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R6Sプロリーグの今後について - Cineming的展望 -

こんにちは、Cinemingです。Six Invitational 2020にてYear5以降R6Sの競技シーンは大きく変わると発表されました。今回の発表はまさに"革命"、規模が大きくなるのは勿論のことファンが待ち望んだ、より競技的な変更ではないでしょうか。本記事では発表された変更点をまとめ、並行してそれに対する僕自身の考えを述べていこうと思います。

**- 発表その① **

「Pro League Season11 Finalsの開催地域はブラジル サンパウロに決定」

これはSix Invitational 2020でNiPが大健闘するのを読んでいたかのようでしたね。PL Finalsの開催地域は直近だとNA → LATAM → EU → APACだったので次はアメリカかなと予想していましたがブラジルでした。その②以降で書きますがPL Finalsは次回で最後。僕個人としては今回あと一歩だったNiP、悔しい結果となったLiquid、FaZeにブラジルの観客と共に2年ぶりの優勝を果たしてほしいです。

- 発表その②

「PL Finals廃止、3ヶ月毎にSix Majorを開催。各地域から4チームが代表に選ばれる」

これは単純に3ヶ月毎に16チーム規模の大きな大会を見ることができるのでファンとしては当然嬉しいですね。選手にとっても世界大会に出場できるチャンスが増え、賞金も上がるわけですから非常に良い変更です。また、Six Majorには地域毎に4チームの出場が確定なのであまり結果を出せてこなかったAPACにとっては朗報。日本から複数チーム世界大会に出場できるチャンスです。個人的に疑問なのは各地域4チームをどのように決めるのか。単純に考えると各地域PL上位4チームですがそれじゃあBO1で強いチームが結局優遇されるじゃないかと。そこで思い出したのが、昨年11月ごろブラジルのメディアが「BR6 2020王者はSix Majorの出場権を得る」と報道していました。てっきりYear5はLATAMでMajorかなと予想していましたが毎シーズンMajorになるとは。もしかしたらPL上位○チームとなんらかの国内大会王者がMajor出場となるのかもしれません。BR6やUSN王者はこれまでだと世界大会に関与することがなく正直それだけで完結してしまうある意味味気ない大会だったのでここに関係してくれば個人的には面白いなと思いました。

- 発表その③

「更にポイント制を導入することで各地域のプロリーグ上位8チームと各期末のSix Majorでの結果に応じてポイントを分配。総合ポイントの合計数により年度末のSix Invitationalへの出場権利を獲得できるようになる」

これまでPL FinalsとSix Major、Six Invitationalで賞金規模が違いすぎるという問題点が生じていました。優勝チームの具体的な賞金を挙げると...
• PL Season9 Finals 1100万円
• Six Major Raleigh 2019 2200万円
• PL Season10 Finals 1100万円
• Six Invitational 2020 1億1000万円

Year3からSix Invitationalの賞金を大幅に大きくし、Six Majorを開催する様になり競技シーンが活発化したのは間違いないですが、代償として賞金額の低いブロリーグのレギュラーシーズンでは戦略を隠すチームが出るようになってしまいました。実際にPL Season9でG2は戦略がもはやなかったオレゴンを執拗にPickしプレーすることで戦略を隠すという手を使っていました。しかしYear5からはシーズン末のSix Majorで毎シーズン結果を出さなければ年度末のSix Invitationalに出場することは出来ません。つまり、1年通して作戦を隠してる余裕なんてなくなる訳です。ここで気づいたのですが、Majorの出場チーム決めや6Invへのポイント分けにPLの結果を使うならPLも3ヶ月で行われるのでは?もしかしたらYear2の頃のフォーマットに戻り、BO3で3ヶ月を1シーズンとしたプロリーグが帰ってくるのかもしれませんね。(全くの予想です)

- 発表その④

「Six Invitationalにはポイント制上位16チームと直前の各地域オンライン予選優勝4チーム、合計20チームが出場」

Six Invitationalの出場チームが16から20に増加。これまで16チーム以上が参加したTier1トーナメントはないため史上最大規模の大会になることは間違いありません。また、過去のSix Invitationalには1シーズン前のPL Finals出場8チームが確定で出場できるようになっており、BO1で強いチームが出場しやすくなっていることが問題でした。しかしこれからは1年間BO1、BO3の両方で成績を残し続けた本当に強い世界トップ16チームと直前の各地域予選王者4チームがSix Invitationalに出場するようになります。Year5以降のSix Invitational優勝チームはその年を支配した真の年間王者であると言って間違いありません。また、上位16チームにAPACが入れなかったら...なんて不安も少しだけありますが、各地域の予選優勝チームも出場できるということは確実にAPAC地域からも参戦できるということになりますから安心です。さらにポイント制によりチームポイント数ランキングが随時更新されることになりますが、UBIとしてはチームの総合力ランキングや、どのチームがSix Invitationalに出場出来そうなのかを誰の目にも分かりやすく表示できるのが良いと考えたようです。SiegeGGのチームランキングに代わる新たなチームの強さランキングになりそうです。

