最近、新コロで気になったニュース

コロナ関連で最近気になったニュースを2点クリップ。事後レビューを後出しと批判する向きもありますが、事後検証しないとPDCAのPDで時間が止まってしまいます。時間を進めましょう。

1つ目はRIST(一般財団高度情報科学技術研究機構)理学博士の仁井田浩二氏による6/19新型コロナ専門家会議発表のグラフ検証

連載⑦西浦モデルのベンチマーク モンテカルロシミュレーションで検証 --- 仁井田 浩二

2つ目は神戸大学病院感染症内科診療科長の岩田健太郎氏による国ごとのコロナ被害の差(ファクターX)に関する考察。長いですが、内容をかいつまんで整理すると下記のような感じ(それでも長い笑)。それぞれ根拠となる論文や事例が丁寧に述べられていて大変参考になりますので、ブログ記事タイトルの結論、第2波に対する今後の対策などは元記事にてご確認下さい。

1.日本の人口あたり感染者数、死亡者数が少なかったのではなく、タイ、中国、日本、インドネシア……などの国で少なかった(清潔な国民性などによる影響はない)
2.日本のPCR検査の確定例では感染者数を過小評価しているというのは識者の見解で100%一致。厚生労働省医務技監も2月の段階でキャパシティが足りていなかったと認めている
3.人口あたり死亡者数を見ると欧州・南北アメリカ大陸の死亡リスクが高く、アジアで低い
4.ほとんどの場合、接触感染は手から起きる
5. 基礎医学研究のデータ(テレビのニュースなどでよく見る飛沫シミュレーションのようなもの)は極端に例外的な環境下で行った実験が多く、臨床現場では鵜呑みにしてはならない
6. マスクの効果は、感染者が感染を広げるのを防ぐことであり、非感染者が感染しない効果はほとんどない(医療用・布製にかかわらず)
7.咳や呼吸によるエアロゾル感染を示したケースは希有。非常に限定的な状況下でそのような可能性は示唆されているが、頻度はとても低く、論文撤回を求められている。
8.ウイルスの突然変異が欧米とアジアの感染力・致死性に影響を及ぼす原因と考えるには短期間すぎる
9.BCGワクチン摂取が影響したと考えるのは少し無理がある(イスラエルの研究例)
10.免疫機構(抗体などの免疫記憶に依存しない、いわゆる自然免疫)に原因を求める説もあるが、確定的ではない(ちなみにこれはこのnote主、床屋のおじさんの提唱する交差免疫説)
11. COVID-19感染で動脈静脈の血栓が起きやすい
12.アジア人は欧米人に比べ、血栓ができにくい傾向がある
13. 血栓と人種の関係がCOVID-19の重症化や死亡リスクに寄与している可能性は高い
14.PCR検査のキャパシティは火災報知器の数のようなもので、重要、抗原検査より優先度は高い

なぜ、国ごとに差が出たのか。そして第二波がどうなるか。

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