるなー。売れた曲=良い曲ではないし、人によって響く曲は当然違うと思うけれど、支持されるだけの強さがある曲、だと思います。ライブという形で聴いて改めて思いました。
・ラストソング
HELLOもそうですが、最後を飾る曲まで持ってるなんてズルいぞ笑。この曲で藤原君は泣いた、と言ってましたが、泣くよね、そりゃ。ここに辿り着くまで、きっと色んなことを考えて話し合って、多分諦めかけたときもあったんじゃないか。きっと通常のライブの何倍も大変だっただろうと思う。そしてこうした形でライブを実現できた彼らとは違って、まだ道が見えずにもどかしい想いをしているアーティストがまだまだたくさんいるんだろうな。彼らと、このライブを見ることができた私たちは幸運でした。きっと。
・副音声
配信で聴くことができた、オンラインならではのお楽しみですが、これを聴いておもったのは「この人たち本当に音楽が好きなんだな」ということ。マニアックな楽器の話をする4人(途中で+2人)の楽しそうなことと言ったら。盛り上がり方も半端ない。やっぱり音楽を生業にしているくらいの人は皆オタクって言えるくらい音楽にハマってるんでしょうね。他の芸術やスポーツもそうだろうけど。そして髭男チームの仲の良いことと、縁の深さよ。東京に出てくる前から支えてくれてたスタッフがいたり、学生時代の同級生がサポートとして参加していたり。洗練されているけど、どこか暖かいステージだな、と思ったのはそのせいかな。そしてわちゃわちゃしすぎて時々「何言ってるのかわからん」ってなるのも副音声ならではですかね。かと思うと自分たちが音楽と映像に夢中になって,副音声なのに沈黙…という放送事故的な現象もあり。「副音声だからこれ!」って慌てて軌道修正を図るところもおもしろかったです。ライブで感動して終わった後、副音声で笑って終わる。これ「オンラインライブが通常のライブの代わりにはならないように」という藤原くんの言っていた新しいライブの形ができたんじゃないかなと思います。これが唯一の正解ではないけれども。いずれ通常のライブが開催できるときが戻ってきたら、今度はオンラインライブがまた新しい形になるのかも。その時はその時で楽しめたらいいな。