- 発表その⑤

「Y5S1〜Y5S3はシーズンではなくステージという呼び名になり、1シーズンは1年間になる」

ここまで記事内で3ヶ月の四半期をシーズンと呼んじゃいましたがYear5からは"ステージ"になります。細かいことなので大したことないですが一応覚えといて下さい!笑 また③〜④はYear5からではなく2021年のYear6から実施されるようです。2020年はYear6への足掛けとなる年にすると開発者は答えています。

- 発表その⑥

「プロリーグのチーム数を変更。NA、EU、LATAMは10チームずつ。APACは北APACと南APACに分けられる。北APACは日本、韓国、SEAの3地域を統合して12チーム。南APACは具体的なチーム数は未定ながらANZ、南アジア(インドやパキスタンを予定)を統合する」

これは日本ファンには最も衝撃的な内容でした。これまでAPACは4地域で各々リーグを持ち日本プロリーグは8チームで競っていました。しかしこれからは4地域+南アジアを2つに分類。日本は北APACとなり韓国とSEAの3地域で合計12チームとなり、日本からのPL参加チーム数は8チームから確実に減ることになります。この12チームをどう決めるのかが注目点となりますが、個人的には「日本、SEAの上位4チーム、韓国の上位2チーム、残り2枠はトーナメントで決める」が一番しっくりきます。現在の順位のままならば「CAG、GUTS、FAV、野良連、Giants、Xavier、Q-Confirm、Lese、SZ、C9、+2チーム」が1つのリーグとなり頻繁に戦うことになります。まるで毎週APAC Finalsが行われるようでワクワクしますし、より強いチームと何度も戦うことでAPAC地域の強化に繋がりそうです。ただ、日本とSEAは大体60〜70のping差があるとのことでどのサーバーで試合を行うかが問題点となりそうですね。またANZと南アジアでは5時間近くの時差が発生する場合もあるようで問題はいくつも出てきそうですがUBIはどう対処していくのか注目です。

- 発表その⑦

「パイロットプログラムの参加チーム数を44に増加。さらにTier1〜3にランク分けしTierに応じたゲーム内アイテムの販売、また収益分配を行う」

これまでパイロットプログラムは2年に渡り施行されてきました。パイロットプログラムに選ばれると○億円以上の収益がチームに分配されると言われています。例えばCloud9は大会でなかなか結果を出せていませんがR6事業の収益は大きく黒字であるとCEOがインタビューで答えていました。しかし、そんな夢のような仕組みに参加できるのは2018年は12チーム、2019年は14チームと一部のチームに限られていました。しかしYear5からはパイロット(試験的)プログラムが終了し、レベニューシェア(収益分配)プログラムと変更されます。レベニューシェアプログラムは今後4年間継続的に行われ、収益分配に関わるTier1〜3というランクに分けられます。Tier1には10チームが選ばれゲーム内アイテムであるチャーム、武器スキン、ユニフォームが販売されます。そしてTier2には15チームが選ばれチャーム、武器スキンの販売、Tier3には19チームが選ばれチャームのみの販売となります。Tier分けは組織の全ての事柄を評価され決まるとのことですが、定期的にTier分けを見直しより優れた、よりサポートの厚い、よりR6に熱を入れているチームが上位Tierに分類されるようになることに。また北APACの12チームは自動的に参加可能と名言されており、複数の日本チームも参加できると思われます。これまでお気に入りのチームが選ばれずに悲しい思いをした方もYear5からは確実にチームのロゴチャームをゲットできるということです。しかし全地域のPLチームを足すと10+10+10+12+南APAC。42+南APAC...つまり南APACからは2チームしか選ばれないのでしょうか。やや疑問が残りますね。まあ詳しい事はいずれ分かるでしょう。

- 発表その⑧

「Ubiのパートナー会社の変更。EUプロリーグはFaceitとLiveNation、LATAMプロリーグはUbiと地域毎の企業、APACプロリーグはこれまで通りESL、NAプロリーグは今後全試合オフライン大会になる予定なのでそれに合わせて決めるようでまだ未発表」

