"私"を大事にして欲しい
つい最近ある女性と会話した時この言葉を言われた。俺自身の名誉のために言っておくが、俺に言った訳ではない。自己分析としてそう話してくれた。
なんら普通の言葉のように思える。冗談で「俺のこと大切にしてよーw」なんて言ってもおかしくない。
ただ強烈に、それはもう強烈に印象に残っているのだ。
その時その人は見たことのない表情をしていた。
思い詰めるでも笑うでも嘆きでも切なさでもなく。
本人は至って普通だったのかもしれない。見間違いだと言われればそうなのだろう。
でも俺は滲み出たその一言に強い衝撃を受けた。
なんでもないその一言を言われて数日経つがその表情も言葉が放たれる瞬間もどう音が出たかも覚えている。頭の中でグルグル回っている。
好きになった!!!というのではなく「どういう意味なんだろう。」ということで少し悩んでいる。
だがこの悩み度合いがとても心地が良い。全く苦しくないからだ。
そしてその人との会話自体がとても楽しかった。
本人曰く学校の成績は下から数えた方が遥かに早い人だったと言っていた。しかしその人は多分賢い。勉強の出来不出来と頭の良さは違うと個人的には思っている。多分頭は良い。
お互いの意見を言い合って「こうじゃない?」とか「ここは…」という建設的(?)な議論があったり笑いがあったり時にはちょっと悲しい話もしたり。
筆舌に尽くし難いんだけど、何かちょっと不思議だった。もっと時間があれば、と話してる最中思ったりもした。
おかしな奴だと思われるかも知れないが、自分は"楽しかった会話を思い出してそれを反芻して快感に浸る"ことをよくやる。上手いこと言えた瞬間や面白いツッコミが出来た瞬間をふと思い出したりすることはないだろうか?その類の少しエグいやつだと思ってくれていい。
今回それがヤケに多かった。
頭の中で切り取ったその瞬間瞬間を何度も何度も反芻して枕に顔を埋めてニヤついた。向こうが聞いたらキモすぎてひっくり返るだろうが、今度話す時はこういう話題を持っていってこう返ってきたらこう…というシュミレーションまでやった。そこまでしっかりはやっていない。簡単なものだが。本当に簡単なもんだよ。
もっと知りたい。多分知りすぎることはない。あの人はとても深いのだ。
そしてその人との会話のおかげで沼からも抜け出すことが出来た。救いなどないと思っていたあの頃がもはや懐かしい。沼ったらあまり喋ったことの無い人と喋るのはかなり良い方法なのかもしれない。そしてその人のことを知る。興味が出たらなお良い。おかげで今は最強になっている。
本人からしたら「なんの事?」となるに違いないが、いつか感謝を伝えたい。
ぼんやりとではあるが年末にもう一度会う予定を立てた。次はどんな話が展開されるのか楽しみだ。
想像以上になるといい。
シュミレーション通りでは少し面白みに欠けるので。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?