まずはNAプロリーグ全試合オフライン化!NAチームはアメリカの至る所にチームハウスを構えているため交通費だけでもそこそこかかりそうですがUbiはよく決断しましたよね。オフライン化となるとBO1やって終わりとは考え辛いのでやっぱりPLがBO3に復活?と勘ぐっちゃいます。ただ全試合オフラインなら週2開催どころか週1開催も難しそうですし2週間に1回BO3っていうYear2の頃のフォーマットに戻りそうじゃないです?僕の予想どうですか?
また、EU、LATAMはESLがパートナーから外れ(?)たのか新たなパートナーの発表がありました。特にEUはFaceitとLiveNation!CSGOなんかで聞く名前ですね。この運営の変更で一つ起きそうかなと予想するのはキャスターの棲み分け。これまでのPLはKiX、INTERROらがESLに雇われてポーランドにあるESLの施設内で実況解説を担当していました。しかしこれからは地域毎にパートナーが変わります。もしかしたらパートナー毎にキャスターが雇われて地域毎に棲み分けされるのかも...なんて思っています。もしこれが実現すればESLから出禁を受けていると噂のFlynnがプロリーグに帰ってこれるかも。とか言ってESLが今後も多少は全地域に関与してキャスターは変更なしなんてことになるのかも。ですがどちらにしてもチーム数が増えるという事は試合数も増えるはず、キャスターの数も増える可能性は高そうですね。また、APACは言語の壁を超えた試合が定期的に行われるようになります。日本語配信は日本チームの試合だけ行われるのか、北APACの試合全てで行われるのか等も注目点かもしれませんね。

- 他Cineming的疑問、感想

1. いやPLのフォーマットはどうなるの?期間は?BO1?BO3?APAC Finalsはある?というか昇格やCL降格はどのタイミングであるの?

今回の発表ではプロリーグに関して触れてるようで全然触れてませんでしたね。途中で個人的予想は書きましたが、疑問だらけで正直なところ全然どうなるか分かりません。まだ3ヶ月くらい時間はありますからゆっくりベストな形に決めてくれることを期待しています。

2. Year5ロードマップにMajorと6Invしか書かれていない。DHやOGA、Allied VegasといったMinor大会はやらない?

ファミ通さんのインタビューによるとマイナー大会ではSix Invitationalへのポイントを得ることはできないとのこと。これまでMajorや6Invはマイナー大会により出場権利を得ることができましたが世界大会に関与しなくなるということです。しかし一つで完結する大会として行われる可能性は有り。例えばYear4ではSecretやforZeといったCLチームがMajorで大活躍しましたが、PLと(PLからでしか出れないかも?な)Majorでしか6Invへのポイントを獲得できないとなると、Year5からはCLチームに人権がないフォーマットになりそうな予感がぷんぷんしてます。もしそうなればCLチームの活躍の場は各国国内大会かマイナー大会しかなくなると思うので是非開催を期待したいところです。特にEUは10チームじゃ収まりきらないですから賞金規模がやや大きいことを確保されてるマイナーもヨーロッパで頻繁に開催して下さい、お願いします。

3. UBIはプロリーグを全世界に広げたい

これは疑問点というより感想です。今後NAはアメリカ、カナダの二カ国に焦点を当てられるようになり、メキシコが外れるかわりにカナダにより焦点を当てていくとのこと。そしてLATAMはこれまで通りブラジル、アルゼンチン、チリに加えメキシコ、ウルグアイ、ペルーが加わります。そしてAPACは南アジアのインド、パキスタンに加えて中国展開も視野に。日本やブラジルで爆発的な人気を誇るR6Sですが絶対にどこかでこの二カ国も限界は来ます。というか日本はもう来てます。プロリーグを新たな地域へ広げることでゲーム自体の人口増加、更に競技シーンの活性化を図ろうとしてますよね。それにあたっての問題点もありますが、昨年末にはインド、台湾などでそこそこ大きな大会が開かれていて新たな地域の参戦はワクワクです!

- 最後に

今回の発表は全体を通して素晴らしいものでした。あまりにもハードルを上げてくるからどんなんなんだろうと色々予想していましたが完全に予想の遥か上、びっくりです。多少不安、疑問点はありますがとにかくUBIに言いたいのはwonderful、amazing、awesome、そしてありがとうRainbow Six Siege! - Cineming

- 参考文献、引用元
ファミ通さん
https://www.famitsu.com/matome/r6s/Y5_esports.html
https://www.famitsu.com/matome/r6s/Y5Y6_lordmap.html

EAAさん
https://fpsjp.net/archives/351239